はじめに
IAM Identity Center には「組織」と「アカウント」の 2 種類のインスタンスがありますが、Kiro Pro の全機能を活用するには、公式ドキュメントでも案内されている組織インスタンスの利用が前提となります。
なお、本記事では Kiro Pro と Amazon Q Developer Pro は分けずに、まとめて Pro として扱います。
ドキュメントでは、アカウントインスタンスは組織インスタンスより利用できる機能が少なく、AWS Management Console や AWS の Web サイトでは Pro tier のサブスクリプションを利用できないことが案内されています。
引用
アカウントインスタンスは、組織インスタンスよりも少ない機能をサポートします。例えば、アカウントインスタンスはアクセス許可セットをサポートしていません。つまり、ユーザーは AWS マネジメントコンソールやウェブサイトで Pro 階層サブスクリプションを使用できません。
URL
https://docs.aws.amazon.com/amazonq/latest/qdeveloper-ug/deployment-options.html
また、AWS の Web サイト上の機能をフルに使う必要がある場合を除いて、アカウントインスタンスがサポートされるとも案内されています。
引用
Kiro の場合、ユーザーが AWS ウェブサイト上の Kiro 機能の完全なセットにアクセスする必要がある場合を除き、IAM Identity Center のアカウントインスタンスがサポートされます。
このように、「アカウントインスタンスで Pro は使えるが、AWS の Web 側では制限がある」という前提が読み取れます。
そこで今回は、アカウントインスタンスで Pro を契約した状態で、AWS Management Console や AWS ドキュメント上の Amazon Q チャットが実際にどういう扱いになるのかを確認しました。
今回確認したこと
今回確認したかったのは、次の 2 点です。
- AWS Management Console や AWS ドキュメント上の Amazon Q チャットに、1 か月あたり 50 件の上限が適用されるのか
- 回答内容に大きな差があるか
今回は、導入手順ではなく、実際に使ったときの挙動に絞って確認しています。
前提として押さえておきたいこと
Amazon Q Developer の価格ページでは、Free tier の上限について、Q&A チャットとエージェントコーディングを含むエージェントリクエストが 1 か月あたり 50 件と案内されています。
引用
Included agentic requests (Q&A chat, agentic coding) 50 agentic requests per month
URL
https://aws.amazon.com/q/developer/pricing/
コンソールや AWS ドキュメント上のチャットは 50 件で制限される
AWS Management Console と AWS ドキュメント上の Amazon Q チャット自体は利用できました。
ただし、使い続けると 50 回到達後は利用できなくなりました。
50 回使用した時点で、Monthly request limit reachedというメッセージが表示され、それ以降はチャットを利用できなくなりました。
今回の結果から、コンソールや AWS ドキュメント上の Amazon Q チャットには、1 か月あたり 50 件の上限が適用されることが確認できました。
回答内容について
回答内容についても確認しましたが、今回試した範囲では差は感じませんでした。
まとめ
- アカウントインスタンスでも、コンソールや AWS ドキュメント上の Amazon Q チャット自体は利用できる
- ただし、Web 側では Free tier の月次上限が適用される
- 上限は 1 か月あたり 50 件で、到達時には
Monthly request limit reachedのメッセージが表示される
アカウントインスタンスで Pro を契約する場合は、このあたりを先に把握しておくと、使い始めてからの認識のずれが少なくなりそうです。