こんにちは!DX開発事業部の髙﨑です。
7月30日, 31日の両日に渡り、Google Cloud Next Tokyo 26に参加してきました。
Google Cloud Next Tokyoへの参加は今回が初めてで、会場の熱気に終始圧倒されていました!!
DAY1に行われたセッション「日立がGoogle Cloudを活用して切り開くフィジカルAIとHMAXによる現場の革新」に参加してきましたので、今回はその概要とセッションを聴いて感じたこと・学んだことをまとめようと思います!!

このセッションでは、Energy(エネルギー)・Mobility(モビリティ・交通)・Industry(産業インフラ・製造)といった日本を支える主要な社会インフラに焦点を当て、社会インフラが抱える課題に対して日立がどのようにアプローチするか、特にフィジカルAIをどのように活用するかについて述べられていました。
社会インフラの現状と課題
セッションは日本の社会インフラの現状と課題の提起からスタートしました。

課題:人手不足と老朽化
2040年には国内で約1,100万人の労働力が不足し、建設後50年以上が経過する老朽化インフラが激増すると予測される。また、2050年には生産年齢人口が2021年と比べて約29.2%減少すると見込まれている。
課題解決のためのアプローチ
上記の課題を解決するために、セッションでは「情物一致」および「HMAX」が重要であると述べられていました。

情物一致とは、管理データ(情報)と実際の商品の数や状態(現物)が完全に一致している状態を指します。また、HMAXは公式サイトにおいて次のように説明されています。
HMAXは、産業設備・機器など物理的なアセットやデジタルアセットから収集されるデータと、日立が長年にわたり運用・保守システムの展開を通じて培ってきたドメインナレッジを組み合わせ、 Perception AI(認識AI)や生成AI、Agentic AI、フィジカルAIなど先進的なAI技術で、世界中に新たな価値をもたらす強力なソリューションを提供します。
これらを前提に、セッションで挙げられていた課題解決のためのアプローチは以下の2点に要約できます。
アプローチ① フィジカルAIによる情物一致
画面上のデータ(情報)と現実の設備・機械(現物)をデジタルで一致させる「情物一致」を実現し、現場の安全性を確保しながらリアルタイムな最適化を図る。
アプローチ② Lumada 3.0とHMAX
ドメインナレッジ(現場知識)とAIエージェントを融合したLumada 3.0を展開し、その中核としてEnergy・Mobility・Industryを革新する次世代ソリューション群「HMAX」を立ち上げ、社会実装を本格化させる。
具体的な事例とそこから得た学び
セッションでは上記のアプローチを実現した具体的な事例も挙げられていました。
ここでは技術的な学びについても触れたいと思います!
事例:フィールドサービスの顧客提案力強化

この事例では、従来は熟練技術者の「経験と勘」に依存していた保守訪問先の選定を、自然言語でAIに質問するだけでデータや地図情報(BigQuery / Google Maps)と連携して最適解を自動抽出します。このシステムの中核を担うのがConversational Analytics API(画像の中央あたり)です。
Conversational Analytics APIはGoogle Cloudが提供する「自然言語(話し言葉や日常の文章)でデータ分析や検索ができるようにするAI機能(API)」です。このAPIを活用することにより、次のような革新が得られます。
1. 専門知識がなくても誰でも使える
2. 意思決定のスピードアップ
3. 「経験と勘」から「データドリブン」への変革
その結果、この事例では「意思決定と準備時間が大幅に短縮」「若手でも熟練者と同等以上の精度でアプローチが可能になる」といった効果が得られています。
事例紹介の後、「HMAXを社会インフラの運用を支える”OS”へ」という言葉をもってセッションは締め括られました。
感じたこと・学んだこと
セッションを聴く前は「フィジカルAIが人間の現場作業を代替するのか」と安直に考えていましたが、実際にはそうではありませんでした。
というのも、AI導入の議論では「仕事がAIに代替される」というような話になりがちですが、このセッションで描かれているのは「フロントラインワーカー自らがAIを使いこなし、ミスを防いで安全に作業する」という、あくまでも人間中心の世界観です。つまり、「人間をAIに置き換える」のではなく「現場作業員をAIで強化する」というコンセプトを強く感じました。
まとめとして、AIの発展は現場の脅威ではなく、「どこを人間が担い、どこをAIに任せるのか」という境界線を適切に判断することがエンジニアに欠かせない素養であることを再認識する機会となりました。
また、本文で紹介したように、事例を通して技術的学びが得られたことも今回の大きな成果だったと思います!!
今回のブログは以上になります!
最後まで読んでいただきありがとうございました🙇♂️