DX開発事業部の西田です。
以前よりGoogle AI Studioでは使えていた、GeminiがURLを読み込んで回答してくれるURL context toolがGAとなりました!
Vertex AIでも試験運用版ですが利用できることを確認したのでGoogle Gen AI SDK for Pythonで試した結果をご紹介します!
事前準備
pip install google-genai==1.31.0
from google import genai from google.genai.types import Tool, GenerateContentConfig client = genai.Client( vertexai=True )
URLを参照して回答する
公式のサンプルコードを参考にURLをプロンプトに埋め込み、URL contextツールをGeminiにツールとして渡します。
url = "https://ai.google.dev/gemini-api/docs/changelog"
response = client.models.generate_content(
model="gemini-2.5-flash",
contents=f"Gemini API の最近のリリースを {url} のURLから3つ取得",
config=GenerateContentConfig(
tools=[
{"url_context": {}},
],
)
)
print(response.text)
実行結果は次のようになり、最新のリリースノートが読み込めていることが確認できます!
Gemini API の最近のリリース3件は以下の通りです。 * **2025年8月18日**: プロンプトに追加のコンテキストとしてURLを提供するURLコンテキストツールが一般提供(GA)されました。 * **2025年8月14日**: Imagen 4 Ultra、Standard、Fast モデルが一般提供(GA)されました。 * **2025年8月7日**: 画像から動画への生成における`allow_adult`設定が、制限付きの地域で利用可能になりました。
試しにtoolsの部分をコメントアウトしたところ、学習時点のデータしか見れていないような回答になりました。
Google Gemini API の Changelog (https://ai.google.dev/gemini-api/docs/changelog) から、最近のリリースを3つ取得しました。
1. **2024年3月28日:Google AI SDK for Web v0.8.0 のリリース**
* `generateMedia` のサポートが追加されました。
* 非テキスト入力向けの `embedding` API のサポートが追加されました。
* `GenerativeModel` の `generateContent` メソッドで画像と動画の入力がサポートされるようになりました。
2. **2024年3月21日:Gemini 1.5 Pro および Flash モデルがグローバルで利用可能に**
* `gemini-1.5-pro-latest` および `gemini-1.5-flash-latest` モデルがAPI経由で利用できるようになりました。
* Gemini 1.5 Pro は100万トークンのコンテキストウィンドウを、Gemini 1.5 Flash はより高速な応答を提供し、両方ともマルチモーダル機能に対応しています。
3. **2024年3月14日:並列関数呼び出し (Function calling with parallel function calls) の導入**
* `tool_config.function_calling_config.mode` と `tool_config.function_calling_config.allowed_function_names` という新しいフィールドが追加され、モデルが複数の関数を並行して呼び出すことができるようになりました。
複数のURL(最大20個)をプロンプトに埋め込むこともできるので、コンテンツ比較や組み合わせといった用途にも使えそうです。
Grounding with Google Searchと組み合わせる
Google検索によるグラウンディングと組み合わせて使うこともできました。
response = client.models.generate_content(
model="gemini-2.5-flash",
contents="""https://iret.media/author/nishida の内容について確認し
関連するインターネット上の情報を取得してください
""",
config=GenerateContentConfig(
tools=[
{"url_context": {}},
{"google_search": {}},
],
)
)
print(response.text)
URLの内容に関しての情報を検索によって補完させるといった使い方が可能です。
IRET.mediaの「西田 駿史」氏に関する情報と、関連するインターネット上の情報は以下の通りです。
**IRET.mediaにおける「西田 駿史」氏の概要**
* IRET.mediaは、アイレット株式会社が運営するオウンドメディアであり、「西田 駿史」氏が作成した記事が一覧で掲載されています。
* 西田氏は、アイレット株式会社DX開発事業部のセクションリーダーを務めています。
* 彼は「2024 iret テクニカルアンバサダー」に認定されています。
* 彼はクラウド技術とAI、特にGoogle CloudのGeminiやVertex AIに関連する記事を多数執筆しており、その数は74件に上ります。
* 彼のGitHubプロフィール(`https://github.com/danishi`)も公開されており、ウェブエンジニアとしての活動や、クラウド環境における生成AIの活用、若手エンジニアの育成に対する関心が示されています。
**関連するインターネット上の情報**
* **受賞歴と専門性:**
* 西田氏は「Google Cloud Partner Top Engineer 2025 Fellow」に選出されており、これはGoogle Cloud Japanが技術力の高いパートナーエンジニアを表彰するプログラムの中でも特に貢献が顕著な人物に贈られる称号です。
* また、「2025 Japan AWS Top Engineer」にも選出されています。 彼は2019年にアイレット株式会社に入社し、開発エンジニア、プロジェクトマネージャー、プリセールスなどを経験し、現在はDX・生成AI関連案件をリードしています。
* 彼はイベントでの登壇も積極的に行っており、「Google Cloud Next Tokyo」や「Generative AI Summit Tokyo」などで講演しています。
* **アイレット株式会社について:**
* アイレット株式会社は、クラウド活用、システム開発、Web開発などを手掛ける企業です。
* 同社は2023年10月15日に設立20周年を迎えました。
* 2013年には日本初の「AWS プレミアコンサルティングパートナー(現 AWS プレミアティアサービスパートナー)」に認定されており、2,500社以上へのAWS導入実績があります。
* Google Cloudにおいても、西田氏を含む15名のエンジニアが「Google Cloud Partner Top Engineer 2025」を受賞するなど、高い技術力を持つ企業として知られています。
* 同社は「ベストモチベーションカンパニーアワード2025」の中堅企業部門で第1位を受賞しています。
これらの情報から、西田駿史氏はアイレット株式会社において、クラウド、特にAWSとGoogle Cloud、そして生成AIの分野で高い専門性を持ち、社内外で活発に活動しているキーパーソンであることが確認できます。
照れますね。
検索させて、その結果のURLを1個1個アクセスはうまく行かなかったので、URL contextの対象となるのはあくまでプロンプトに埋め込まれたURLまでとなりそうです。
ただしこれもAgent Development Kitなどを組み合わせてマルチステップの処理を組めば実現可能だと思います。
その他
以下の制限に注意が必要です。
- 料金: URLから取得したコンテンツは入力トークンとしてカウント
- リクエストの上限: 1回のリクエストで最大20個のURLを処理
- URLコンテンツのサイズ: 単一のURLから取得されるコンテンツの最大サイズは34MB
またサポートされているURLのコンテンツタイプは以下となります。
- テキスト(text/html、application/json、text/plain、text/xml、text/css、text/javascript、text/csv、text/rtf)
- 画像(image/png、image/jpeg、image/bmp、image/webp)
- PDF(application/pdf)
次のようなタイプのコンテンツはサポートされていません。
- 有料コンテンツ
- YouTube動画
- GoogleドキュメントやスプレッドシートなどのGoogle Workspaceファイル
- 動画ファイルと音声ファイル
Webスクレイピングツールを別途用意することなく、GeminiだけでURLが参照できるようになったことで更に活用範囲が広がりそうです!