はじめに
みなさんはパパの「育休」と聞いて、どんなイメージを持つでしょうか? 「赤ちゃんの世話をする時間」「ママのサポート」と考える人が多いと思います。しかし、実際には、育休はそれ以上のものです。それは、家族の絆を育み、自分自身を見つめ直す、かけがえのない時間です(いきなり重めの表現ですが、これホントです)
今回、私は産後パパ育休を4週間取得しました。育休をどう捉え、どう過ごしたのか、私なりの視点+せっかくなのでエンジニア的視点で「育休のすすめ」と題してお届けします。
「育休って実際どうなの…?」と思っている、迷っている方にも、何かのヒントになれば幸いです!
産後パパ育休について
産後パパ育休とは?
「産後パパ育休」とは、育児・介護休業法の改正によって新たに導入された制度です。この制度では、パパが赤ちゃんの出生後8週間以内に、最大4週間の育休を2回に分けて取得できるようになりました。
ポイント
- 出生直後の時期に、パパが育児やママのサポートに専念できる
- 事前に職場への申請を行うことで取得が可能
- 柔軟に分割して取得できるため、仕事との両立がしやすい
育休の目的
何事をするにも「目的」って大事ですよね。ここでは育休を取る意味的な部分も含めてまとめていきます。
1. ママの身体の回復サポート
産後のママは、出産によるダメージとホルモンバランスの変化で心身ともに疲弊しています。ママが回復するためには、十分な休息と心のゆとりが必要です(←ここめっちゃ大事!!)
パパがやるタスクを簡単にいうと、
「ママしかできない授乳以外は、全部パパがやろう」
これくらい全部やっちゃった方がいいと思います。この気持ちで取り組むことで、ママが安心して休息を取れる環境を整えます。
- 夜間の赤ちゃん対応:夜中に赤ちゃんが泣いたら自分が対応し、ママの睡眠を確保。
- 家事サポート:料理・掃除・洗濯など、ママが何も気にせず休める環境づくり。
- 精神的サポート:ママが一人で抱え込まないように、こまめに話を聞く。
これらを意識することで、ママが少しずつ回復し、家庭全体が安定していきます。そして日頃、当たり前にママがやってくれていることがとても大変だということも知るいい機会になります。
2. 新生児のケアと家庭基盤の構築
赤ちゃんとの生活は、日々が新しい発見の連続です。しかし、慣れない育児には試行錯誤がつきもの
- おむつ替えやミルク:赤ちゃんのリズムに合わせてルーチン化し、生活サイクルを安定させる。
- 安全な環境づくり:部屋の整理や危険箇所の排除、清潔な環境の維持。
- 夫婦の協力体制:育児タスクを分担し、お互いに負担が偏らないようにする。
この時期に夫婦で基盤を築くことで、赤ちゃんの成長を支えるチームとして機能するようになります。
3. お兄ちゃん・お姉ちゃんとの時間
育休といえど新生児なので四六時中対応が必要なわけではなく、寝ている時間も多いのが事実。私の場合は今までしっかり向き合えていたようでいなかったお兄ちゃん・お姉ちゃんとしっかり向き合う時間を作りました。
上の子たちは、赤ちゃんの誕生に喜びながらも、パパやママの愛情が取られてしまうのではないかという不安を感じがちです。
- 一緒に遊ぶ時間の確保:上の子たちとしっかり向き合い、遊ぶ時間をつくることで「自分も大事にされている」と実感させる。
- 特別な時間:短時間でも上の子と2人きりの時間を設け、安心感を与える。
- 役割を与える:「お兄ちゃん・お姉ちゃん」として簡単なお手伝いをお願いし、自己肯定感を育てる。
日本人は働きがちですが、今回初めて取得した育休で家族だけに向き合う時間の大切さを感じた瞬間でもありました。
4. 3人目の子供の育児体制の安定化
我が家は3人目の子供です。となると、家庭全体のリズムとタスク管理が重要になってきます。
- 役割の再確認:上の子たちに協力してもらいながら、パパ・ママの役割分担を明確にする。
- 無理のないスケジュール:仕事復帰後の生活を見据え、今のうちに安定した育児サイクルを構築する。
- 家族の絆を深める:上の子たちが赤ちゃんを受け入れ、家族全員で支える体制をつくる。
3人目だからこそ、上の子たちの存在が大きな助けになりました。家族全員で育児をする体験は、子供たちにとっても良い成長の機会となりますよ。手が回らないことも今では「自分でやるから大丈夫!」とたくましい姿を見せてくれています。
育休に向けた準備
育休は「心の準備」と「ちょっとした計画」が大事です。大げさなものではなく、日常を少しだけアップデートする気持ちで取り組みました。
1. 家のことを見直す
- 掃除や片付けのルール作り:
- 週に一度、家族で「お掃除大会!」と銘打って片付けを楽しくやる。
- よく使う場所は常にきれいにする簡単ルールを設定。
- ごはん問題を解決:
- 作り置きおかずや冷凍食品を駆使して、料理の手間を減らす。
- レシピアプリを活用して、簡単に作れるメニューを増やす。
2. 家族での話し合い
- やってほしいことリストの作成: 「こんな時、こうしてほしい!」という希望を家族全員で共有。 例えば:
- ママの希望:お風呂掃除、洗濯干し
- 上の子の希望:一緒に遊ぶ時間、宿題を見る
- パパの役割確認: 育休中に「どこを担当するのか」を明確にしておく(私の場合は授乳以外全部!)が目標
実際に赤ちゃんが来てから
赤ちゃんが家に来ると、生活は一変します。大変なことも多いですが、その分、赤ちゃんの笑顔や小さなアクションに、家族全員で一喜一憂する毎日が始まりました。特に3人目は1・2人目の経験も活かしつつ、少し心に余裕を持って対応することができたように思います。
- 笑顔ひとつで全てが報われる瞬間:夜中の寝不足も、おむつ替えの連続も、赤ちゃんが笑ってくれるだけで「ああ、頑張ってよかった」と感じます。
- 上の子たちの変化:お兄ちゃん・お姉ちゃんが赤ちゃんをあやす姿に、成長を感じて嬉しくなる瞬間。
- 家族の結束:大変な状況でも、「みんなで頑張ろう」という気持ちが自然と生まれ、家族の絆がさらに深まるのを感じました。
補足として「これって働きながらでもできるんじゃない?」と思っていたら大間違い。仕事の合間や隙間時間では、ここまで家族に向き合うことはできません。安心して家庭に向き合えるからこそ、家庭に全集中できる。 育休はその環境を整えてくれる貴重な時間だと実感しました。
育休を活用することで、こうした小さな喜びを日々実感し、その喜びが何倍にも膨らんでいくような時間になりました。
まとめ
育休は「家族の未来への投資」です。男性が育休を取得し、積極的に育児に参加することで、ママの大変さや子供たちと真摯に向き合う機会が生まれます。それによって、家庭の絆はさらに深まり、自分自身も多くのことを得られるのです。
男性はどうしても仕事に熱中しがちですが、誤解を恐れずにいうと「仕事であなたの代わりはいますが、パパの代わりはあなた以外にいません」。育休を取ることで、家族の中での自分の役割や大切さを改めて感じることができると感じました。
「育休なんて…」と思っている方にこそ、ぜひ一歩踏み出してみてほしい。家族と向き合い、支えることで、今後の生活はきっと豊かなものになるはずです。