シンジです。本日都内の一部では停電によるパニックが発生している模様です。電気がなけりゃなーんにもできない時代ですよ。各種SNSを眺めていると、あっちこっちで悲鳴の声が聞こえてきます。
そもそも東電の問題だし
俺らどうしようもなくね?っていうか、ITインフラも生活のインフラも基本的には同じだと思うんです。常に正しく動いているとは限らないのだ。
作業中のエクセルがああああああああ
ノートPCでバッテリーばっちりだったら保存できますね。
バッテリー無いと即死かな。
そもそもエクセルはデータ復元も設定次第ではできるようになってるし。
俺のインターネットを返せええええ
ルーターとかONUが落ちちゃうと、固定回線は使えませんね。モバイルWifiなり、テザリングで凌ぐしか無いでしょうね。
サーバールームに静寂がああああああああ
自社にサーバールームがある場合は、そこそこのUPSを噛ましてても30分は持たないでしょうね。ちゃんとシャットダウンできるかどうかにかかってます。ってか事故が起きたのが昼すぎでよかったですね。夜中だったとして、情シス担当者がその時間に現地にいますか?
事業継続性をどう担保するか、これもセキュリティです
為替リスクなども含めて様々な外的要因が強いのが事業継続性です。電源は大変に分かりやすい項目の1つと言えます。情シスはオフィスを設計する際に、こういった点をきちんと評価して設計すべきです。
cloudpackさんは森ビルという巨大組織の虎ノ門ヒルズなので
今日の停電よりも、更に大型な大規模停電が発生しても、一切の業務損失はありません。各ドアの電子錠、監視カメラ、電話もインターネットも何もかもが利用出来ます。ありがとう森ビル。ありがとうAWS。ありがとうクラウド時代。もちろん従業員のトイレや食事も問題なし。実際、停電時にはトイレはかなり暗いですけどね。最初は恐怖すら感じる暗さであった。
これもセキュリティです。
電源はビルからオフィスに合計3系統引いていますが、切り替え時のダウンタイムは一切ありません。また、非常用電源、要するに自家発電設備に切り替える場合、こいつも自動起動してくるわけですが、起動開始から送電開始までに30秒もかからないので、もし2系統が一斉に落ちたとしても、オフィス内にあるUPSで30秒をまかなうのは楽勝なので、本当に大規模停電が発生したとき、結果的にウチの社内のユーザーは、
「あ、なんか電気暗くなった?」
くらいにしか感じません。また、この電源設備は森ビル主導でほぼ毎週点検を行い、計画的な切り替え実験テストを行っています。大型設備ですから老朽化も考慮して、数十年後のオーバーホールのスケジュールまで全部揃っています。
ありがとう虎ノ門ヒルズ。
これ、六本木ヒルズには無いのよね。
やろうとすると自社で発電機を運用しないといけない。大変やん。実際それやってる会社さんもいます。
ネットワーク周りもかなり複雑にやってますが
回線引いてる大きな橋が倒壊しても繋がるようにしてあります。話しが脱線しそうなので今回は割愛。
停電は、起きるのよ
今日、分かったでしょ?
停電は、起きるのよ。地震もあるかもなのよ。いろんな形で会社へのリスクは存在していて、それは起きるってこと。
- 停電してたんでサーバー落ちちゃいました、悪いのは東電です
→許されると思うの? - 停電してたんで電話繋がりませんでした、FAX来てないので納期遅れます
→顧客には関係なくね? - 停電中に不正侵入されました。電気錠なので鍵が開きっぱなしでした。
→しらねーよ
様々なリスク、人間が軽く想像できる事なんて、普通に起きることばっかりだから。
セキュリティっていうのは、攻撃や危険から身を守ることだけじゃないですよ。
会社の価値を高めて、結果的にその価値を会社自身や顧客に還元するってこと。
事故が我が身に起きないと行動に移せない人が多いのは分かるけど、事故前の投資額と事故後の投資額は桁違いだということも分かって欲しい。
元記事はこちら
「【都内で大規模停電】以前の某社長「セキュリティなんてどうでもいいよw」今日の某社長「停電でデータが飛んだ!どうしてくれるんだ!」」