cloudpackエバンジェリストの吉田真吾(@yoshidashingo)です。
実際どんなもんかなと思い、UnixBenchでバーストパフォーマンスを計測しました。
T2インスタンス
CPUクレジット(1クレジットは1CPUを1分間フルに使える)という、バーストパフォーマンスの特性を持ったインスタンスです。まあ、だいぶみなさん使い慣れてきましたよね。
クレジットの消費状況と残高はCloudWatchから取得可能です。
T2インスタンスファミリーの基本情報
- 以下3種類のインスタンスサイズが選べます。
type.size vCPU CPU種別 総ECU RAM Instance Storage Network EBS-Optimized Price/hour t2.micro 1 Intel Xeon E5-2670 v2 @ 2.50GHz 可変 1 – 低 — $0.020 t2.small 1 Intel Xeon E5-2670 v2 @ 2.50GHz 可変 2 – 低〜中 — $0.040 t2.medium 2 Intel Xeon E5-2670 v2 @ 2.50GHz 可変 4 – 中 — $0.080 ※Price/hourはLinuxの東京価格
- 比較対象の旧世代のインスタンスは、t1.micro,m1.small,m1.medium
type.size vCPU CPU種別 総ECU RAM Instance Storage Network EBS-Optimized Price/hour t1.micro 1 Intel Xeon ファミリー 可変 0.615 – 低 — $0.026 m1.small 1 Intel Xeon ファミリー 1 1.7 1 x 160 低 — $0.061 m1.medium 1 Intel Xeon ファミリー 2 3.7 1 x 410 中 — $0.122
前提条件
目的
- バーストパフォーマンス時における旧世代のインスタンスとのCPUパワーの違いがどのくらいあるか知りたい。
測定条件
- T2インスタンスは「Amazon Linux AMI 2014.03.2 (HVM) – ami-29dc9228」
- T1,M1インスタンスは「Amazon Linux AMI 2014.03.2 (PV) – ami-25dd9324」
- 全てのインスタンスは上記AMIに入ってるパッケージから更新しない。
- 全てのインスタンスはI/O性能がばらつかないように、gp2(SSD) EBSの1000GBをルートボリュームにして3000IOPSで固定。
- 全てのインスタンスは起動後に3回連続で測定した平均値。ただし、t2において初期のCPUクレジットでCPUバーストが保つのがmicro,smallは2回分、mediumは1回分のみなので、毎回新しいインスタンスを起動して測定。
- UnixBenchのバージョンは5.1.3。パッチは充てない。
測定結果
あくまで目安として。
type.size | score |
---|---|
t1.micro | 234.5※ |
m1.small | 166.4 |
m1.medium | 353.8 |
t2.micro | 1699.8 |
t2.small | 1613.9 |
t2.medium | 2694.3 |
※2回目の途中からCPUのバーストが抑えられたようで、3回目は53.3になった
まとめ
- T2インスタンスは、バーストパフォーマンスを上手く使いこなせるワークロードにかなり強力な選択肢
- ただし、CPUクレジットを使い切った後にベースラインパフォーマンスになってしまうことを「必ず」考慮して利用する必要がある
- こちらの記事に、T2がベースライン時にビルドが終わらないということも書かれています、使い方は十分に検討しましょう
元記事は、こちらです。
「Amazon EC2 T2インスタンスのバーストパフォーマンスをベンチマークしてみた(UnixBench)」