IoT(Internet of Things)において、作ってみたが、どう運用するかという定義が実際のビジネスでは重要なポイントです!
本記事では、ワークロードの展開、更新、運用を適切に考慮した包括的な運用設計プロセスについて解説します!
概要
IoTソリューションの設計において、以下の要素を考慮した設計が重要です
- ワークロードの展開
- 更新方法
- 運用手順
これらのプロセスを定義する際は、顧客の要件とコストの観点から最適な方式を選択することになります
がちがちのリリース手順を組むと、事故の可能性も減りますが、それだけコストに返ってきたりもします
IoT案件の多くはPoCから抜けられないジレンマがありますのでコスト意識も大変重要です!
1. デプロイプロセス
デプロイ時は事前の計画が大変重要です。
定められたリリース手順を用意することが推奨されてます
手順書には、以下の重要な内容が含まれています
- リリース計画の立案
- 変更内容の検証
- 本番環境への適用手順
- ロールバック手順
誰が担当して、何が起きたら、誰に連絡するかなどを事前に決める手順書です
これらの手順を遵守することで、スムーズかつ安全なデプロイを実現できます
2. 更新プロセス
IoTデバイスの更新は、システムの安定性とセキュリティを維持するために不可欠
更新プロセスも前述の「システム変更(リリース)手順書」に従いますが、特にIoTデバイスのファームウェア更新に関しては、以下の点に注意を払う必要があります
- OTA(Over-The-Air)更新の実施手順
- ※デバイスを無線でアップデートすること
- 更新の段階的展開計画
- 更新失敗時の対応策
これらの要素を慎重に計画することで、デバイスの機能を中断することなく、安全に更新を行うことができます。
3. 運用プロセス
効果的な運用は、IoTソリューションの成功に不可欠
監視項目の定義や、インシデント時のフローも定義することが大事です
上記文書には、以下の内容を含むことを推奨しています
- 状態監視
- アラートとインシデント対応手順
適切な監視とインシデント対応により、問題を早期に発見し、迅速に解決することができます
4. 証明書プロビジョニングプロセス
IoTデバイスのセキュリティを確保するためには、適切な証明書管理が不可欠
以下の証明書管理プロセスの実施を推奨しています
4.1 初期デバイスプロビジョニング
- デバイス製造時に一意のデバイスIDと初期証明書を組み込み
- AWS IoT Coreを使用したデバイス登録プロセス
4.2 証明書のローテーション(顧客要件に応じて)
- 定期的な証明書更新スケジュールの設定
- AWS IoT Jobs を使用した証明書の自動更新プロセス
適切な証明書管理により、デバイスとクラウド間の通信のセキュリティを確保し、不正アクセスのリスクを最小限に抑えることができます。
まとめ
IoTソリューションの設計には、展開、更新、運用、セキュリティなど、多くの要素を考慮する必要があります。
本記事で紹介した包括的なアプローチを採用することで、効果的かつ安全なIoTソリューションの実現が可能となります!
各プロセスは、顧客の具体的な要件に応じてカスタマイズすることができますので、プロジェクトの特性に合わせて適切に調整しましょう!