こんにちは、MSPの田所です。

AWS re:Invent 2024 が始まりました!
現場からイベント模様をお届けします。

セッション情報

Generative AI for customer service

生成AI の力でカスタマーサービスが進化します!

Generative AI promises to revolutionize customer interactions, ushering in a new era of automation, cost efficiencies, and responsiveness. However, realizing this transformative potential requires a holistic approach that harmonizes people, processes, and technology. Through customer success stories and demonstrations of the latest AWS innovations, gain insights into operationalizing generative AI for customer service from the Vice President of Amazon Connect, Pasquale DeMaio. Whether you’re just starting your journey or well on your way, leave this talk with the knowledge and tools to unlock the transformative power of AI for customer interactions, the agent experience, and more.

カスタマーサービスに生成AIを組み込んで、サービスの質をレベルアップする方法を紹介します!

Session types: Innovation Talks

1時間のイノベーショントーク

今回のまとめ

  • カスタマーサービスを分解した時の大きな要素として、カスタマーへのコミュニケーション、エージェントの対応、ユーザーのサポートがある
  • それぞれの側面を生成 AI の力で劇的に進化させられる
  • 生成 AI を活用した Amazon Connect の新機能がリリースされた

セッションの詳細

カスタマーサービスにおいて、生成 AI は以下をはじめとした、様々な形で貢献できるという話でした。

  • カスタマーへのコミュニケーション
  • エージェントの対応サポート
  • ユーザーのサポート

また新機能が発表されましたが、仮想の旅行エージェントを想定してそれぞれどのように役立つか説明がありました。

1. カスタマーへのコミュニケーション

顧客管理は単一のアプリで、統合されたデータを使用するべきという話でした。
旅行エージェントであれば、どのお客様が過去どんな予約をしていて、どんな好みで、どんなツアーやアクティビティをして、どのくらいの金額を使って、どんな顧客層に分類されるか、など利用したいデータは分散しているより集約されている方が良いでしょう。
これらの情報が整理されていれば、どんなプロモーションが必要か、検討しやすいのも想像がつきます。

そして今回、生成 AI を活用してデータ活用を強力にサポートする新機能が発表されました。

Segment AI assistant

「ここ3ヶ月で2回以上予約のあったプレミアム会員のメンバーをリストアップして」のように、自然言語で顧客のセグメントを管理できます。

Trigger-based campaigns

細かい管理なく、お客様にイベントに対応するメッセージを作成できます。

お客様へのコミュニケーションを効果的に行うだけでなく、非エンジニアでも使いこなせるユーザーフレンドリーなサービスになっていることも特徴であると強調されていました。

2. エージェントの対応サポート

次に会社のオペレーター(エージェント)に対しての生成 AI によるサポートについてです。
カスタマーサポートのエージェントは、お客様の照会に始まり、情報収集、問題分析、文書作成、フォローアップなど業務が多岐に渡ります。
いくらマニュアルを整備しても、そもそも業務が幅広く高度になってしまうと、サービス向上はそう簡単に実現できません。

そこに Amazon Connect Contact Lens の新機能が発表されました。

  • Improved sentiment analysis
    • 通話情報から感情分析(改良版)を行います
  • Automatic categorization
    • 生成AI がお客様の分類を提案します
  • GenAI evaluations
    • 通話内容を要約、評価します

これらにより、エージェントを業務遂行を強力にサポートします。

3. ユーザーのサポート

最後にユーザーのサポートです。
エージェントのサポート業務もサービスではありますが、ユーザーが自分で行えるようアシストするのもまたサービスの一環となります。
アカウントの登録や予約内容の変更などが考えられるかと思います。

それに対して、Amazon Q の統合拡張が発表されました。

Amazon Q in Connect (for Self-service)

お客様がセルフサービスで進められるように手助けするチャットボットを作成できるようになりました。

生成 AI でカスタマーサービスの要素の大部分が効率化されることが、おわかりいただけたかと思います。

まとめとして、AI でビッグデータの処理や感情分析などを行い、生成 AI で文脈に基づいた会話文を作成してカスタマーサービスを飛躍させる。
そしてその技術はすでにそこにある。
という、何とも近未来に生きているような気持ちになる内容でした。

本当に仕事の定義が変わりそうな変化ですね。

MSPとして

生成AI の適用範囲

弊社 MSP のサポートデスクチームでも、お客様問い合わせの要約や回答案の作成に生成 AI を活用しています。

今回のセッションを聴いて、顧客管理、対応の評価、セルフサービスの手助けなど、生成 AI が活躍できる範囲は想像を超えて幅広いことを学びました。
運用においても原因分析、社内の運用引き継ぎなど、様々な切り口での活用を検討できると感じました。

おわりに

電話窓口対応のカスタマーサービスの話でしたが、お客様と向き合う意味では弊社も同じです。
生成 AI が品質向上やプロセス最適化に貢献する切り口は無数にあると感じました。

おしまい