cloudpackエバンジェリストの 吉田真吾 (@yoshidashingo) です。

AWSから以下の発表がありました。

これについて「日本円に固定された価格テーブル」が提供される(いわゆる為替リスクがAWSに転嫁される)と勘違いされる方がいるかもなと思ったので書いておこうと思います。

本機能は「VISA/MasterCardを決済カードとして登録している場合にVisa/MasterCardにおける現時点での為替レートで換算した利用状況が表示される」機能です。

請求時の費用は今までと変わらず、月初何日目かに合計費用(米ドル)をV/Mの為替レートで計算して設定通貨に変換して請求されるということのようです。

ただし、発表内で触れられているとおり「競争力のある為替レートで」というのは有利な点だと思います。以下を見てわかるとおり、為替手数料が1%強程度と想定されるので、V/M以外の国際ブランドのカードを設定している場合よりは安くなるのではないかと想定されます。(非常に小さい差だとは思いますが)

グローバルで価格競争力を維持しようとするためには、事業者側で為替リスクを取ってしまう(日本円で固定の価格テーブル)のはあまりスマートな方法だと思えませんし、利用者全員に対してリスクプレミアが乗った価格のほうがよいとは思えません。

為替の影響がビジネスに大きく影響を及ぼすおそれがあってリスク転嫁を目的にするならば、個別に為替予約を使うなどを考慮したほうがいいかもしれません。

元記事はこちらです。
AWSの支払い通貨設定(日本円含む)機能について