業務ではSaaSを使っているけれど…
こんにちは!
普段の業務で、AWSのEC2インスタンスやアプリケーションの監視に、DatadogやNew RelicといったSaaS(Software as a Service)を使っている方も多いのではないでしょうか。
何を隠そう、私もその一人です。
業務ではCloudWatchアラームを使う機会がほとんどなかったため、今回を機に学習を進めていきたいと思っています。
DatadogやNew Relicは非常に便利で多機能ですが、今回はAWSのサービスだけで監視を完結する方法をまとめていきたいと思います。
この連載は、これから初めてAWSに触れる方向けの入門編から始め、徐々にレベルアップして投稿していく予定です。
私もこれから学習を進めていくので、ぜひ一緒にレベルアップしていきましょう!
記念すべき初回は、AWSの監視サービス「CloudWatch」を使ってEC2インスタンスの基本メトリクスを監視する方法をご紹介します。
EC2の基本メトリクスを監視しよう
AWSのEC2インスタンスを使い始めたばかりは、インスタンスがちゃんと動いているか心配になりますよね。
そんな時は、CloudWatchが頼りになります!
CloudWatchは、AWSのリソースやアプリケーションのメトリクス(性能データ)を収集・監視するサービスです。
今回は、EC2の基本メトリクスを監視する方法をステップごとに解説します。
なぜCloudWatchを使うの?
DatadogやNew Relicのようなサードパーティツールは非常に多機能ですが、CloudWatchはAWSのサービスとシームレスに連携していることが最大の強みです。
- AWSネイティブな連携:
EC2やRDS、Lambdaなど、AWSのほぼすべてのサービスが標準でCloudWatchにメトリクスを送信します。
特別なエージェントのインストールや設定が不要で、すぐに監視を開始できる手軽さがあります。 - リアルタイム監視:
CPU使用率やネットワークトラフィックなどをリアルタイムで確認できます。 - 検知と自動アクション:
メトリクスが特定のしきい値を超えたときにアラームを設定し、通知を受け取るだけでなく、EC2の再起動やオートスケーリングの実行など、自動的なアクションを起こすことも可能です。 - コスト効率:
監視対象がAWSリソースに限定されている場合、多くの場合、CloudWatchの方がコストを抑えられます。
特に、基本的なメトリクスだけであれば無料で利用できる範囲も広く設定されています。
EC2の基本メトリクスを確認してみよう!
EC2インスタンスは、特別な設定をしなくても以下のメトリクスを自動的にCloudWatchに送信しています。
これらを基本メトリクスと呼びます。
メトリクス名 | 説明 |
CPUUtilization | インスタンスのCPU使用率(%) |
NetworkIn | インスタンスに入るネットワークトラフィック(バイト) |
NetworkOut | インスタンスから出るネットワークトラフィック(バイト) |
DiskReadOps | ディスクの読み込み操作数 |
DiskWriteOps | ディスクの書き込み操作数 |
実際にCloudWatchでメトリクスを見てみましょう。
1. AWSマネジメントコンソールにログインし、CloudWatchサービスに移動します。
2. 左側のナビゲーションメニューから「メトリクス」をクリックします。
3. 「すべてのメトリクス」タブで、「EC2」を選択します。
4. 次に、「インスタンス別メトリクス」をクリックすると、あなたのEC2インスタンス一覧が表示されます。
5. 監視したいEC2インスタンスを選択すると、CPU使用率などのグラフが表示されます。
このグラフで、インスタンスの稼働状況が一目で確認できます。
もしCPU使用率が高くなりすぎている場合は、インスタンスの負荷が高いと判断できますね。
もっと便利に!アラームを設定しよう
ただ見るだけでなく、異常があったら通知を受け取りたいですよね。そんなときはアラームが便利です。
アラームの設定手順
1. メトリクスグラフの画面で、右上の「アラームを作成」をクリックします。
2. メトリクスと条件の指定:
- メトリクス名: CPUUtilizationを選択。
- 統計: 平均値(Average)
- しきい値の種類: 静的(Static)
- CPUUtilizationが次の値より大きい: 任意の値を入力(例: 70)。
3. アクションの指定:
アラームが「アラーム状態」になったときに通知を送信する設定を行います。
SNSトピックの作成: 新しいトピックを作成し、通知先のメールアドレスを入力します。
4. 名前と説明の追加: アラームに分かりやすい名前を付けます(例: EC2-CPU-Alarm)。
5. 内容を確認し、アラームの作成をクリックして完了です!

これで、もしEC2のCPU使用率が70%を超えたら、設定したメールアドレスに通知が届くようになります。
まとめ
CloudWatchは、EC2インスタンスなどの状態をチェックするための強力なツールです。
まずは基本メトリクスを確認して、慣れてきたらアラームを設定してみましょう。
これで、あなたのEC2インスタンスが安心して稼働しているか、いつでも見守ることができますね。
Happy Cloud Watching!✨