はじめに

AWS EC2インスタンスでWindows Serverを利用していて、ディスク容量が足りなくなったことはありませんか?AWSマネジメントコンソールを使えば、数ステップで簡単にEBS(Elastic Block Store)ボリュームを増設し、容量を拡張できます。

本記事では、マネジメントコンソールとWindows GUIを使ってEBSボリュームを安全に増設する手順を分かりやすく解説します。

前提条件

  • AWSマネジメントコンソールにアクセスできること
  • 容量を拡張したいEBSボリュームが、対象のWindows Server EC2インスタンスにアタッチ済みであること
  • 対象のWindows Server EC2インスタンスが起動済みであること

手順1:EBSボリュームの容量変更

AWSマネジメントコンソールから、対象のEBSボリュームの容量を変更する。

1.AWS Management ConsoleでEC2ダッシュボードから「 ボリューム 」を選択する。
2.容量を拡張したいEBSボリュームを選択し、上部にある「 アクション 」ドロップダウンメニューから「 ボリュームの変更 」を選択する。

3.「 サイズ (GiB) 」の項目に、拡張後の希望する容量を入力する。(必要に応じて、「 IOPS 」や「 スループット 」も変更できる。)

4.内容を確認し、「 変更 」ボタンをクリックする。
5.確認のダイアログボックスが表示されるため、内容を確認し、「 変更 」をクリックする。
※ボリュームの変更処理にはしばらく時間がかかる場合がある。

手順2:Windows Serverでのディスクの再スキャンと容量拡張(GUI操作)

AWSマネジメントコンソールでEBSボリュームの容量を変更した後、Windows Server側でその変更を認識させ、ファイルシステムを拡張する。

1.RDP(リモートデスクトップ接続)を使用して、対象のWindows Serverインスタンスに接続する。
2.検索バーに” diskmgmt.msc “と入力し、ディスクの管理ユーティリティを開く。

3.管理ユーティリティが開いたら、左上の” Action“ボタンを展開し、” Rescan Disks“を選択する。

4.拡張したいボリューム(ドライブレター)を右クリックし、メニューから”Extend Volume“を選択する。

5.ボリュームの拡張ウィザードが開始される。”Next“をクリックする。

6.”Select the amount of space in MB“欄に、ボリュームを拡張するメガバイト数を入力する。数値は一つ上の欄、”Maximum available space in MB“の数値に合わせる。”Next“をクリックする。

7.設定内容を確認し、”Finish“をクリックする。ドライブの容量が増えていることを確認する。

以上です

注意点

  • 事前のバックアップ: 今回はスキップしましたが、本来であれば作業前にEBSスナップショットを作成する方が良いです。
  • EBSボリュームの縮小: EBSボリュームは増設はできますが縮小はできません
    以下は元々500GiBのボリュームを300GiBにしようとした時の画面ですが、エラーメッセージが出て変更ができなくなっています。

まとめ

EBSボリュームの拡張は、マネジメントコンソールに加えて、Windowsサーバー側でもファイル容量の設定が必要です。
コンソール側の操作だけで終わらないように注意しましょう。
また、Windows側の操作はCLIでも行うことができますが、GUI上の操作の方が視覚的に分かりやすく、初心者の方でも安心だと(個人的には)感じています。

WindowsサーバーのEBSボリューム増設の際は、ぜひ本稿を参考にしてくださると嬉しいです。

参考:Amazon EBS ボリュームのサイズ変更後にファイルシステムを拡張