こんにちは!DX開発事業部の青木です!
この記事では、8月8日にGoogleオフィスで行われた1Dayワークショップにてご紹介頂いたGUIでAIエージェントを開発できるツールについてや、実際にリサーチAIエージェントを構築した手順、そして率直な感想をお伝えします!
1Dayワークショップに関してはこちらの記事をご覧ください!
AIエージェント開発の第一歩!Google「ADK」ハンズオンワークショップに参加してみた
はじめに
今回紹介するツールは本日登壇して下さった菊池様が数週間ほどで開発したというGUIツールです。
驚異的なスピードですよね…!(凄すぎる、、笑)
このツールは、現時点で Google Cloud パートナーのみに限定共有しているテスト段階のツールという位置づけですので、その点だけご了承ください。
今回ご紹介する機能はハンズオンで触れた機能となります
ツール自体の基本機能
- ADK の AI Agent を GUI で直感的に作成(ADK のpythonコードの自動生成)
- 各コンポーネント作成のAIによるアシスト
- Workflow テンプレート機能
- Workflow 全体の AI 生成
- ADK Web による Preview 機能
- プロジェクトの export / import
概要
このツールを一言で表すなら、、
GUI上で、複数のAIエージェントを組み合わせて
ワークフローを設計・開発できるビジュアルツール
今回のワークショップではWeb検索を実行し、
その内容を要約して報告する「リサーチAIエージェント」を構築しました。
リサーチAIエージェントの作成
それでは、実際にワークショップで作成した
「Web検索を実行し、その内容を要約して報告するリサーチAIエージェント」の構築手順を
役割の解説を交えながらご紹介します!
今回は3つのAIエージェントを組み合わせて「リサーチAIエージェント」を作成しました!
- RootAgent: ユーザーからの指示を受け、各担当者に仕事を割り振る
- GoogleSearchAgentTool: 指示されたキーワードでWebを検索する
- URLFetchAgentTool: Webページの情報を読み込む
RootAgent
1. 画面右上の+Add New ボタンをクリック
2. +Blank Agentを選択
3. RootAgentというノードが作成されるのでこれをクリックすると画面右側に設定パネルが開きます。
ここでmodelやdescription, instructionなどを設定
【model】
gemini-2.5-pro【description】
あなたは高度なリサーチエージェントです。【instruction】
あなたは高度なリサーチエージェントです。与えられた検索クエリに基づき、`GoogleSearchAgentTool`と`URLFetchAgentTool`を使用してウェブ検索,Webからのデータ抽出を実行してください。
検索結果から関連性の高い情報を複数抽出し、それらを統合・要約して、クエリに対する包括的な「回答の草案」を生成してください。出典のURLも必ず含めてください。
GoogleSearchAgentTool
4. 続いてGoogleSearchToolを使用してウェブ検索を行うエージェントを作成していきます。
新規エージェントを追加する際は、画面左上の+ボタンを押します
5. Agentを選択
6. RootAgentと新しく作成したAgentをつなぐ
7. Agent_1をクリックし、以下の情報を入力し、
Enable AgentToolのチェックボックスを選択
【Name (Label & Code Var)】
GoogleSearchAgentTool【description】
GoogleSearchToolを使用してウェブ検索を行い、結果とソースを詳細に出力するエージェントツールです。【model】
gemini-2.5-flash【instruction】
あなたは優秀なリサーチアシスタントです。与えられたクエリに対して、Google SearchToolを使用してウェブ検索を実行してください。そして、結果から得られた情報を、要約したり元の情報を変更したりせずに、できるだけ詳細に報告してください。すべての情報について、出典のURLを明記してください。複数の出典からの情報を組み合わせる場合は、それぞれの情報がどの出典からのものかが明確にわかるように記述してください。
8. 左上の+ボタンからToolを選択し、GoogleSearchAgentToolと繋げる
9. Toolに以下の設定をする
【Label】 GoogleSearchTool
【Tool Type】 Built-in Tool
【Built-in Tool】Google Search(Google検索機能を使うことを指定)
URLFetchAgentTool
10. 7と同じ手順でURLFetchAgentTool (URLの中身を読み込むためのエージェント) を作成
【label】
URLFetchAgentTool【description】
URLFetchToolを使用してウェブページへのアクセスを行い、結果とソースを詳細に出力するエージェントツールです。【model】
gemini-2.5-flash【instruction】
あなたは優秀なリサーチアシスタントです。与えられたURL、またはURLFetchToolを使用して、そのURLのウェブページにアクセスしてください。そして、結果から得られた情報を、要約したり元の情報を変更したりせずに、できるだけ詳細に報告してください。すべての情報について、出典のURLを明記してください。複数の出典からの情報を組み合わせる場合は、それぞれの情報がどの出典からのものかが明確にわかるように記述してください。【Enable AgentTool】
チェックをいれる
11. 9を参考にURLFetchToolを作成
【Label】 URLFetchTool
【Tool Type】 Built-in Tool
【Built-in Tool】URL Context
動作確認!
12. Saveボタンを押してProject名を命名: Research Agent
13. 右上のGenerate Code を押して、生成されたコードを確認。設定が正しい場合、下に緑色で文字が出る
14. Previewボタンを押して、ADK Webページに遷移
15. 最新の情報が必要な質問を渡してみる
【質問例】
今週の東京の天気
今日の日経平均の株価
example.comにアクセスして情報をまとめて など、、
私はハンズオンでは最新の天気を教えてと質問しました
(実際のハンズオンの画面ではなく資料の画像で代用しているため、8月7日の日経平均株価が出力されていますが実際に天気を質問したところ、リアルタイムの情報をWebから取得し、正しく回答してくれました!)
使ってみた感想:コーディングの時間を大幅に削減できる!
私自身、ADKの知識はほとんどありませんでしたが、GUIで視覚的に構造を把握しながら作業を進めることができ、全く詰まることなくAIエージェントを完成させられました。
本来であれば、PythonやJavaを使って複数のファイルに設定を記述する必要がある作業を、マウス操作とテキスト入力だけで完結できるのは革命的だと感じました。
また、初心者と熟練者 両者にメリットがあると感じました
- 初心者: AIエージェントの仕組みを理解するための最高の学習ツール
- 熟練者: コーディング作業が削減され、より本質的なロジックの設計に集中できるため、生産性が向上
まとめ
今回は、Googleの菊池様が作成したツールを使ったAIエージェント開発の体験レポートをお届けしました。
GUIを通じて、視覚的かつ直感的に高度なAIエージェントを構築できるこのツールを使用すれば専門家でなくても、もっと簡単にAI Agent開発ができるようになり、
AIエージェント開発がもっと身近になる!!
と思いました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!