こんにちは。滅多なことではブログを書かない、cloudpackのマルサ(もしくは犬の人) @bond_honey です。
本日は「AWS温泉ハッカソン 〜熱海湯けむり 第1夜〜」の成果物として、AWS Detailed Billing Reports について簡単にまとめます。
1.まずはDetailed Billing Reports の設定をします。
AWSポータル内のBilling Preferencesにある「Detailed Billing Reports」を有効にします。
※先にProgrammatic Accessを有効にしないと「Detailed Billing Reports」や「Cost Allocation Report」は有効に出来ないので、事前に設定ください。設定方法はこちらを参考に → http://dev.classmethod.jp/cloud/aws-account-billing-start/
設定が完了すると画面はこんな感じ↑になります。
2.設定したら、とりあえず1時間ほど待ちましょう。
※大体の時間なので、もう少し長くかかるかも知れません。
3.Programmatic Accessで設定したS3のBucketを覗きに行くと・・・。
おお!zipファイルが出来てるではないですか!
え?zip? と思う方もいると思いますが、Detailed Billing Reportsは一時間毎のリソース状況、Reserved Instancesの使用の有無などがわかるため、非常に膨大なボリュームのレポートになります。
このzipファイルも解凍したところ、なんと189MBになりました。CSVファイルですのに!
今回のデータは2月1日から8日と8時間分ですが、弊社ではConsolidated Billingを行なっているアカウントが多いため、56万行を超えるボリュームとなりました。エクセルもビックリです。
これが一ヶ月分のレポートとなった日には、私の手には負えないことでしょう。
4.レポートされる項目は全部で20項目
項目名(英語) | たぶんこんな感じ |
InvoiceID | 請求書番号 |
PayerAccountId | 支払いアカウント(Consolidated Billingの親アカウント)のID |
LinkedAccountId | Consolidated Billingの子アカウントのID(N個) ※IDだけでなく名前のデータがあると良かった…。IDでアカウントが即特定できないので、このレポートのUIが提供されるのを期待したいところです。 |
RecordType | 謎の項目 |
ProductName | AWSのサービス名 ※Amazon Elastic Compute CloudやAmazon Route 53など。 |
RateId | 謎の項目 |
SubscriptionId | 謎の項目 |
PricingPlanId | 謎の項目 |
UsageType | Amazon Elastic Compute Cloudであればインスタンス、EBS、Snapshot、EIP、ELBなどの各リソース ※この項目でEC2でのインスタンス起動が1時間毎にわかるので、インスタンスの起動や停止がいつ行われたかがわかるようになります。 |
Operation | 各リソースのステータス ※EC2なら稼働中、EBSなら作成など、どんな状況なのかがわかります。 |
AvailabilityZone | 各リソースのあるアベイラビリティゾーン ※これがもしManagement Console上の表示ではなく実際に紐付いているAZ情報なら、Reserved Instancesの購入に役立ちそうです。 |
ReservedInstance | Reserved Instanceの適用有無がわかる項目 ※Yが適用、Nが適用されていない、となります。 |
ItemDescription | UsageTypeにあるリソースの詳細 ※EC2であればインスタンスタイプやHourlyの金額など。 |
UsageStartDate | 対象のスタート時間(YYYY/MM/DD HH:MM:SS) |
UsageEndDate | 対象の終了時間(YYYY/MM/DD HH:MM:SS) ※MM:SSがあるものの、1時間単位です。 |
UsageQuantity | 利用量 ※GBだったり、リクエスト数だったり、リソースによって単位は異なります。 |
BlendedRate | Consolidated Billingを利用することにより、適用される無料枠の分配やボリュームディスカウントの適用がグループ内で分配されることによって発生するブレンド価格 |
BlendedCost | ブレンド価格で算出された利用料金 |
UnBlendedRate | ブレンドされていない通常の価格(AWSサイト内に掲載されているHourlyの価格) |
UnBlendedCost | 通常価格で算出された利用料金 |
※謎の項目のままのところもありますが、各項目は上記のような感じです。もし、間違ってる!などがありましたら、TwitterでMensionください。
[追記]
AWSのソリューションアーキテクト舟崎さんのブログに、他のレポートの項目ですが詳しい説明があるのを発見しました。
同じ項目もあるのでぜひ参考にしてください。
Billing Report (CSV)の内容を確認してみる
5.最後に。
あくまで利用レポートなので請求の内容ではありません。たくさんのアカウントを持つ、もしくはリソースの増減を多く行なっているなどをしている方の日々の運用の手助けとなるレポートです。もしくはReserved Instancesは本当に適用されているの?という方にも良いレポートですね。
※最終的に支払う金額については請求が締まるまで確定ではないことを理解しておく必要があります。
参考URL
AWSブログ:【AWS発表】新機能 AWS Detailed Billing Reports を発表 – 時間単位の料金レポートが取得可能に。
AWS Documentation:Getting Your Bill – AWS Account Billing
あかり会長:Detailed Billing ReportのCSVを使って利用料金をグループ集計する