こんにちは!広報の羽鳥です。

2026年7月30日・31日に東京ビッグサイトで開催されている Google Cloud Next Tokyo ’26。
KDDIアイレットはダイヤモンドスポンサーとして協賛し、全4セッションに登壇しました✨

私は Day 1 に現地参加し、KDDIアイレット三昧(少し VIVANT)な1日を過ごしてまいりました!

今回は私が会場で聴講した、Day 1 の KDDIアイレットスポンサーセッション「属人化脱却!メトロアドエージェンシー様と挑んだ広告審査 DX – AI 活用で審査時間を大幅削減を目指す」のレポートをお届けします!

このセッション、最後に KDDIアイレットの石川から飛び出した「人の価値はむしろ上がる」というメッセージがとにかく熱いです!
ぜひご覧ください!

セッション概要

「交通広告の審査」って何をしているの?

まず、メトロアドエージェンシー様についてご紹介します。同社は東京メトログループの総合広告会社であり、駅や車両の交通広告媒体を管理・販売する媒体社でもあります。

セッションでは、交通広告ならではの審査の重要性が語られました。

東京メトロの駅構内や電車内の広告は、公共空間でそこにいる全員の目に触れるものです。テレビ CM やネット広告と違い、見る・見ないを視聴者が選べません。だからこそ、交通広告には特に高い社会的信頼性が求められるのだそうです。

その信頼性を担保しているのが、メトロアドエージェンシー様が日々行なっている「広告審査」。
私たちが普段何気なく目にしている駅のポスターや車内広告の裏側には、一つひとつ丁寧な審査が行なわれていたんですね👀

審査業務が抱えていた2つの課題

しかし、この審査業務には大きな課題がありました。

1つ目は、審査の複雑化・件数の増加です。

近年の規制緩和により、広告の業種が多様化。さらにデジタルサイネージの普及やインプレッション販売の拡大によって、審査対象となる広告の件数も急増していたとのこと。

2つ目は、審査ノウハウの属人化です。

これまでの審査は、ベテラン担当者の経験やスキルに大きく依存していました。数百にも及ぶ審査規定を同時に照合しながら、文脈やニュアンスまで読み解く必要がある── そんな高度な判断が、特定の担当者の頭の中にだけある状態だったのです。

人事異動やジョブローテーションがあると、せっかく蓄積された知見が引き継がれにくくなる。スピードと審査の一貫性を両立することが、年々難しくなっていたそうです。

Gemini × 人間の「ハイブリッド審査」で解決!

ここから KDDIアイレットの技術的なアプローチが紹介されました。

広告審査は、AI が苦手とされてきた業務の一つです。なぜなら、画像・動画・テキストが混在するマルチモーダルな素材を扱い、数百の審査規定を同時に参照しながら、微妙なニュアンスまで読み解く必要があるから。

この難題に対して、KDDIアイレットが構築したのは 「Gemini による一次審査 + 人間による最終判断」 というハイブリッド型の仕組みです。

具体的には、Google Cloud の生成 AI モデル Gemini が広告主審査・商材審査・意匠審査の3種類の審査を実行し、その結果をもとに審査担当者が最終的な合否を判断するフローを構築。

AI だけに任せきりにしない──ここが大きなポイントでした💡

技術面では、Cloud Run による非同期の大規模並列処理アーキテクチャを採用。数百にも及ぶ審査規定を条文単位で管理し、Gemini へのリクエストを同時に処理することで、当初の性能要件(10分以内)を大幅に上回る平均5分程度での審査完了を実現したそうです。

3つの成果 ── 精度・資産化・価値創造へのシフト

セッションでは、このハイブリッド審査がもたらした3つの成果が紹介されました。

① 審査精度の向上

AI による一貫性のある審査で、判断の難しい「グレーゾーン」の案件も適切に判断できるようになったとのこと。さらに Gemini のバージョンアップ(1.0 → 1.5 → 2.0 → 2.5)に追従することで、追加の学習コストなしに精度が継続的に向上しているそうです。

② 知見の資産化

これまでベテラン担当者の頭の中にしかなかった審査基準が、プロンプトや審査規定としてシステム上で管理・検索・再利用できる状態になりました。誰が担当しても一貫した判断ができる体制が整い、属人化の課題に正面から答えられたとのこと。

③ 付加価値業務へのシフト

定型的な審査業務の自動化で生まれた時間を、新しい広告戦略の立案やクリエイティブの検証など、より付加価値の高い業務に充てられるようになったそうです。1件あたりの審査対応時間を1/2に短縮することを目指しています。

「AI 時代、人の価値はむしろ上がる」── 私が一番刺さったメッセージ

セッションの最後に語られたメッセージが、個人的に一番印象に残りました。

スライドに映し出されたのは、こんな問いかけです。

「AI の台頭により、仕事を失うのか?」

この問いの答えは、今回の事例のまとめになります。

設計──人をどこに残すか。構築──何をどの AI に任せるか。運用── AI をどう育てるか。
「つまり、主語はすべて人。AI 時代と言いながら、最初と最後を決めているのは人だ」

そして、スライドにはこう続きます。

「自動化のボトルネックで、人の価値はむしろ上がる」

これまでコストやボトルネックと見られがちだった審査業務が、AI との協働によってスピードと一貫性を備え、これまで以上に信頼を生み出す存在へと変わる。人と AI のハイブリッド体制だからこそ、審査の信頼を守りながら進化を続けられる─。

会場にも、大きくうなずいている方が何人もいらっしゃいました。

「AI に仕事を奪われるのでは?」という不安は、多くの方が感じていることだと思います。でもこのセッションを聴いて、AI によって生まれた時間で、人はより価値の高い仕事を選び取れるようになるのだと、私は強く感じました。

まとめ

今回のセッションは、AI 活用のリアルな現場がぎゅっと詰まった30分でした。

  • 交通広告の審査という AI が苦手とされてきた領域への挑戦
  • Gemini × 人間のハイブリッド型 で属人化を解消した具体的な手法
  • そして「人の価値はむしろ上がる」という力強いメッセージ

AI の導入を検討されている企業の方にとって、とても参考になる事例だったのではないでしょうか。

ちなみに、メトロアドエージェンシー様の導入事例は cloudpack のサイトでも詳しく紹介しています。技術的な構成やシステム設計の詳細が気になる方は、ぜひこちらもご覧ください👀

審査時間を1/2に短縮!Google Cloud の生成 AI を活用した広告自動審査基盤の構築|メトロアドエージェンシー様の導入事例

Google Cloud Next Tokyo ’26 では、KDDIアイレットは他にも3セッションに登壇しています。他のセッションレポートもお届け予定ですので、お楽しみに✨

それでは最後までお読みいただきありがとうございました!


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