概要

RDS for MySQL / RDS for MariaDB にてクロスリージョン⾃動バックアップによる新しい災害復旧(DR) 機能が追加されたため動作検証を実施

特徴

  • ⾃動でバックアップを別リージョンに取得することができる
  • 特定時点への復元が可能

前提条件 (注意点)

  • レプリケーション先のリージョンは送信元のリージョンによって限定されている。
  • 東京リージョンからは⼤阪、ソウル、シンガポール、バージニア北部、オハイオ、オレゴンにレプリケーション可能
  • ⼤阪リージョンからは東京リージョンのみレプリケーション可能

参考資料

・Amazon RDS for MariaDB

https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2023/02/amazon-rds-mariadb-disaster-recoverycapabilities-cross-region-automated-backups/

・Amazon RDS for MariaDB の料⾦

https://aws.amazon.com/jp/rds/mariadb/pricing/

・Amazon RDS for MySQL

https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2023/02/amazon-rds-mysql-dr-capabilities-crossregion-automated-backups/

・Amazon RDS for MySQL の料⾦

https://aws.amazon.com/jp/rds/mysql/pricing/

事前準備

  • マルチリージョンキーを指定したKMSを⽤意しておく
  • バックアップを取得するリージョンを指定したレプリカキーを作成する

⼿順

①対象のインスタンスを選択し、「変更」を押下する

②バックアップレプリケーションを有効化する

  • 「別のAWSリージョンでレプリケーションを有効化」に☑を⼊れる
  • 送信先リージョン:指定のリージョンを選択する
  • レプリケートされたバックアップ保持期間:任意の期間を指定する
  • AWS KMS キー:事前準備で作成したKMSキーを選択する

③設定内容に問題ないことを確認し変更する

④ステータスが利⽤可能になっていることを確認する

⑤送信先のリージョンに遷移する

  • 「⾃動バックアップ」⇒「レプリケート済み」を選択する

⑥該当のバックアップを選択しアクションより「特定時点への復元」を選択し復元する

※復元する場合はVPC等のネットワーク周りの設定が事前に必要なので注意⚠

⼿順②で設定したバックアップ保持期間内で特定時点への復元が可能です。

費⽤

~ドキュメントより抜粋~

クロスリージョン⾃動バックアップ料⾦は、スナップショットのストレージと、スナップショットおよびトランザクションログのデータ転送で構成されます。プライマリ AWS リージョンからセカンダリ AWS リージョンへのデータ転送は、該当する AWS リージョンのデータ転送料⾦に基づいて請求されます。

東京リージョンのAmazon RDS (MySQL) からのデータ転送送信 (アウト)

※2023/04/20 時点の⾦額。現在の⾦額については参考資料のドキュメントを参照ください。

(例)
①データ転送量が100GB/⽉の場合 (1ドル135円で計算)
100GB * 0.09 USD = 9 USD/⽉
¥135 * 9 USD = ¥1,215/⽉

②スナップショットのDBストレージが100GBの場合
クロスリージョンで取得したスナップショットについては 追加で 0.095USD/GiB 発⽣する為、以下とな
る。

100GB * 0.095 USD = 9.50 USD/⽉
¥135 * 9.50 USD = ¥1,282/⽉

以下ドキュメントより抜粋

Cross Region Automated Backups では、リージョン間で DB スナップショットと DB トランザクションログをコピーするために転送されたデータに対して請求が⾏われます。スナップショットがコピーされた後は、コピー先のリージョンで保存するため、標準のデータベーススナップショット料⾦が発⽣します。DB トランザクションログの保存に追加料⾦はかかりません。

①+②で毎⽉以下の料⾦が発⽣します。
① ¥1,215 + ②¥1,282 = ¥2,497/⽉