こんにちは!
今回は、先日開催された「Google Cloud Next Tokyo」DAY2の基調講演より、「AIエージェント開発・運用プラットフォーム」の新情報・新機能に特化してレポートをお届けいたします!
実際のビジネス業務で安全かつ大規模に運用するための実践的な機能や最新アップデートが多数紹介されました。
💡 紹介された主な新機能・新情報
- エージェントプラットフォームの一般提供開始(GA)
- ADK(Agent Development Kit)と全Google CloudサービスのMCP標準対応
- コストと速度を最適化する「コンテキスト自動コンパクション」&「メモリーバンク」
- 強固なセキュリティを実現する「エージェントID」「エージェントゲートウェイ」「Model Armor」
- 文脈に応じた画面を動的生成する「A2UI」と「エージェントオブザーバビリティ」
エージェント開発を加速するフレームワークと標準プロトコル
AIエージェントの構築・拡張をシームレスに行うための標準開発フレームワークと相互連携の仕組みが紹介されました。
- ADK(Agent Development Kit): エージェントの構築・実行・デバッグを可能にするオープンソースのフレームワーク。
- MCP(Model Context Protocol)標準対応: すべてのGoogle CloudサービスがデフォルトでMCPに対応。さらにWorkspace、Google Maps、Google Payなどのツール・スキルもMCP経由で安全に連携可能。
- A2A(Agent-to-Agent)プロトコル: 複数のエージェントが相互に機能を公開し、データを安全に交換しながら連携・協調してタスクを実行するプロトコル。
高度な実行環境「エージェントランタイム」と最適化機能
サーバーレスで高い拡張性を備えた「エージェントランタイム」(Cloud Run基盤)上で、パフォーマンスとコストを両立する機能が提供されます。
| 機能名 | 概要・特徴 |
|---|---|
| コンテキスト自動コンパクション | 過去のセッション履歴を動的に自動要約。重要メモリを保持したままトークン使用量を最適化し、応答速度の向上と推論コストの削減を実現。 |
| メモリーバンク | 複数のセッションにまたがって記憶を保持。長期的にパーソナライズされたコンテキストを提供し、記憶対象をユーザー側で制御可能。 |
| A2UI(Agent-to-UI) | テキスト対話だけでなく、対話の文脈に合わせてボタンや入力フォームといった画面インターフェースをAIが動的に生成。 |
ガバナンスとセキュリティを担保する管理基盤
企業システムやデータにアクセスするAIエージェントを安全に制御するためのエンタープライズ機能が統合されています。
1. エージェントID & エージェントレジストリ
オープン標準(SPIFFE)に基づく「エージェントID」を各エージェントに割り当てることで、最小権限アプローチとIAM連携による安全なアクセス管理を実現。また、「エージェントレジストリ」によってスキルやツールのライフサイクルを一元管理し、脆弱性が発見された場合は中央から一括無効化が可能です。
2. エージェントゲートウェイ & Model Armor
トラフィックの一元制御ポイントとして機能する「エージェントゲートウェイ」に加え、AIファイアウォール「Model Armor」を紐付けることで、プロンプトインジェクションやジェイルブレイク、機密データ漏洩などの攻撃をコード変更なしでリアルタイムにブロックします。
挙動を透明化する「エージェントオブザーバビリティ」
複雑で非決定論的なAIエージェントの動作を可視化・デバッグするためのモニタリング機能も拡充されています。
- トポロジーグラフ: エージェントやツール、MCP間の相互作用や依存関係を視覚的に把握。
- モデルトラジェクトリー: エージェントがタスクを実行する際に辿った推論プロセスやステップ、実行パスを詳細にトラッキング。
- 評価とトレーシング: プロンプトや応答データ、トークン使用量、処理時間(レイテンシ)を追跡し、本番環境のライブトラフィック上で品質を継続評価。
まとめ
MCPやA2Aといった標準化、コンテキスト圧縮によるコスト最適化、そしてエージェントIDやModel Armorによる強固なガバナンスまで、本番運用に必要な機能が網羅された内容でした。今回得た最新知見をしっかり整理し、AIエージェントの導入支援や、今後の提案活動へ繋げていきたいと思います!