はじめに
プロジェクト開始時のプロジェクト計画で出てくる品質目標。
いつも何を持って品質を担保するのか頭を悩ませたりされていませんか?
今回はプロジェクトでたてた定量的指標について参考にしたもの紹介したいと思います。
品質目標とは何か
「提供する製品やサービスの品質に対して掲げる、経営理念や 品質方針 と整合した測定可能な目標」
定量的指標とは
「特定の事象やプロセスを数値で表し、測定・評価が可能な指標のこと」
定量的指標を使うメリットは次のようなものが挙げられます。
1. 客観性の確保
定量的指標は数値で表現されるため、主観的な判断や感情に左右されず、客観的なデータに基づいて評価が行えます。
2. 進捗のモニタリング
定量的指標は、時間の経過とともにデータを収集できるため、プロジェクトや業務の進捗状況を継続的に把握できます。
3. 比較と評価
部門やプロジェクト間での比較が容易になり、パフォーマンスのベンチマークが行えます。これにより、優れた実践や改善が必要な領域を特定できます。
でも実際目標値をたてることは難しい!
・プロジェクトのナレッジも溜まっていないから比較対象が少ない
・見積でFP法で算出していない
・そもそも何を書いて良いかわからない
今回の前提として
・一般的な情報から目標値をたてることにしている
・これ以外の方法もあるから色々調べてみてほしい
・今回は「レビュー指摘件数指標」、「テストケース数・バグ数」を取り上げる
理由としてレビュー指摘件数でコードの初期段階での問題を把握し、テストケース数・バグ数でリリース前後の品質状態を評価できるため
実際に
まずは設計のレビュー指摘件数について
レビュー指摘件数指標について
1ページあたりのレビュー指摘件数の目安となります。
参考文献:ソフトウェア開発データ白書20I8-20I9
ここからプロジェクトの難易度や他のプロジェクトでの結果などを踏まえて算出を行う。
次にテストケース数・バグ数
KLOCあたりのテストケース数・バグ数の目安となります。
(KLOC(Kilo Lines Of Code)とは ソースコードの行数を千行単位で数えること)
参考文献:ソフトウェア開発データ白書20I8-20I9
最後に
実装もしていないのになんでステップ数を書いてもないのに割り出せるの?との疑問も湧きます。
1Kステップ=1人月の生産性と言われてたこともあるようですが、個々の能力や言語によっても変わってくるのであくまでこれまでのプロジェクトの目安で算出することやサンプルを作成して算出することが良いと考えます。
あくまで目標値なので、ズレることはあります。
そして、「この目標をたてたことで目標に近づけなければ!」という意識に向けてしまうことで指摘数やバグ数の調整など違う方向に向かうこともあると思います。あくまでも目安なのでプロジェクトによって変わってくることもあると思います。
このくらいのプロジェクト規模・難易度などを踏まえて、この設計で良いのか・テストは不足していないのかメンバーを含めて考える意識を持つことが一番大切だと品質目標をたてる時に心がけています。