1. はじめに
「社内専用のAIチャットを導入したいけれど、具体的に何ができるの?」
そんな悩みを抱えるDX担当者の方も多いのではないでしょうか。
アイレットが提供する「かんたん AI パック」は、導入したその日から使える充実した機能と、自社の業務に合わせて進化させられる柔軟性を兼ね備えたプラットフォームです。
本記事ではデモ環境(2026年2月時点)をベースに、標準機能から「追加開発で実現できる一歩先の活用方法」までご紹介します。
2. 選べる4つのチャットモード
用途に合わせて切り替えられる4つのモードを搭載しています。目的に応じて使い分けることで、日々の作業効率が大幅に向上します。
また、不要なモードを非表示にするなど、社内に合わせた引き算のカスタマイズも可能です。
① 通常チャット(Gemini)
文章作成、翻訳、アイデア出しなど、AIと自由に会話する基本モードです。
② Google検索チャット
ネット上の最新ニュースや企業の公開情報を取得。AIが知らない「今日の情報」を補完します。
③ RAGチャット(社内文書検索)
登録した「社内資料」だけを根拠に回答。マニュアルを探す手間をゼロにします。
④ エージェントチャット
資料確認・ネット検索・計算など、複数のステップをAIが自律的に連携して処理する高度なモードです。

(図1:かんたん AI パック > ホーム画面)
3. 日常業務を支えるチャットの基本機能
毎日使うツールだからこそ、直感的な操作性とストレスのないUIにこだわっています。
標準で備わっている機能
- ① チャット履歴の保存・表示
過去のやり取りをいつでも振り返り、続きから再開できます。 - ② お気に入り(ピン留め)
よく使う会話をトップに固定し、即座にアクセスできます。 - ③ タイトルの自動生成
AIが会話内容を分析し、分かりやすい名前を自動で付与します。 - ④ メッセージのコピー
回答内容をワンクリックでクリップボードへ。 - ⑤ マルチメディア対応
音声での質問や、画像投稿による解析(OCR)が可能です。※ファイル投稿は画像のみ対応。 - ⑥ マークダウン表示
表形式や箇条書きなど美しく整形し、視認性が高まります。
追加開発で実装可能な機能
- ストリーミング回答
回答を待たせず、一文字ずつリアルタイムに表示します。 - メッセージの表示・非表示
特定のメッセージを非表示にできます。 - メディア生成
画像・動画・音声をAIが生成します。※用途に応じた精度検証が必要です。

(図2:通常チャット)
4. RAG機能(社内文書検索)の詳細
「あの資料、どこだっけ?」を解決する、最もニーズの高い機能です。管理者が資料を箱(RAG)に入れ、ユーザーがその箱を選んで質問するという2ステップで、AIが社内制度や専門知識のマスターとして活躍します。
【STEP 1】 データの登録・管理(管理者向け)
ITの専門知識やプログラミングは一切不要です。管理画面からドラッグ&ドロップするだけで、誰でも簡単にAIの知識ベースを構築・更新できます。
- ファイル登録
ファイルをドラッグ&ドロップするだけで、AIが自動で内容を解析・索引化します。 - 幅広い対応形式
PDF, Word, Excel, PowerPoint, HTML, TXTに対応しています。 - 更新・削除
資料の差し替えも即座に反映。常に最新の情報を回答の根拠にできます。 - 許可ドメイン
指定したドメインのユーザーのみに閲覧を制限できます。

(図3:RAG一覧 > RAG新規追加 > RAG登録画面)
【STEP 2】 資料を選んで質問(ユーザー向け)
使い方は簡単です。画面左下のメニューから、検索したい資料群(RAG)を選択して質問するだけです。

(図4:RAG一覧画面)

(図5:就業規則RAG)
標準で備わっている機能
- ① 出典ファイルへのリンク
PDFはブラウザ上で、その他はダウンロードして回答の根拠となった資料を即座に確認できます。 - ② 複数ファイル参照
複数の資料にまたがる情報を集計したり、新旧マニュアルを比較したりできます。
追加開発で実装可能な機能
より詳細な出典情報がほしい方や、「スキャンしただけの画像PDF」からも文字を認識させたいという方には以下のカスタマイズが可能です。
- ページ番号・行数の表示
「PDFの5ページ目の3行目を参照しました」のように詳細な引用情報の表示します。 - OCR(文字認識)の高度化
文字データを持たないスキャン済み画像PDFなどを高精度に読み取ります。
5. エージェント機能(高度な業務連携)
AIに特定の「役割」と「道具(検索や資料)」を与え、専門スタッフのように働かせる機能です。
「管理者が専門チームを作り、ユーザーは一言頼むだけで複数のエージェントが連携して仕事を完遂する」という高度な運用が可能です。
【STEP 1】 エージェントの作成・管理(管理者向け)
専門知識を持つエージェントを線でつなぐだけで、誰でも簡単に「AIチーム」を編成できます。
1. 司令塔(親エージェント)の設定
「質問内容を判断し、適切な担当に仕事を振り分ける」というリーダーの役割を与えます。ユーザーからの複雑な依頼を交通整理する役割です。
2. 専門スタッフ(サブエージェント)の編成
「出張ルール担当(社内資料)」「経済ニュース担当(ネット検索)」など、特定のツールを持たせた専門家を配置します。
3. 高度なバトンパス(連携フロー)
「調べた結果を、後続の『関西弁エージェント』に渡して翻訳させる」といった、AI同士の連携ルールを直感的にデザインできます。

(図6:エージェント一覧 > エージェント新規追加 > エージェント編集画面)
【STEP 2】 専門エージェントを選んで依頼(ユーザー向け)
ユーザーは一覧から特定の用途に特化したエージェントを選んで話しかけるだけです。

(図7:エージェント一覧)

(図8:出張・経済エージェント)
親エージェントが質問を解析して「これは出張ルールの話だから出張エージェントへ」「これはニュースだから経済エージェントへ」のように最適なルートを自動で判断して回答を生成します。
経済ニュース担当のようにGoogle検索と連携していれば、AIが学習していない「今日のニュース」も踏まえた回答が可能です。
エージェントで実現するデータ分析・活用例
複数のAIが連携し、情報の「収集・分析・整形」を一度の質問で実現できます。
- 売上分析と予測エージェント
過去の売上実績(RAG)と最新の市場動向(Google検索)を掛け合わせ、来月の需要予測や重点的に売るべき商品をAIが提案します。 - 競合調査と戦略立案エージェント
自社の製品仕様(RAG)と競合他社の最新リリース情報(Google検索)を同時に分析し、自社の強みを活かした営業トークを自動生成します。 - 企画・提案書作成エージェント
社内の過去事例(RAG)をベースに、最新の市場トレンド(Google検索)を盛り込んだ構成案を作成。さらに「書式整理エージェント」を追加すれば、そのまま会議に出せる綺麗な資料フォーマットへ整えます。
6. 管理者向け・セキュリティ機能
企業導入において不可欠な「情報の安全性」と「管理のしやすさ」を担保します。
標準で備わっている機能
- 標準認証
Google SSO(シングルサインオン)との連携により、安全かつスムーズなログイン環境を提供します。 - 利用ログ出力
誰がどのような質問をしたか、管理用ログとして出力。内部監査や利用分析に活用可能です。
追加開発で実装可能な機能
- 認証方法の変更
Microsoft Entra ID(旧Azure AD)連携や、メールアドレス&パスワード方式へのカスタマイズ。 - フィードバック機能
各回答に対して「Good/Bad」ボタンを設置。現場の声を収集し、回答精度の継続的な改善に役立てます。 - チャットルームのCSV出力
ユーザーのチャットルームを一覧画面で確認し、誰がどのような質問をしたかをCSV出力。
7. まとめ
「かんたん AI パック」は、Geminiの高度な知能を、安全かつ使いやすい形で社内にパッケージ化したソリューションです。
最初は標準機能でスモールスタートし、業務の習熟度に合わせてエージェント機能や独自認証などのカスタマイズを加えていく。そんな「育てるAI」として、貴社のDXを強力にバックアップします。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
本記事が、貴社の社内AI導入検討における一助となれば幸いです。