MySQLでマルチマスタやシャーディングなどを行った場合、auto_incrementを使いたい場合があります。
たとえばspiderだとすると、複数台のSpiderノードを経由してデータが投入されると、データノードでauto_increment値が競合してしまうことがあるため、auto_incrementのオフセットをspiderノードごとにずらします。
■spider1
/etc/my.cnf
------
[mysqld]
auto_increment_increment = 100
auto_increment_offset = 1
■spider2
/etc/my.cnf
------
[mysqld]
auto_increment_increment = 100
auto_increment_offset = 2
auto_increment_incrementはカウントアップされる単位です。上の例では100ずつ増えていきます。
auto_increment_offsetはauto_incrementのスタート時点の値です。
これによって、各spiderノードのauto_increment値は以下のように増えていきます。
■spider1
1
101
201
301
401
.....
123401
■spider2
2
102
202
302
402
....
123402
つまり3桁目以上は全体で同じ値をカウントアップしていきますが、下2桁は重複しなくなります。
これを元に投入されたデータはspider上で抽出すると以下のようになります。
1
2
101
102
201
202
301
302
401
402
.....
123401
123402
随分値を飛ばしているように感じますが、ビットずらしのような感覚でとらえれば違和感はなくなると思います。
そして、この場合は、Spiderノードを99台まで増やしても値が重複しません。
将来的に何台まで増えるかわからない場合はこのようにするとよさそうです。
こちらの記事はなかの人(memorycraft)監修のもと掲載しています。
元記事は、こちら