はじめに

DX開発事業部の小山です!
本記事では、オープンソースとして公開しているViGenAiRというソリューションおよびデプロイ手順についてご紹介します。

 

ViGenAiR とは

ViGenAiR は、GoogleがGoogle Marketing SolutionsというGithub上の組織配下に公開したオープンソースのAIソリューションです。
生成AI(Gemini)を利用して、元となる一本の動画広告からAIが自動でシーンを抽出して短く編集したり、横長の動画を縦長の形式に切り抜く等の作業を実施してくれるソリューションとなっています。

 

前提

Google Cloud

  • 有効なGoogle Cloud組織とプロジェクトが存在すること。
  • 作業を行うアカウントに、以下のIAMロールが付与されていること。
    • Cloud Functions 開発者
    • Project IAM 開発者
    • Service Usage ユーザー
    • Storage オブジェクト ユーザー
    • Vertex AI ユーザー
    • サービス アカウント ユーザー
    • ストレージ管理者
    • 編集者

Google Apps Script

  • Google Apps Script APIが有効になっていること

 

デプロイ実施

では、早速デプロイしていきましょう。
まずはGithub上の「ViGenAiR」のプロジェクトにアクセスし、READMEを確認します。

下にスクロールしていくと「Get Started」の部分に、「Run on Google Cloud」という項目があるため、これを押下します。

すると、Cloud Shell上にリポジトリのクローンを作ろうとするので、許可していきます。

Cloud Shellのターミナル画面に遷移して、しばらくするとクローンが完了した旨のメッセージが出ます。

念の為lsコマンドを実施して、自分がクローンしたリポジトリのディレクトリ配下にいるか確認。
その後、「npm start」と入力して、デプロイを開始します。

いくつか質問されるので、回答していきます。
ここはViGenAiRをデプロイするプロジェクトのIDを入力すればOKです。

ViGenAiRをCloud Run / Cloud Functionsにデプロイしますか?という問いには「Yes」と回答します。

ViGenAiRのデプロイリージョンを問われます、デフォルトではus-central1となっていますが、東京リージョンでも問題なくデプロイできます。

動画素材を格納するCloud Storageのロケーションについて聞かれていますね。
ここも東京リージョンで問題ありません。

UIをデプロイするか問われます。
Yesを選択します。

ViGenAiRを組織のユーザー全員に向けて公開しますか?と問われますので、Yesを選択します。

Vertex AIのリージョンを聞かれます。ここも東京リージョンで問題ありません。
最終確認としてデプロイを実行して良いか聞かれるのでYを押して続行します。

赤枠で囲われた部分をコピーして、別のタブにペーストします。

 

Googleの認証を求められるので、自分のアカウントを選択します。

認証を承認していくと、以下の画面が出てくるので、赤丸で囲った部分の文字列をコピーします。

Cloud Shellのターミナル画面に戻って、コピーした文字列をペーストします。

 

他人に認証情報を見せたくないのでここはnを入力します。

次はclaspの認証が求められるので、該当部分の文字列をコピーして、別タブにペーストします。

 

ここも個人のアカウントを選択して認証を進めていきます。

アクセスを許可する項目は上2つを除いた項目にします。

認証を進めるとエラー画面が出ます。
手続きを間違えたわけではないので安心してください、正常な挙動です。
この時、URLがlocalhostから始まっていると思われるので、そちらのURLをコピーします。

 

Cloud Shellのターミナル画面に戻って、先ほどコピーしたURLをペーストします。

データ利用についての質問にはNと回答します。

8-10分くらい待つとデプロイが完了した旨のメッセージが出ます。
これにてデプロイ完了です!

 

UIにアクセスする

デプロイが無事完了しました!
ですが、まだ作業自体は残っています。
最後にUIにアクセスして、実際にデプロイできたかどうかを確認していきます。

今回、UIはGoogle Apps Scriptにてホスティングしているため以下のURLからGoogle Apps Scriptの画面に遷移します。
「https://script.google.com/home/my」にアクセスして、自分のプロジェクトに「ViGenAiR」の項目があることを確認します。

「ViGenAiR」を押下し、その先の画面にある「デプロイ」を押下します。

「デプロイを管理」を押下します。

ウェブアプリの欄にあるURLをコピーします。

ウェブアプリのURLをブラウザにペーストします。
すると、以下のような画面が出るので「REVIEW PERMISSIONS」を押下します。

自身のアカウントを選択します。

許可を求められるので、「次へ」を押下します。

確認画面が出るので、下にスクロールして「許可」を押下します。

UIを確認できました!
無事にデプロイできていますね。

 

おわりに

以上でデプロイ作業は完了となります。
ViGenAiRはAIによる動画編集の効率化を提供しています。
当記事をご覧になった方々が、「この記事は参考になった」と思っていただくことがあれば望外の喜びであります。
最後までお読みいただきありがとうございました!