こんにちは。IT業界で日々奮闘している皆さん、「プロジェクトの炎上」という言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか?

炎上は品質低下を招き、お客様のビジネスに大きな影響を与えるだけでなく、働くメンバーに大きな影響を与え、心身の健康を害し、離職を招いてしまいます。

 

このたび、セクション(課)で現場レベルより一段上、事業部単位より一段下のレイヤーの、現場で出来うる炎上対策を考えましたのでシェアします!

 

プロジェクト炎上とは?

プロジェクト炎上とは、開発が遅延したり、深刻なバグが発生したりして、Quality(品質)、Cost(コスト)、Delivery(納期)のいずれかまたは全てを守れなくなる状況を指します。

炎上を防ぐための対策

現場レベルでは、

①遂行できる予定設定

②予定の進捗確認/カバー

③質の高い要件定義、設計、実装、レビュー、テスト

など様々な対策がありますが、今回は視点を上げて、課で何か出来ることはないか、といった対策を考えました

提案・見積もり時点での対策

  1. 見積もりは作業レベル・作業時間を定義する根幹となるもののため注意が必要
    • 急ぎの場合でも重要な内容に見落としがないかを有識者にレビューしてもらい、特にリスクの高い案件は課でも認識する
    • 特に引継ぎ案件の場合、キャッチアップの時間を考慮した見積もりをおこなう
    • 見積もりに作業レベルの時間を考慮し、提案時にお客様に丁寧に説明することが重要です
  2. 工数の高い部分は詳細な説明をおこなう
    • 理由を明確に説明できるようにフォローをおこなう

開発時点での対策

  1. PMのみならず複数のルートでの状況確認
    • PMからの報告だけでなく、別ルートでの情報共有も重要です
    • セクションリーダー(課長)はPMの報告だけでなくPL,PGなどのより現場に近い方の意見も聞く機会を設ける
  2. チーム内での現状共有
    • 炎上度合いをチームメンバーと共有し、意識を合わせる機会を持つ
      • 案件状況が厳しいことをPGが知らないケースもあります

炎上時の対応

  1. 不要な作業の削減
    • 単純に作業を増やさないことが重要
  2. お客様との認識合わせ
    • 開発チームが担当すべき範囲を明確にしましょう
    • 責任範囲の明確化は結果的にお客様のためになります
  3. お客様との信頼関係の構築
    • 信頼不足が状況確認の機会を増やし、開発チームの作業増加につながることを認識する
  4. エビデンスの共有
    • 3と関連し、検証結果や進捗状況など、お客様の安心材料となる資料を随時共有しましょう
    • これらの資料は、社内での認識合わせや新規メンバーの教育にも活用できます

まとめ

プロジェクトの炎上は、適切な対策を講じることで防ぐことができます。

提案時からの丁寧な説明、開発中の状況把握と共有、そして万が一の炎上時には冷静な対応とお客様との信頼の積み重ねが重要です。

これらの対策を実践することで、プロジェクトの成功率を高め、顧客満足度の向上にもつながります。皆さんのプロジェクトマネジメントにお役立ていただければ幸いです。