はじめに
2025年はアイレットの開発体制にもAIが導入され、かなり開発速度が上がった様に思えます。
自分もインフラエンジニアとして主にGoogle CloudとAWSをTerraformで構築していきました。
今回はこの1年でTerraformのバイブコーディングで自分が意識している事を記事にしました。
どのAIがインフラ作りに向いているなどの性能比較やプロンプトの学術的な内容では無く、現場の声や勘所として見て頂ければ幸いです。
前提条件
自分が担当したサービスと使用したAI
- クラウドサービス
- AWS
- Google Cloud
- ソフトウェア
- VSCode + Cline
- AIモデル
- gemini 2.5 pro
- claude sonnet4.5
強い点
一瞬でデプロイ・IaC化が終わる
これが価値の9割と言っても過言で無いぐらいに本当に助かります!
今まで数時間から数日かけてTerraformの公式サイトと睨めっこして
「Webコンソールだとこの名前の項目を設定したいけどTerraformだとどこ?オプション?このオプション入れるとこのネスト項目は必須?」
の様な格闘をしていた訳ですが、それが自然言語でざっくりとした指示でベストプラクティスに基づいたtfファイルが一瞬で出来上がります。
物量と参照/依存関係に強い
これも非常に助かる部分。
今までは数が必要な場合、コピペしてリソース名を命名規則に従って変えてを繰り返したり、紐付くリソースなども間違えない様に置換した訳ですがこの苦労が無くなります。
この部分に関してはヒューマンエラーが出易い部分かつ、専門知識が不要な単純作業なのでAIに持ってこいの部分です。
IaCを司っているリポジトリやローカルディレクトリにAIがアクセス権限を持っていると、別ファイルのtfファイルも読み込んでシステム全体像を高い精度で把握してくれます。
「ファイル分けて綺麗に構成したいけど移行面倒だな・・・」みたいな事態も一瞬で綺麗になります。
元となる設定ファイルがあると精度が上がる
自然言語でも実践投入可能な精度で作成してくれますが、やはりjsonやyamlなど参考にするファイルがあると精度がかなり上がります。
ネット記事や公式サイトで公開されているTerraformや、既存リソースのjsonなどをAIに示してあげると精度高く再現してくれます。
コンソールでトライアンドエラーしながら作ったリソースをIaC化したいケースなどにもおすすめです。
弱い点
エラーやハルシネーションを出さずに進めるのは難しい
1回でデプロイ出来るリソースを出力してくれるケースもありますが、成功率8割ぐらいだと思って下さい。設定項目のエラーなどでapply失敗する事がそれなりにあります。
ただし、返ってきたエラーをAIに渡すとかなりの精度で修正してくれます。エラー修正を数回繰り返すとデプロイ出来る事がほとんどなので根気良く修正してあげましょう。
初回で80点ですが、間違い(エラー)を指摘してあげれば100点を取れる頭脳は持っている子(AI)です。
私は開発環境でエラーを出しながら進めて、修正してデプロイ完了したものをステージングや商用に持っていく運用をしています。
同サービスのバージョン違いを混同しがち
「〜v2」や「第2世代」など同サービス名で異なるAPI仕様やTerraform構成を持っているサービスは精度が特に怪しいと感じました。
例:CloudRun v2のリソースを依頼しているのにv1の記述と混合してエラーを出す、v1とv2の違いを指摘しても直後の修正だけ意識してそこから同じ間違い方をする。
これに関しては有効な対応策が自分でも見つかっておらず、根気強くTerraform公式のURLやtfファイルのサンプルを渡しています・・・
急に知らない項目を設定し始めたら、その項目を調べて何と勘違い(混同)しているのかを見極めて指摘してあげましょう。
ニッチなサービスほど精度が落ちていく
当たり前と言えば当たり前なのですが、学習データが少ない(上質なものを厳選出来るほど量が無い)事が原因だと思います。
GAしていない新しいサービスや、ユースケースが局所的なサービスは精度がどうしても落ちてしまいます。
この辺りは公式サイトのサンプルやドキュメントを読み込ませてトライアンドエラーで頑張るしか無いかと思っています。
おすすめテクニック
要求を一気に投げず、微調整していく
AIは人間に比べたら圧倒的にマルチタスクが得意ですが、それでも指示を大量に詳細に投げれば良い訳では無いと感じてます。
作成・修正をお願いしている最中に、「ここは意図と違うから修正したい」と指示を横入りさせると横入りの作業が終わったら満足して、システム全体像が崩れたり横展開が半端になる事があります。
途中で気になった時も、作業が大掛かりな時はまずシステム全体の構築や横展開のタスクが完了してから次の指示を渡して微調整した方が精度が上がると思います。
詳細な要望があるのは素晴らしい事ですが、それを小分けにしてAIのペースで作業をさせてあげて下さい。
おわりに
Terraformを筆頭にインフラ構築・IaC化もバイブコーディングの時代が来たと思っています。
インフラ構築側に焦点を当てたとしても、AIにUI仕様が頻繁に変わるWebコンソールの手順を教えてもらうより、Terraform形式で作る方が精度が良いと感じています。
初心者の方は取っ付きやすく、経験者はもっと素早く正確に構築出来る様になれば幸いです。