※本記事は、2026年9月時点の情報に基づいて公開しています。
はじめに
システムの運用担当者にとって、データベースのサポート期限(EOL)対応はなるべく波風を立てずに乗り切りたいイベントのひとつかと思います。
最近、私たちの元にも「マイナーバージョンのサポート終了に合わせて、延長サポートの追加費用が発生するのか?」「自動アップグレードをオフにしていても強制適用されてしまうのか?」といったお問い合わせが多く寄せられています。
今回は、期日が近づいている Amazon Aurora MySQL バージョン 3.11 の標準サポート終了を例に、マイナーバージョン廃止時の挙動と必要なアクションについて整理したいと思います!
Aurora MySQL 3.11 のサポート終了で何が起きる?
従来、Aurora MySQL 3.11 (MySQL 8.0.43 互換) は標準サポートの対象として提供されてきましたが、規定の期日をもってサポートが終了します [1]。サポート終了日以降は、クラスター側の自動アップグレード設定を無効にしていても、新しいマイナーバージョンへの強制アップグレードの対象となります。
- 期限:2026年11月13日まで
- 必要な対応
- 期限までに、より新しいマイナーバージョンへの手動アップグレードを計画・実施する
どう対応すればいい?
システムの予期せぬ停止を防ぐため、サポート終了日を迎える前に、メンテナンスウィンドウなどの業務影響が少ない時間帯で手動アップグレードを実施することをお勧めします。
稼働中のデータベースに対してインプレースでアップグレードを実行することも可能ですが、ダウンタイムを最小限に抑えたい場合は、Amazon RDS Blue/Green Deployments の活用も有力な選択肢となります。
実際のアップグレード手順や設定方法については、公式ドキュメント [2] をご参照ください。
延長サポートの追加料金は発生する?
マイナーバージョンの標準サポート終了が原因で、Amazon RDS 延長サポートの追加料金が請求されることはありません [3]。
延長サポートはあくまでメジャーバージョンに対する仕組みです。今回対象となる Aurora MySQL 3(メジャーバージョン)自体の標準サポートが継続している期間内であれば、自動アップグレードの前後を問わず、通常のインスタンス利用料のみでご利用いただけます [3]。
▼ スケジュールと延長サポートの適用
| 対象バージョン | 標準サポート終了日 | 延長サポート料金の発生 |
|---|---|---|
| Aurora MySQL 3.11 (マイナーバージョン) | 2026年11月13日 | 発生しない(メジャーバージョン3のサポート期間内のため) |
| Aurora MySQL 3 (メジャーバージョン) | 2028年4月30日 | 発生する(期日以降) |
※公式情報の更新により変更される可能性があります。
※スケジュールや料金は、日本語版のドキュメントより英語版のほうが更新が早く、内容も正確です。英語版もあわせてご確認ください。
影響を受ける人 / 対応が必要な人
現在、Amazon Aurora MySQL のバージョン 3.11 をご利用中の方が対象です。
すでに 3.12 など新しいマイナーバージョンへ移行済みの方や、メジャーバージョン2系をご利用中の方(別途 2系のサポート期限への対応が必要です)には、今回の 3.11 サポート終了による直接の影響はありません。
※現在の稼働バージョンは、マネジメントコンソールの Amazon RDS ダッシュボードから確認できます。
期限を過ぎたら自動でアップグレードされる?
もし期日までに手動でのアップグレードを行わなかった場合、どうなるのか気になった方も多いのではないでしょうか?
結論から言うと、期日を過ぎた場合は Amazon Aurora によって新しいマイナーバージョンへの自動アップグレードが強制的に適用されることがあります [2]。この際、クラスター設定で「マイナーバージョン自動アップグレード」のオプションを無効化(オフ)にしていても、強制適用の対象となります [2]。
(公式ドキュメントの記載では、強制アップグレードの具体的な実施日時やデッドラインは明示されていません)
私としても、コントロールできないタイミングで自動アップグレードが走り、意図しないダウンタイムやアプリケーションへの影響が発生してしまうリスクは避けておきたいと感じました。
まとめ
今回は、Amazon Aurora MySQL 3.11 の標準サポート終了に伴う挙動と対応について振り返ってみました。
延長サポートの追加費用がかからないとはいえ、期限を過ぎると意図しないタイミングでの強制アップグレードが発動し、システムに予期せぬ影響をもたらすリスクがあります。本番環境でいきなり対応するのではなく、事前に検証環境でアプリケーションとの互換性をテストしたうえで、余裕を持って手動アップグレードを実施しておくことをお勧めします。
参考資料
[1] Amazon Aurora MySQL のリリースカレンダー
https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/AmazonRDS/latest/AuroraMySQLReleaseNotes/AuroraMySQL.release-calendars.html
[2] Amazon Aurora DB クラスターのアップグレード
https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/AmazonRDS/latest/AuroraUserGuide/Aurora.VersionPolicy.Upgrading.html
[3] サポート終了に近づいた Amazon RDS クラスターで Aurora 延長サポートを管理する方法
https://repost.aws/ja/knowledge-center/rds-aurora-extended-support-eol