はじめに
はじめまして。cloudpackです。
今回は6月2日、3日にグランドプリンスホテル新高輪にて行われたAWS Summit Tokyo 2015の様子をお届けします!
因みに当日のセッション資料や動画は下記にて公開中!
http://aws.amazon.com/jp/summit2015-report/details/
…なので、会場の雰囲気や資料公開されていない一部のセッションを中心にレポートしていきます。
[KEY-01] Day1 キーノート
ホスト
長崎 忠雄 様(アマゾン データ サービス ジャパン株式会社 代表取締役社長)
ゲストスピーカー
玉置 肇 様(株式会社ファーストリテイリング グループ執行役員 CIO)
中尾 隆一郎 様(株式会社リクルートテクノロジーズ 代表取締役社長)
吉田 浩一郎 様(株式会社クラウドワークス 代表取締役社長 兼 CEO)
オープニングはDJのTomoyuki Tanaka氏のパフォーマンスでスタート!
セッション内容
AWSビジネスの成長や歴史について紹介。
『クラウドは今やニューノーマルに』と明言し、その背景について語った。
実際の事例の紹介として
- クラウドワークス
- リクルートテクノロジーズ
- ファーストリテイリング
上記の3社がプレゼン。
今後の提供予定のサービスに関して発表!
Amazon Elastic File System : EFS
2015年夏提供開始予定
現在はプレビュー申し込みを受付中。
詳しくはこちら。
[TC-01] 【ランチセッション】 AWS を使った CI&IaCサービスの高速改善を行うためのクラウド構築事例
登壇者
小林 智則 様(株式会社リクルートコミュニケーションズ ICTソリューション局アドテクノロジーサービス開発部 クラウドアーキテクト)
阿部 直之 様(株式会社リクルートコミュニケーションズ ICTソリューション局アドテクノロジーサービス開発部 マネジャー/テクニカルリード)
セッション内容
2013年よりOpsWorksをインフラ×アプリの中心に。
AWSを利用することで継続的デリバリが実現。
- 高精度なサービス改善を行う環境はAWSだど簡単に構築できる
- 継続的デリバリ×DevOpsが新たに進化していく
- OpsWorksをその中心におくことでインフラもアプリも同じ文脈で捉えることができ、できることへの可能性が広がっていく
- 継続的デリバリによりエンジニアの協業が加速
- サービス価値を高めるメンバーの意識の変化
- 各種技術が転用され組織的にプラスの効果が!!
中でも魅力的だったのは社内で行われた機械学習大会の様子
これはエンジニア有志が自発的に始めた機械学習のスキル向上イベントで、
某「ファミコン時代のバクダンで戦うあのゲーム」をアルゴリズムで対戦!
環境構築はもちろんAWS。
実際のデモ映像を見ましたが、とてもスムーズで且つアルゴリズムで動いているのには驚き!
エンジニアのスキル向上が自発的に加速!と言うのも納得。
[ME-01] AWSによる番組を中心としたビッグデータ基盤の構築と活用事例
登壇者
松下 剛 様(株式会社テレビ朝日 技術局 設備センター サイバーメディアシステムグループ 兼 総合ビジネス局 コンテンツビジネスセンター)
セッション内容
番組を中心としたビッグデータの構造
『テレビ局もビッグデータを活用する時代です』と名言。
TV局と視聴者の双方向ログがビッグデータになる。
(※ログが小さければ価値は大きい)
中でも中心2段(緑色の部分)のログを重視。
テレビ局でしか集められないデータを中心に収集し、
他社が集められるデータは連携して活用するなどして効率良くデータの収集を行っている。
サービス事例
期間限定で提供していた事例を紹介。
収集したビッグデータからそれぞれの顧客に合った情報を抽出。
テレビコンテンツのパーソナライズ化を行った。
より効果的なプロモーション効果が狙える。
システム構築・運用
ビッグデータの基盤とインフラにはAmazon RedshiftとTableauを導入
2年前はAmazon EMRとHiveの構成だったが、インプットデータのクレンジングが進み、汎用性よりも運用効率を重視するようになり今の構成へ。
[EA-03] FR での大規模グローバルクラウドデザインと クラウドネイティブなエンタープライズインフラストラクチャ
登壇者
福田 慧人 様(株式会社 ファーストリテイリング Lead Technical Architect)
荒 賢一郎 様(株式会社 ファーストリテイリング Infrastructure and Communications Service Lead)
※資料公開あり
セッション内容
ユニクロやGUを始めとする多くのアパレルブランドをグローバル展開するファーストリテイリング。
AWSを利用して、いかにして世界中のお客様に安定したサービスを提供しているかを紹介。
中でも注目したのが、AWSの殆どのリージョンを使用している点。
(オレゴンとサンパウロ以外)
これにより、グローバル展開するビジネスにも安定したサービスの提供が実現。
AWSならではの利点ですね。
[TE-03] クラウド時代の攻めの IT ~事例から”餅は餅屋”のクラウドセキュリティを考える~
登壇者
岩瀬 由季 様(トレンドマイクロ株式会社 スレットディフェンスSE本部・シニアエンジニア)
秋吉 真衣 様(株式会社ワークスアプリケーションズ ATE Div. クラウド運用研究/CCMS)
倉橋 亮夫 様(株式会社ホンダロジスティクス 総務部 人事ブロック 人事企画グループ グループリーダー)
セッション内容
サービス提供者(トレンドマイクロ)
↓
運用者(ワークスアプリケーションズ)
↓
利用者(ホンダロジスティクス)
の3つの視点からクラウドセキュリティに関してプレゼン!
トレンドマイクロ
AWSを使う際のお客様責任範囲のセキュティ対策をお手伝い。
『Trend Micro Deep Security』を提供。
近年巧妙化しているサイバー攻撃にも対応!
(cloudpackも提携商品を提供中!
くわしくはこちら)
ワークスアプリケーションズ
大手企業向け基幹業務パッケージ『COMPANY®』の開発・販売・サポートを行う。
『COMPANY®』とAWSの組み合わせでクラウド運用ソリューション『CCMS(COMPANY on Cloud Managed Serbice』を提供。
セキュリティはトレンドマイクロ社と協力してパッケージ化し、CCMSは運用に集中。
COMPANYの運用はCCMSにまかせて、システム担当者は本来の業務に集中。
⇒より効率よくサービス運用が行える!
ホンダロジスティクス
COMPANYのバージョン保守終了やサーバーリースの終了などが重なり、クラウドへの移行を検討。
移行にあたり、基本的に『COMPANYで「これまでできていたこと」が「これまで通りにできる」こと』が重要。
そこでCCMSを採用。
CCMSの利点…高セキュリティ、低コスト、問い合わせの一本化(障害対応をCCMSに任せられる)等
結論
システムの運用保守・セキュリティは専門家にお任せ!
システム担当者、経営に貢献する本来の業務に集中!
まさに『餅は餅屋に』とはこのことですね。
[KEY-03] 2035年、その時デベロッパーはどう生きるか
登壇者
大前 研一 様(株式会社ビジネス・ブレークスルー 代表取締役社長、ビジネス・ブレークスルー大学 学長)
大前 創希 様(株式会社クリエイティブホープ 代表取締役会長、ピコもん株式会社 代表取締役CEO)
※動画公開あり
『お茶の間』を意識した親子対談。
20年と言う期間にフォーカスをあて、未来と過去の移り変わりについて語った。
穏やかな雰囲気でありながら、内容は鋭くとても興味深かったです。
詳しくは公開中の動画にて!
[ME-05]【パネルディスカッション】 高まるゲームプレイ動画の価値。注目市場の今後の展望とは!?
モデレーター
根岸 心 様(株式会社Donuts 取締役)
パネリスト
川相 潤一郎 様(Kamcord Japan株式会社 執行役員)
大友 真吾 様(株式会社CyberZ 取締役)
片岡 巧 様(面白法人カヤック 執行役員/Lobi事業部プロデューサー)
カヤック…スマホゲーマーSNS『Lobi』を提供
CyberZ …スマホゲームプレイ動画共有サービス『OPENREC』を提供
Kamcord Japan…スマートフォンゲームプレイ動画共有サービス『Kamcord』を提供
海外ではすでに人気があり、日本でも徐々に注目され始めている『ゲーム動画』についてのディスカッションが行われた。
Q.なぜ今、ゲームプレイ動画サービスなのか?
- 特殊な機材の必要が無くなり、スマホだけで動画撮影が可能になりユーザーの敷居が下がった
- 動画サービスを提供する側とゲームを提供する側との提携がきちんとしているので、ライセンスの問題がクリアになっている
- ゲームの楽しみ方の一つとして認知が広がった(海外では既にエンターテイメントの一つとして認知されている)
Q.ゲームユーザーにとってのゲームプレイ動画サービスとは?
- 日本では面白い動画(いわゆる神動画)と攻略動画の2つが主流
- 米国ではソーシャルな面が強い
- ストーリー系のゲームとは相性が悪い
- 動画の素材が決まっている(ゲームのみ)になっているので表現については自由度はそんなに高くない
Q.ゲーム開発者にとってのゲームプレイ動画サービスとは?
- 既存ユーザーの活性化に繋がる
- ユーザーがよりシェアしやすい工夫が必要になる
- 動画のシェアが宣伝効果を得られることもある(⇒宣伝費の削減に繋がる)
Q.サービス提供者にとってのゲームプレイ動画サービスとは?
- 動画はコミュニケーションツールの一つである(Lobi)
- 表現する方向は普遍的である、これからは試聴するタイミングや環境が重要
- ゲーム側との連携が必要→密に連携が取れることで新規流入に繋がる
- シェア先がユーザーに近いものであることが大事
- ゲームとの親和性の高いメディアとの連携
Q.ゲームプレイ動画サービスは今後どのような発展を遂げるのか?
- 動画配信を意識したゲームが作られる可能性
- ユーザーにより動画にしやすいお題をゲーム側から提供
- 視聴体験をもっとスマホライクに
- ダンジョンの途中で動画を見ることが出来るサービスがモンゴ増えるかも?
Q.ゲームプレイ動画のハードルを下げる工夫はどうすれば良いか?
- 動画投稿するとアイテムをプレゼント!等ゲームと連携したシステムを作る
- より多くの人が動画を見るキッカケを作る
実はセッションを聞くまではニコニコ動画等に上がっているものしかゲームプレイ動画の存在を知りませんでした…。
こんなにも簡単でより身近な存在になっていることには驚きです!
ゲームの楽しみ方の一つとしてこれから拡大していくこと間違いなし!?の興味深いディスカッションでした。
(しかしAWSがどこで使われているかについては殆ど触れず…)
Developers Night
夜は飛天にてDevelopers Night!
会場には沢山のお料理とスイーツが!
(しかし多くの来場者があり、お料理は一瞬で無くなりました)
会場中で談笑が繰り広げられている中、いくつかのイベントも行われました。
startup showcase
KAGURAは、身体を動かすだけで
音楽を演奏することができる「新世代楽器」です。
実際は何にも触れていません。
パフォーマンス性抜群!
これぞ近未来の楽器、と言う感じでした。
IoTハッカソン表彰
AWS Summitに併せて実施されたIoTハッカソンの表彰が行われました。
各賞の受賞チームは下記の通りです。
- NTTドコモ賞⇒Poly’s Factory
- オムロン賞⇒Poly’s Factory
- DMM.make賞⇒クリッキー
- Twilio賞⇒Dynamon
- AWS賞⇒クリッキー
- Intel賞⇒Poly’s Factory
スマホフレーフレー!
http://bit.ly/awsdevcon
会場参加型ゲーム。
好きな言語を選択→スマホをフリフリ!
(振った回数によってゲージが変動し、それによって勝敗が決まるシステム)
予選
結果は…
決勝戦
予選を勝ち抜いた3言語で決勝戦!
予選にてその他の言語を選んだ人は決勝に進む言語の一つを選択して、妨害をすることが可能。
おわりに
右も左も分からないまま参加したイベント1日目。
途中でデジカメの電池が切れるなどプチアクシデントに遭いつつも無事終了。
AWSとユーザーは相思相愛であると感じる1日でした。
次回は2日目の様子をお届けします!