KDDIアイレット株式会社 クラウド・イノベーション本部 DX開発事業部です!
週刊でお届けしている生成AIニュースですが、本記事では特別号として、2026年4月22日から4月24日の間にラスベガスで開催された Google Cloud Next ’26で発表された、Google Cloudの生成AIサービスに関するアップデートに関してまとめております!


今回のGoogle Cloud Next ’26は、AIが「会話するツール」から「自律的に考え・行動するエージェント」へと進化する「エージェンティック時代(Agentic Era)」の本格的な幕開けを宣言するイベントとなりました。Gemini Enterprise Agent Platformを筆頭に、インフラ・データ・アプリケーション・ワークスペースのあらゆるレイヤーでエージェント対応のアップデートが発表されており、エンタープライズでの生成AI活用が質的に新しい段階に入ったことを強く感じさせる内容でした。


Google Cloud Next ’26 基調講演:Sundar Pichai が語るエージェント時代の加速

Google CEO スンダー・ピチャイが Cloud Next ’26 の基調講演で示したのは、AIが「会話するツール」から「行動するパートナー」へと本格的に進化するビジョンです。Gemini Enterprise の利用者数は前四半期比で 40% 成長を達成しており、エンタープライズ向けの AI 活用が急速に拡大していることが数字でも裏付けられました。

発表は4つの大きな柱に集約されます。エージェント時代の本格化として Gemini Enterprise Agent Platform の発表、AI を活用したセキュリティとして Wiz との協業による脅威検出ソリューション、第8世代 TPU による AI インフラの大幅な強化、そして Google 自身での AI 活用として新規コードの 75% が AI 生成になったこと・セキュリティ対応時間を 90% 以上短縮したことが共有されました。

  • Gemini Enterprise 利用者数:前四半期比 40% 成長
  • 第8世代 TPU 8t:前世代比 3 倍の処理能力
  • 第8世代 TPU 8i:オンチップ SRAM 3 倍増で大幅なレイテンシ削減を実現
  • Google 社内の新規コードの 75% が AI 生成に

Google Cloud Next ’26 全体まとめ:7つの柱でエージェンティック時代へ

Google Cloud が公表した Next ’26 の7大ハイライトは、今回の発表全体を俯瞰するうえで重要な指針となります。Gemini Enterprise Agent Platform、Gemini Enterprise アプリの強化、第8世代 TPU、Agentic Data Cloud、AI セキュリティ(Wiz 統合)、Workspace Intelligence、そして Home Depot・Mars・Unilever といった大企業による実導入事例が一覧で紹介されました。

「Agent Studio」によるノーコードでの AI エージェント構築、Gemini 3.1 Pro や Anthropic Claude Opus など最先端モデルへのアクセス、Knowledge Catalog によるデータのコンテキスト化など、エージェントを「作る・動かす・管理する」ための基盤が一気に整備されたことが確認できます。

  • ローコードの Agent Studio でエンジニア以外でも AI エージェントを構築可能
  • Gemini 3.1 Pro、Anthropic Claude Opus など 200 以上のモデルへのアクセスを提供
  • AI セキュリティ:Wiz 統合による脅威検出エージェントの提供
  • 世界の大企業による実導入事例を多数公開

Gemini Enterprise Agent Platform の発表:エージェント開発・管理の統合基盤

Google Cloud は Vertex AI を進化させた Gemini Enterprise Agent Platform を発表しました。エンタープライズ向けの AI エージェントを構築・スケール・ガバナンス・最適化するためのライフサイクル全体を支援する包括的なプラットフォームです。

プラットフォームは「構築(Build)」「スケール(Scale)」「ガバナンス(Govern)」「最適化(Optimize)」の4機能で構成されます。ローコードの Agent Studio とフルコードの Agent Development Kit(ADK)を使い分けることで、初心者からプロまで幅広い開発者をカバーします。Burns & McDonnell、Color Health、Comcast、L’Oréal などの大企業がすでに本番活用しています。

  • Agent Studio:ローコードで複雑なエージェントを構築、事前構築済みテンプレートの Agent Garden を提供
  • Agent Runtime:サブ秒コールドスタートで長期実行ワークフローをサポート
  • Agent Memory Bank:長期的な会話記憶とパーソナライゼーション
  • Agent Identity / Registry / Gateway:エージェントへの暗号化 ID 付与、承認済みツールの一元管理、セキュアな接続制御
  • Agent Simulation / Evaluation / Optimizer:本番前テスト・継続的スコアリング・自動改善提案
  • 200 以上の先進モデル(Gemini 3.1 Pro、Anthropic Claude Opus など)へのアクセスを提供

Google 公式 Agent Skills リポジトリの発表:エージェントに専門知識を付与

Google Cloud Next ’26 初日に、AI エージェント向けの公式スキルリポジトリ「github.com/google/skills」が発表されました。MCP サーバーを過度に使用するとコンテキストが肥大化し、モデルが混乱したりトークンコストが増大する「コンテキストブロート」問題を解決するために設計された仕組みです。

Skills は Markdown 形式のコンパクトなドキュメントで、エージェントが必要な情報のみをオンデマンドでロードできます。npx skills install github.com/google/skills の1コマンドでインストール可能で、Antigravity・Gemini CLI・サードパーティエージェントに対応しています。

  • 初期リリース 13 スキル:AlloyDB、BigQuery、Cloud Run、Cloud SQL、Firebase、Gemini API、Google Kubernetes Engine など Google Cloud プロダクト向けスキル
  • Well-Architected Pillar スキル:Security、Reliability、Cost Optimization
  • Recipe スキル:Google Cloud オンボーディング、認証、ネットワーク可視化
  • 今後数週間〜数ヶ月で追加スキルを順次リリース予定

Gemini Enterprise の新機能:自動化・コラボレーション・ガバナンスを強化

Gemini Enterprise が大規模アップデートを発表しました。AI を単なる生産性ツールから、セキュアで協働的な自動化エンジンへと進化させる内容です。自然言語またはビジュアルインターフェースでエージェントを作成できる拡張 Agent Designer、数時間から数日間にわたる複雑なマルチステップワークフローに対応する Long-running agents など、エンタープライズ業務の本格自動化に向けた機能が揃いました。

チーム協働の面では「Projects」として人間とエージェントが共同作業できるコラボレーティブワークスペースが導入され、Microsoft 365 との相互運用性にも対応しました。Accenture・Oracle・ServiceNow などパートナー製エージェントを活用できる Agent Gallery & Marketplace も提供されます。

  • 拡張 Agent Designer:スキル(再利用可能なアクション)を活用したエージェント作成、人間のレビュー・承認ポイントを組み込み可能
  • Long-running agents:数時間〜数日規模のマルチステップワークフローを自動実行
  • Inbox:全エージェント活動の一元管理センター
  • Canvas:Docs・Slides を直接編集、Microsoft 365 フォーマットへのエクスポートにも対応
  • Agent Identity / Registry / Gateway:エンタープライズグレードのガバナンスを標準装備
  • 機能は今後数ヶ月にわたって段階的にロールアウト予定

AI インフラの次世代化:第8世代 TPU と Virgo Network でエージェント時代に対応

Google Cloud は AI がチャットボットから推論・行動する「エージェント時代」へ移行するにあたり、シリコンからソフトウェアまで統合設計した次世代 AI インフラを発表しました。単一エージェントが複数の専門エージェントを連携させる複雑なタスク実行環境を支えるため、あらゆるレイヤーで大幅な性能向上が実現しています。

ネットワーク面では新設計の Virgo Network により前世代比 4 倍の帯域幅を達成し、134,000 TPU を単一ファブリックで接続、複数サイトでは 100 万超えの TPU 接続が可能になります。ストレージ面では Google Cloud Managed Lustre が 10 TB/s の帯域幅(前年比 10 倍)と最大 80 ペタバイトの容量を実現しています。

  • 第8世代 TPU 8t(学習用):前世代比約 3 倍の計算性能、単一スーパーポッドに 9,600 チップ搭載、121 エクサフロップス
  • 第8世代 TPU 8i(推論用):オンチップ SRAM 3 倍増(384 MB)、推論コストパフォーマンス 80% 向上
  • Virgo Network:データセンター間の通信帯域幅を最大 4 倍増加
  • Rapid Buckets:サブミリ秒のレイテンシ、毎秒 2,000 万操作をサポート
  • TorchTPU(PyTorch on TPU)ネイティブサポート開始、vLLM の完全サポートも追加

TPU 8t・TPU 8i 技術詳解:学習と推論それぞれに最適化された設計

第8世代 TPU のアーキテクチャ詳解では、学習用と推論用で異なる設計思想が採用されたことが明らかになっています。TPU 8t は大規模事前学習に特化し、埋め込み検索の不規則なメモリアクセスに対応する SparseCore と 4 ビット浮動小数点(Native FP4)を搭載しています。TPU 8i は高並行推論に特化し、Boardfly と呼ばれる新ネットワーク設計により全対全通信のレイテンシを最大 50% 削減しました。

性能比較では前世代(Ironwood TPU)比でトレーニングが最大 2.7 倍の性能/ドル、推論が最大 80% の性能/ドル向上を達成。JAX + Pathways により単一トレーニングクラスタで 100 万以上の TPU チップにスケール可能です。

  • TPU 8t 仕様:HBM 216 GB、オンチップ SRAM 128 MB、Peak FP4 12.6 PFLOPs
  • TPU 8i 仕様:HBM 288 GB、オンチップ SRAM 384 MB、HBM 帯域幅 8,601 GB/s
  • Boardfly:1,024 チップ構成で最大ホップ数を 16 から 7 に削減(56% 改善)
  • エネルギー効率:前世代比最大 2 倍の性能/ワット
  • カスタムカーネル開発向け Python 言語 Pallas を提供

Google Cloud Next ’26 のコンピューティング新機能:流動型インフラでエージェント時代に対応

AI エージェントは需要を予測不可能に生成し指数関数的にスケールするため、静的インフラでは対応しきれなくなっています。Google Cloud はこれを解決する「流動型コンピュート」インフラを発表しました。Google Axion N4A(一般提供開始)は x86 比最大 2 倍の価格性能比を実現しており、eDreams ODIGEO ではコード変更なしに P95 レイテンシが 75% 改善した事例が紹介されました。

Deutsche Börse では C4/C4D 導入で Time to Market が 58% 短縮・TCO が 33% 削減、WP Engine では REST API レイテンシが 60% 削減されるなど、実際の導入効果が各社から報告されています。

  • Google Axion N4A(GA):x86 比最大 2 倍の価格性能比、GKE Agent Sandbox 上で他ハイパースケーラー比 30% 追加改善
  • C4N(プレビュー):95 Mpps 処理・400 Gbps 帯域の高スループットネットワーク最適化インスタンス
  • M4N(プレビュー):26.57 GiB RAM/vCPU のメモリ最適化インスタンス、Oracle TCO 20% 削減
  • Hyperdisk ML(GA):集計スループット 2 TiB/s で競合比 200 倍以上の性能
  • 柔軟な CUD(コミット利用割引)でリージョン・VM ファミリーをまたいだコスト最適化が可能に

Google Kubernetes Engine at Next ’26:AI エージェント時代の Kubernetes の進化

Google Kubernetes Engine(GKE)は Google Cloud の上位 50 顧客すべての AI ワークロードを処理しており、マルチエージェント AI ワークフローの需要はわずか数ヶ月で 327% 急増しています。これに対応するため、GKE はスケーラビリティ・セキュリティ・パフォーマンスの全面で大幅な進化を遂げました。

GKE Agent Sandbox は gVisor カーネル分離技術を用いた安全なエージェント実行環境で、秒間 300 個のサンドボックスをサブ秒レイテンシで生成できます。GKE hypercluster では単一の Kubernetes 準拠コントロールプレーンが 256,000 ノード(100 万チップ)を複数リージョンにまたがって管理可能になっています。

  • GKE Agent Sandbox(GA):Axion 上で他ハイパースケーラー比 30% の価格性能向上
  • GKE hypercluster:Google Titanium Intelligence Enclave による高度なセキュリティ、Pod レベルの暗号化保護
  • 予測レイテンシーブースト:初トークン到達時間(TTFT)を最大 70% 削減
  • 自動 KV キャッシュストレージティアリング:システムプロンプト 50K 時のスループット約 70% 向上
  • カスタムメトリクス対応の自動スケーリング:反応時間を 25 秒から 5 秒に短縮(5倍改善)
  • RL Scheduler / RL Sandbox / RL Observability:強化学習ワークロード向けの計算ボトルネック解消機能(プレビュー)

Agentic Data Cloud:データが「考え・推論し・行動する」システムへ

Google Cloud は単なる「データが存在する場所」から「データが考え、推論し、行動する場所」への転換を発表しました。Agentic Data Cloud は AI ネイティブアーキテクチャとして、ガバナンスの断裂・信頼ギャップ・推論ループの破損といった従来の課題を解決します。

Vodafone は数百のエージェントを導入して年間数百万ユーロの節約が見込まれると報告、Virgin Voyages は 1,000 以上のエージェントで旅程変更対応を 6 時間から 11 分に短縮、American Express はオンプレミスデータウェアハウスを BigQuery に移行するなど、実業務への導入効果が示されました。

  • Knowledge Catalog:ビジネスデータ全体に信頼できるコンテキストを提供するユニバーサルコンテキストエンジン
  • Deep Research Agent(プレビュー):複数ステップの推論を実行し、引用付きで複雑な質問に回答
  • Google Cloud Data Agent Kit(プレビュー):VS Code・Gemini CLI・Claude Code などの開発環境に統合
  • Data Engineering Agent / Data Science Agent(GA):パイプライン構築・モデルライフサイクルを自動化
  • Conversational Analytics(GA):BigQuery・Cloud SQL・Spanner・Looker で自然言語クエリが可能に
  • Spanner Omni(プレビュー):任意のクラウド・オンプレミス・ノート PC で実行可能な Spanner
  • Lightning Engine for Apache Spark:2 倍の価格性能、Bigtable インメモリティアでサブミリ秒読み取り

Google Cloud Knowledge Catalog の導入:AI エージェントのハルシネーションをなくす動的コンテキストエンジン

旧 Dataplex から進化した Knowledge Catalog は、AI エージェントが正確に複雑なタスクを実行できるよう、深いビジネスコンテキストを統一的に提供するエンタープライズ向けの動的コンテキストエンジンです。テーブル構造だけでなくビジネス用語・関係性・意味論的な文脈を提供することで、ハルシネーション・高レイテンシ・情報の陳腐化を解決します。

Bloomberg Media はこの Knowledge Catalog を活用して Data Access AI Agent を構築し、複雑なビジネス質問にユーザーが即座にナレーティブ化された回答を得られる体験を実現しています。

  • 集約(GA):BigQuery・AlloyDB・Spanner・Cloud SQL のメタデータを自動収集、Firestore・Looker のメタデータ収集(プレビュー)、Palantir・Salesforce・SAP・ServiceNow・Workday との接続(プレビュー)
  • 充実化(プレビュー):GCS ファイルの自動タグ付け・メタデータ埋め込み、自然言語での説明を自動生成
  • 検索(GA):Google の検索技術を活用した秒以下の高精度セマンティック検索、アクセス権限を尊重した安全な検索
  • LookML エージェント:戦略文書からビジネスロジックを自動生成
  • Deep Research Agent(プレビュー):Gemini Enterprise 内でライブビジネスデータ・内部文書・ウェブ研究を統合

BigQuery の新機能:エージェント時代のデータ分析基盤が大幅進化

BigQuery は Gemini で処理されたデータが 30 倍、非構造化データを処理する AI 機能が 25 倍、MCP を活用したエージェント構築ツールが 20 倍の成長を達成しました。今回のアップデートではオープン・クロスクラウド対応のレイクハウス基盤を軸に、グラフベースの推論・ネイティブ AI 処理・エージェント体験の各領域で大規模な強化が行われています。

Managed Iceberg tables(GA)や Cross-cloud Lakehouse(プレビュー)により AWS・Azure を含む複数クラウドで BigQuery の AI・分析機能を利用可能になり、AWS Glue・Databricks・Snowflake などとのカタログフェデレーション(プレビュー)も提供されます。

  • BigQuery Graph(プレビュー):エンティティ・関係・ビジネスロジックをデータプラットフォームレイヤーに統合、グラフベースの推論を実現
  • AI.PARSE_DOCUMENT(プレビュー):OCR・レイアウト解析・チャンク化を自動化
  • Optimized mode(プレビュー):トークン消費量を 230 倍削減
  • Fluid scaling(GA):自動スケーリング時に最大 34% のコスト削減
  • Conversational Analytics in BigQuery(GA):自然言語でのクエリ実行
  • BigQuery remote MCP server & ADK toolset(GA):エージェント開発との深い統合
  • BigQuery hybrid search(プレビュー):セマンティック検索とフルテキスト検索を統合

Google Cloud データベースの新機能:AI とデータの深い融合

Google Cloud は「Agentic Data Cloud」アーキテクチャのもと、AI モデル・分析・運用データベースを単一の AI ネイティブシステムに統合しました。テキストプロンプトから数秒でデータベース接続アプリを生成できる AI Studio との統合、QueryData ツールによるテキスト→SQL 変換精度がほぼ 100% を達成するなど、開発体験が劇的に向上しています。

CME Group は Cloud SQL と BigQuery の統合でリアルタイム検証と最適化を実現、Mercado Libre は Spanner Omni によって真のクロスクラウド耐性が実現できると評価しています、Spanner Columnar Engine(GA)により分析クエリを最大 200 倍高速化した事例も紹介されています。

  • 管理型 MCP サーバー(GA):AlloyDB・Bigtable・Cloud SQL・Firestore・Spanner に対応
  • MCP Toolbox for Databases 1.0:安定版リリース
  • AlloyDB AI 駆動検索(プレビュー):標準 PostgreSQL の HNSW インデックス比 6 倍高速(ScaNN インデックス使用時)、100 億ベクトル対応
  • AlloyDB Lakehouse フェデレーション(プレビュー):BigQuery と Iceberg データにリアルタイムアクセス(データ移動不要)
  • Spanner Columnar Engine(GA):分析クエリを最大 200 倍高速化
  • Memorystore for Valkey 9.0(GA):Redis/Valkey からのマネージド移行パスを提供
  • Firestore 全文検索・地理空間検索(プレビュー):ネイティブ統合による高度な検索機能

Firebase AI Logic:バックエンド不要でモバイル・ウェブアプリに AI を組み込む

Firebase AI Logic は、バックエンドを構築せずにモバイル・ウェブアプリから Gemini へ直接アクセスできるサービスです。Cloud Next ’26 ではセキュリティ・プロンプト管理・コスト最適化の観点から複数の新機能が発表されました。

特にセキュリティ面では App Check トークンの単一使用化(2026年5月開始)によりリプレイアタック対策が強化されます。また、大規模ドキュメントなどのコンテキストを事前キャッシュ化する「明示的コンテキストキャッシング」により、入力トークンコストとレイテンシを大幅に削減できるようになりました。

  • サーバープロンプトテンプレートの拡張:マルチターン会話とファンクションコーリングに対応、コンソールの設定変更のみでアプリ更新なしに反映可能
  • 型安全な自動ファンクションコーリング:ネイティブデータクラスからスキーマを自動推論、手作業での JSON スキーマ定義が不要に
  • 明示的コンテキストキャッシング:トークンコストとレイテンシを削減
  • Android 向けハイブリッドオンデバイス推論(実験段階):Gemini Nano 対応デバイスでローカル実行、非対応デバイスはクラウドにシームレス切り替え

Gemini Cloud Assist:プロアクティブなクラウド運用の自動化

Gemini Cloud Assist が手動ワークフローから主体的・知的なクラウド運用プラットフォームへと進化しました。Application Design Center の再設計では自然言語を使ってマルチリソースデプロイメントの設計から本番環境へのデプロイまでの時間を大幅に短縮でき、ベストプラクティスに基づいたセキュリティと準拠体制を設計段階から組み込み、Terraform を自動生成します。

Petco の事例ではクラウドチームへの問い合わせが 60% 削減されており、エージェント化された運用支援の実効性が示されています。

  • Application Design Center(再設計):自然言語でのマルチリソース設計・デプロイ、Terraform 自動生成
  • インフラ運用の自動化:gcloud・kubectl・Terraform を通じた多ターン会話型エージェントでインシデントを自動トラブルシューティング
  • 24/7 FinOps エージェント:リアルタイムで支出スパイクを監視、自然言語での詳細コストレポート自動生成
  • MCP サポート:Google Cloud Console・IDE・Gemini CLI・ServiceNow・Slack など多様な場所から利用可能

Cloud Run at Next ’26:サーバーレスがエージェント時代の中心へ

Cloud Run の外部開発者数とアプリケーション数は昨年で倍増し、2025年だけで過去 6 年分の新規顧客が参入しました。Replit は 100 万以上のライブプロジェクトをホストし、Anthropic は指数関数的な需要増加への対応に Cloud Run を活用しています。

Cloud Run Instances(プレビュー)は長時間実行されるバックグラウンドエージェントのホスティングに最適化されており、Cloud Run Sandboxes(近日提供)では AI エージェントが安全に任意コードを実行できる隔離環境が提供されます。NVIDIA RTX PRO 6000 Blackwell GPU サポートにより、70B 以上のパラメータモデルをサーバーレス環境で実行可能になりました。

  • Google AI Studio でのフルスタック開発(GA):サーバーサイドコード・Firestore・認証を含むアプリをワンクリックで Cloud Run にデプロイ
  • Cloud Run の MCP サーバー(GA):Model Context Protocol 対応の公式リモートサーバー
  • Cloud Run Instances(プレビュー):長時間実行バックグラウンドエージェントに最適化
  • Cloud Run Sandboxes(近日提供):エージェントが安全にコードを実行できる隔離環境
  • NVIDIA RTX PRO 6000 Blackwell GPU サポート(GA):70B 超モデルのサーバーレス実行
  • SSH サポート(プレビュー):実行中のコンテナへの直接アクセス
  • Billing Caps(近日提供):月額支出の上限設定機能

Workspace Intelligence の発表:散在する情報をリアルタイムの統合知識グラフへ

Google Workspace が「Workspace Intelligence」を発表しました。散在するメール・チャット・ファイルを統合知識グラフに変換し、Gemini がアプリ間を横断して自動化を実現する新システムです。Chat 内の Gemini には日次ブリーフィング・複雑なタスク実行・会議スケジューリング機能が搭載され、Asana・Jira・Salesforce などの外部ツールとの連携にも対応しています。

セキュリティ面では、データ処理・保管地域を US・EU に限定でき、クライアント側暗号化により企業が最終的なアクセス拒否権を保有できる設計となっています。

  • Chat 内の Gemini 統合:日次ブリーフィング、複雑なタスク実行、外部ツール連携(Asana・Jira・Salesforce)
  • AI Inbox:優先度の高いメールを自動抽出
  • Drive Projects:関連ファイル・メールを一元管理する新機能
  • Docs でのインフォグラフィック自動生成と複数画像編集
  • Slides の完全プレゼンテーション自動生成
  • クライアント側暗号化による企業の完全なデータ制御

Oracle AI Database@Google Cloud:ミッションクリティカルなデータを AI と接続

Google Cloud と Oracle の提携により、Oracle AI Database が Google Cloud 上でネイティブに実行できるようになりました。ミッションクリティカルな Oracle データを Gemini や BigQuery に直接接続し、静的なデータから自律的なエージェント型ワークフローへの変革を実現します。BigQuery 上でライブの Oracle ERP フィードに基づいてサプライチェーンの変動を予測する AI エージェントや、レガシーアカウント履歴へのリアルタイムアクセスを持つカスタマーサービスボットが実現します。

対応リージョンはミラノ・東京・シドニー・ムンバイなどを含むグローバル 15 リージョン(20 サイト)に拡大されました。メキシコ・トリノなど追加リージョンも予定されています。

  • Managed MCP Server for Oracle(プレビュー):Gemini などのエージェントが Oracle インフラに直接アクセス
  • Oracle AI Database Agent:Google Cloud AI Agent Marketplace で利用可能
  • Database Center 統合(GA):Google Cloud コンソール内で統合監視・運用管理
  • Knowledge Catalog 統合(プレビュー):Oracle システムと Google Data Cloud の統一ガバナンス
  • OCI GoldenGate Service 統合(プレビュー):BigQuery へのリアルタイムデータ複製

今回の Google Cloud Next ’26では、AI エージェントをエンタープライズで本格活用するためのエコシステム全体が一気に整備された印象を受けました。Gemini Enterprise Agent Platform による「作る・動かす・管理する」の統合基盤から、第8世代 TPU・GKE・Virgo Network といったインフラ面の大幅強化、そして BigQuery・Knowledge Catalog・Workspace Intelligence によるデータとの深い融合まで、エージェント時代に必要なピースが揃ってきています。

KDDIアイレットとしても、Google Cloud パートナーとしてこれらのアップデートをいち早くお客様に届けられるよう、引き続きキャッチアップしてまいります。

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