はじめに

東京リージョンでもEFSが出たのでEFSでのライブ配信を試します。

遅延を少し抑えられるのとスケールアウトがやりやすいかと思いますがCloudFrontに直接繋げられるMedia Storeがあるのであまり利用するケースが無いかもしれません。
MediaLiveを利用すれば出力をs3やMedia Storeに直接書き込みが出来それをCloudFrontのオリジンにすることも出来ます。
(ただMedia Store消すのが面倒なんですよねー、後MediaLive経由だとDestinationが2つ必要になるので。。。)

MediaServicesが出る前にNFSやs3fsで共有領域をマウントして配信を検討していた時期があったので「あの時あればどうなっていたかな?」という疑問を解決するためにやってみます。

環境

構成はこんな感じになります。

流れ

1. Videoを撮影
2. Encoderで取り込みtranscoderにrtmpで送出
3. TranscoderでrtmpをHLSに変換してEFSに格納
4. ViewerがELB経由でWebserverにマウントされたEFSのHLSコンテンツを閲覧

Video、Encoder

こちらはなんでもいいですがトランスコーダーはnginxのrtmpモジュールを利用するのでrtmpで配信できるエンコーダーを利用します。
私はMacbook Proの内部カメラと無料のOBSエンコーダーでrtmpを投げます。

OBSの使い方の詳細が気になる方はobsprojectをご参考ください。

Transcoder

トランスコーダーはnginx+rtmpモジュールを利用。

構築方法は以前の記事HLSライブストリーミングサーバーの構築 (ABR対応) をご参考ください。

Webserver

ウエブサーバーはなんでも良いのですが今回はnginx(https://nginx.org) で行います。

EFS

EFS作成

AWS EFSのトップページ を開く

1.”ファイルシステム作成”をクリックし、”ファイルシステムアクセスの設定”と”マウントポイント設定”を行う。今回はデフォルトで設定

1.”次のステップをクリック”しNameタグの値を入力そのほかはデフォルト設定で”次のステップ”へ

1.設定した内容を確認し、”ファイルシステムの作成”を押下

2.EFSが作成されます。

EC2でマウント

amazon-efs-utilsインストール

Amazon Linuxでマウントする場合、amazon-efs-utils パッケージが提供されています。こちらインストールするとstunnelパッケージもインストールされます。

amazon-efs-utils.noarch : This package provides utilities for simplifying the use of EFS file systems
stunnel.x86_64 : An SSL-encrypting socket wrapper

$ sudo yum install amazon-efs-utils

マウント

$ sudo mkdir /efs_mnt
$ sudo mount -t efs fs-XXXXXXXX:/ efs_mount

マウント確認

# mount
proc on /proc type proc (rw,relatime)
sysfs on /sys type sysfs (rw,relatime)
/dev/xvda1 on / type ext4 (rw,noatime,data=ordered)
devtmpfs on /dev type devtmpfs (rw,relatime,size=2010440k,nr_inodes=502610,mode=755)
devpts on /dev/pts type devpts (rw,relatime,gid=5,mode=620,ptmxmode=000)
tmpfs on /dev/shm type tmpfs (rw,relatime)
none on /proc/sys/fs/binfmt_misc type binfmt_misc (rw,relatime)
fs-XXXXXXXX.efs.ap-northeast-1.amazonaws.com:/ on /efs_mnt type nfs4 (rw,relatime,vers=4.1,rsize=1048576,wsize=1048576,namlen=255,hard,noresvport,proto=tcp,timeo=600,retrans=2,sec=sys,clientaddr=XXX.XXX.XXX.XXX,local_lock=none,addr=XXX.XXX.XXX.XXX)

ライブ利用ディレクトリーの作成

$ mkdir /efs_mnt/livetest

EFSのアンマウント

(すごくどうでもいいことなのですがアンマウントのコマンドが”ユーマウント”、一文字足して”unmount”にした方がよかったんじゃないのとこのコマンド打つ度に思う)

$ sudo umount /efs_mnt

ライブ利用領域のみマウント

EFS上にディレクトリーlivetestを作成してそこをマウントしました。

$ sudo mount -t efs fs-XXXXXXXX:/livetest /efs_mnt
$ mount
proc on /proc type proc (rw,relatime)
sysfs on /sys type sysfs (rw,relatime)
/dev/xvda1 on / type ext4 (rw,noatime,data=ordered)
devtmpfs on /dev type devtmpfs (rw,relatime,size=2010440k,nr_inodes=502610,mode=755)
devpts on /dev/pts type devpts (rw,relatime,gid=5,mode=620,ptmxmode=000)
tmpfs on /dev/shm type tmpfs (rw,relatime)
none on /proc/sys/fs/binfmt_misc type binfmt_misc (rw,relatime)
fs-XXXXXXXX.efs.ap-northeast-1.amazonaws.com:/livetest on /efs_mnt type nfs4 (rw,relatime,vers=4.1,rsize=1048576,wsize=1048576,namlen=255,hard,noresvport,proto=tcp,timeo=600,retrans=2,sec=sys,clientaddr=XXX.XXX.XXX.XXX,local_lock=none,addr=XXX.XXX.XXX.XXX)

Transcoder

上記にも書きましたがトランスコーダーはnginx+rtmpモジュールを利用。

構築方法は以前の記事HLSライブストリーミングサーバーの構築 (ABR対応) 同様に作成します。

違いとしてはnginx.conf内のhls_pathをEFSを指定します。

nginx.conf抜粋

hls_path /efs_mnt/;

配信

配信方法はこちら
今回はOBSを使って投げています。

トランスコード確認

Transcoderで確認したけど問題なく書き込みが行われています。
削除も問題無いようです。

# ls /efs_mnt/
hagitest_high  hagitest_low  hagitest.m3u8  hagitest_mid
# ls /efs_mnt/hagitest_high/
19.ts  20.ts  21.ts  22.ts  23.ts  24.ts  25.ts  26.ts  27.ts  28.ts  29.ts  30.ts  31.ts  index.m3u8

Webserver

ウェブサーバーはなんでも良いのですが今回はnginxで確認します。

EFSマウント

上記に記述した手順でEFSをウェブサーバーにもマウントをする。
トランスコーダーはlivetestをマウントしたのになぜウェブサーバーはEFS全体をマウントしたのか? - 複数のトランスコーダーを繋げてEFS上でディレクトリーをトランスコーダー別で分ける予定だったからです。

# mkdir /efs_mnt
# mount -t efs fs-XXXXXXXX:/ /efs_mnt
# ls /efs_mnt/
livetest

Nginx設定

簡易な設定

http {

    server {
        listen 80;
        include       mime.types;
        default_type  application/octet-stream;
        server_name localhost;
        add_header Cache-Control no-cache;
        add_header 'Access-Control-Allow-Origin' '*';

        location / {
            types {
                 application/vnd.apple.mpegurl m3u8;
            }
            root /efs_mnt/livetest;
        }
}

Safariで問題なく再生

負荷分散

EFSを利用する利点としてトランスコーダーとウェブサーバーのデータを共有することと共にウェブサーバー同士でも共有できることかと思います。
ストリームデータを共有することによってスケールアウトも出来、負荷分散も可能となります。
そこで構成図に記述しました2台目のウェブサーバーを立ち上げELBに追加します。

ELB作成、AMI 作成、インスタンス起動

今更感のところもあるので

ポチ、ポチ、ポチ

EFSマウント、nginx.conf、nginx起動

上記を参照

ELBに追加

ポチ

再生

ELBからの再生も問題ない

最後に

EFSを長期的に利用した訳ではないので何ともいえませんが、利用方法によってはかなり便利だと思いました。
一つはスケールアウトが非常に簡単。EFSをウェブサーバーにマウントしてELBに追加するだけ。
もう一つはs3に転送するよりも圧倒的に簡単です。s3から配信するユースケースがあるとは思いますがライブ動画データをs3に置くまでが非常に面倒です。

今後ライブ配信環境に使えそうでいろいろ試したいと思います。

元記事はこちら

AWS EFS でHLS配信