はじめに

こんにちは!DX開発事業部の阿部裕太です
KDDIアイレットの取り組みとして、8月17日から8月28日まで開催中の「Google Cloud 夏休み自由研究ブログリレー」、本日は6日目の投稿です。

今回は、Google CloudのGoogle Maps Platformが提供している、3D地図データ配信API「Map Tiles API(Photorealistic 3D Tiles)」をテーマに、概要と使用した感想を記事にまとめました。
これまでの記事はこちらです。

記事一覧はこちら

目次

  1. そもそも「Google Maps Platform」とは?
  2. Map Tiles APIの概要
  3. Photorealistic 3D Tilesを使ってみた

そもそも「Google Maps Platform」とは?

Google Maps Platformを簡単に説明すると、「地図や位置情報、ルート検索、3D地図などの機能をアプリやWebサービスに提供するGoogleのプラットフォーム」です。

主な機能として以下の5つが挙げられます↓

  • Maps:動的マップ、静的マップ、ストリートビューの表示
  • Routes:交通状況を考慮した経路検索や所要時間・距離の計算
  • Places:世界中の施設情報の検索、住所から座標への変換
  • Environment:大気質や花粉情報、太陽光発電のポテンシャルデータなど、環境に関するリアルタイム・予測データの取得
  • Analytics:APIの使用状況やパフォーマンス、コストの推移を可視化・分析する運用管理機能

使用例としては以下のようなものがあります↓

  • 配送アプリ:配送先までのルートや移動時間を取得
  • 3Dマップアプリ:建物や地形などをリアルな3D地図として表示
  • 不動産・ECサイト:物件や会社のまわりの環境を地図で示す

このように「地図を表示する」「ルートを調べる」といった用途が定番のGoogle Maps Platformですが、3D空間の表現やCG・ゲーム制作などのグラフィック用途として強力なツールとなる機能が存在します。

それが今回のテーマのMap Tiles APIです。
ここからは、このMap Tiles APIの概要について説明します。

Map Tiles APIの概要

Map Tiles APIの概要

Map Tiles APIは地理空間データを「タイル(分割された小さなデータ単位)」としてストリーミング配信するためのAPIです。

主な機能として以下の3つが挙げられます↓

  • 2Dタイル: 世界中の地図、衛星写真、地形データを格子状の画像として取得
  • Photorealistic 3D Tiles: オープン標準規格「OGC 3D Tiles」に準拠し、建物やモニュメントなどをリアルな3D表現で描画できる機能
  • ストリートビュータイル: パノラマ画像や関連するメタデータにアクセス

これまでは地図の上にピンを立てて表示するだけだったGoogleの地図データが、「世界中の街並みをそのまま3D空間で素材として使えるようになった」 ところが、このMap Tiles APIの画期的なポイントだと思いました。

使用例としては以下のようなものがあります↓

  • CG制作・ゲーム開発:広大なオープンワールド背景、VR / ARコンテンツ
  • 建築・都市計画:景観・日照シミュレーション、防災計画や避難ルートの立体的なシミュレーション
  • 観光・イベント:バーチャル旅行・Webガイドマップの観光ポータルサイト

現実世界をまるごと3D素材として借りてくるようなMap Tiles APIですが、百聞は一見に如かず。ということでMap Tiles APIの機能「Photorealistic 3D Tiles」を使い、実際に日本の街並みを3D空間上に呼び出してみようと思います。

Photorealistic 3D Tilesを使ってみた

Photorealistic 3D Tiles使ってみた

今回はMap Tiles APIの機能のひとつである、Photorealistic 3D Tilesを使って虎ノ門ヒルズ周辺を3Dデータ化してみました。

行った手順としてはこちら↓

  1. Google CloudでAPIキーを発行
  2. 3Dソフトをダウンロードし、アドオンを導入
  3. 3DソフトにAPIキーを入力し、虎ノ門周辺の座標を指定してインポート

手順としてはとても簡単でした。

実際に生成された3Dデータがこちら!

3Dデータ虎ノ門

読み込まれたデータを見て驚いたのが、テクスチャ(見た目)のリアルさです。実際の航空写真がそのまま貼り付けられているため、建物の屋上の細かい室外機や、道路の線、樹木、土地の高低差まで、現実世界の空気感がそのまま3Dデータとして再現されていることに感動しました。

3Dデータの生成速度はこの規模なら十数秒でとても早く生成することができました。

テクスチャをオフにして造形だけで見てみると…

3Dデータ虎ノ門txなし

造形はまだまだ再現しきれていない部分が多くありました。テクスチャありきの3Dデータとして扱うことが基本となりそうです。

最後に

今回は、Google Maps Platformの「Map Tiles API(Photorealistic 3D Tiles)」の概要と、実際に虎ノ門ヒルズ周辺を3D化してみた検証結果をご紹介しました。

手作業で街並みをモデリングする時代から、現実世界をそのままデータとして呼び出して活用する時代へシフトしていることを強く実感できる体験でした。

気になった方はぜひご自身の好きな街を3D空間に呼び出してみてはいかがでしょうか!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!