なんの記事?

AIエージェントがエンジニアの開発現場に急速に浸透しつつある今、開発体験が良くなったという方も多いのではないでしょうか。
しかし一方で「AIツールが多すぎて違いがよくわからない」「自分の使用用途にあっているのかわからない」「もっと安くならないのか!」といった悩みもあるかと思います。

本記事では、世の中にあふれる様々なAIエージェントの中から「Github上で動作するもの」に限定し、主要なエージェントを比較します。
読者はGithubのissueやPR上で動作するAIエージェントを導入したいと考えているエンジニアを想定しています。どのエージェントが自分の開発フローに最適なのか、ぜひ参考にしてください。


注意
筆者のチームで導入を検討した際に調査した内容を紹介しているため、実際にはまだ導入していないことご了承ください(2025年6月時点)。
また本記事は比較方法の参考にとどめ、最新の正確な情報は公式ドキュメントを確認するようお願いいたします。

主要エージェントの比較

以下の3つのエージェントについて調査しました。

  • GitHub Copilot Coding Agent (public preview)
  • Claude Code Actions (Anthropic API Key / Amazon BedrockまたはVertex AI使用)
  • Devin

GitHub Copilot Coding Agent(public preview)

Github Copilot Coding Agentの仕組み

  • 利用条件
    • Copilot Pro+(個人/小規模チーム)またはCopilot Enterprise(組織/大規模チーム)プラン契約で利用可能。
  • 料金
    • Copilot Pro+:$39/月 または $390/年
    • Copilot Enterprise:$39/月/ユーザー
    • いずれも「プレミアムリクエスト」枠あり(Pro+は月1,500件、Enterpriseは月1,000件/ユーザー)。
    • 超過分は$0.04/リクエスト
  • 操作感
    • Github issueにAssignすることでエージェントを呼び出す。
    • ただしAssignはghコマンドで行えないため、ブラウザから手動での利用に限られる。
  • 得意領域
    • 機能追加・バグ修正・テスト拡充・リファクタリング・ドキュメント改善など、十分にテストされたコードベースでの低〜中程度の複雑さのタスク
  • カスタマイズ性
    • MCPでGitHubの内部・外部にあるデータや機能にアクセス可能
    • システムプロンプトの役割を果たすようなファイルは存在しなさそう

Claude Code Actions(Anthropic API Key / Amazon BedrockまたはVertex AI)

Anthropic API Key利用
Claude Code Actions_api利用
プロバイダ利用
Claude Code Actions_provider

  • 利用条件
    • API Key利用:Anthropic API Keyが必要
    • プロバイダ利用:AWSアカウントとAmazon Bedrockの設定が必要(AWS経由でClaudeを利用)
  • 料金
    • API Key利用:Anthropic APIの従量課金+Claude Code利用料(※Claude MAX プランのSubscribeは対象外)
    • プロバイダ利用:AWSやGCの従量課金
  • 操作感
    • ‘@claude’メンションで、エージェントを呼び出す
    • メンション形式なのでghコマンドでターミナルやエディタから呼び出すことも可能
  • 得意領域
    • Claudeの強力な自然言語理解を活かした幅広いタスク
    • 複雑な要件や長文指示にも強い。
  • カスタマイズ性
    • MCP設定、CURSOR.md、ワークフローファイルのprompt

Devin

Devin

  • 利用条件
    • ProプランまたはMaxプラン契約
  • 料金
    • Proプラン: $20
    • Maxプラン: $500
  • 操作感
    • SSlack上のDevinユーザー、ブラウザチャット、issueやプルリク上でDevinを呼び出す。
  • 得意領域
    • スコープが明確で小規模なタスク、一般的で反復的なエンジニアリングタスク(PRレビュー、コードベースQ&A、ユニットテスト)
  • カスタマイズ性
    • Knowledgeベース

まとめ

Github上で動作するコーディングエージェントは、今や開発現場の生産性を大きく変える存在となっています。Copilot Coding AgentのようにGithubに深く統合されたものから、ClaudeやDevinのように外部APIや独自ワークフローを活用するものまで、選択肢は多様です。

選択する際のポイントは「自分たちの開発フローにどれが最適か」「セキュリティやコスト、カスタマイズ性は十分か」を見極めることです。
あくまで一例ですが、以下のように考えてみるのはいかがでしょうか?

ある程度安定稼働しているプロジェクトのPRレビューなどを手軽に試すならGithub Copilot Agent
既にClaude Codeを契約しているならClaudeCodeActions(API Key利用)
自社の検証用AWS環境があり、ちょっとお試しで触ってみたいならClaudeCodeActions(プロバイダ利用)
Github上のレビューなど以外に様々な用途でAIを利用するならDevin

今後もエージェントの進化は続くため、最新情報をキャッチアップしながら、最適なツールを選んでいきましょう!