まえがき

cloudpackサポートの村上です。

先日、AWSより「Amazon WorkSpaces Windows クライアントバージョン 5.9、5.10、5.11」のサポート終了のお知らせがありました。

弊社でも、お知らせについてのお問い合わせをお客様よりいただいておりました。
お問い合わせいただいた中で、「EOL バージョンのクライアントの利用」について、
誤認される可能性が少しでも感じられたため、注意喚起としてご紹介させていただきます。

本文

AWSからのお知らせ


AWSから受信したお知らせは以下となります。

いつもお世話になっております。

2023 年 10 月 1 日以降、Amazon WorkSpaces は Windows クライアントバージョン 5.9、5.10、5.11 のサポートを終了し、エンドユーザーはこれらのクライアントバージョンを使用して WorkSpaces にアクセスできなくなることをお知らせします。エンドユーザーは、WorkSpaces クライアントを起動するたびに、バージョン 5.12 以降に更新するよう自動的に通知されます。エンドユーザーデバイス上のクライアントの更新を管理する場合は、混乱を避けるため、早急にエンドユーザーを5.12以降に移行することをお勧めします。

ベストプラクティスとして、最高のパフォーマンスと品質を得るために、常にクライアントのバージョンを最新の状態に保つことをお勧めします。サポートされているすべての Amazon WorkSpaces クライアントバージョンの詳細については、ドキュメント [1] を参照してください。

[1] https://docs.aws.amazon.com/workspaces/latest/adminguide/workspaces-eol.html


Hello,

We are reaching out to notify you to that starting October 1, 2023, Amazon WorkSpaces will end support for Windows client versions 5.9, 5.10 and 5.11 and your end users will not be able to access their WorkSpaces using these client versions. Your end users will automatically be notified to update to 5.12 version or later, every time they start up their WorkSpaces client. If you manage the updates of clients on end users devices, we recommend you move your end users to 5.12 or later at the earliest to avoid disruption.

As a best practice, we recommend always staying current on your clients versions to get best performance and quality. For further details on all the supported Amazon WorkSpaces client versions please refer to our documentation [1].

[1] https://docs.aws.amazon.com/workspaces/latest/adminguide/workspaces-eol.html

Windows クライアントバージョン 5.9、5.10、5.11 のサポートを終了するから、バージョン 5.12 以降に更新してください。
という内容になります。

そして、本内容ではここに注目です!

エンドユーザーはこれらのクライアントバージョンを使用して WorkSpaces にアクセスできなくなることをお知らせします。

今回のEOLにより、対象のクライアントバージョンでは WorkSpaces にアクセスできなくなる」という旨が記載されています。

公式ドキュメント


次に、お知らせにもリンクが記載されていますが、公式ドキュメントを見ていきましょう。

公式ドキュメントの EOL FAQs の項目に、EOL になったクライアントバージョンの利用についての記載があります。

Can I use a version of the WorkSpaces client that has reached its EOL with a supported WorkSpace?

Yes, but we strongly recommend upgrading your clients to the latest versions, as defect resolutions and features are no longer applied to versions that have reached their EOL.

~~~
日本語約)
サポートが終了したバージョンのWorkSpacesクライアントを、サポート対象のWorkSpaceで使用できますか?

はい。ただし、サポートが終了したバージョンでは、不具合の解決や機能が適用されなくなるため、クライアントを最新バージョンにアップグレードすることを強くお勧めします。

EOL となったクライアントバージョンについて、アップグレードを強く推奨しているが利用はできる

と記載されています。

ドキュメントでは EOLでも使用できる記載があるのに、アクセスできない記載がお知らせにあるため矛盾してる??
と感じた人はいませんか??
私も今回のお問い合わせをいただき、確かに矛盾している・・と感じてしましました。

AWSサポートへ確認してみた


先ほどの疑問点について AWSサポート へ確認し、以下の仕様についての回答をいただきました。

仕様としては、2023 年 10 月 1 日以降、以下のとおりとなります。

– バージョン 5.12 以降の Windows クライアント → 接続可
– バージョン 5.9、5.10、5.11 の Windows クライアント → 接続不可
– バージョン 5.8 以前の Windows クライアント → 接続可

つきましては、バージョン 5.9、5.10、5.11 の Windows クライアントをご利用中の場合には、バージョン 5.12 以降の Windows クライアントに更新いただきたく存じております。

今回対象のクライアントバージョンより前のバージョンは引き続き利用できるが、対象のみ利用することができないということになるようです。

また、今回対象のバージョンが EOL となる理由が、接続デバッグ情報がローカルシステムに意図せず記録されてしまう問題が発見されたことによるようです。

バージョン 5.9.0 および 5.10.0 の Windows クライアントにて接続デバッグ情報がローカルシステムに意図せず記録されてしまう問題が発見されたため、2023 年 10 月 1 日以降バージョン 5.9、5.10、5.11 の Windows クライアントについては強制的に接続不可となる予定でございます。
そのため混乱を避けるためにも、なるべく早急にバージョン 5.12 以降へ更新いただけますようお願い申し上げている次第でございます。

まとめ

今回の対象である Windows クライアントバージョン 5.9、5.10、5.11 については 例外 となり、接続デバッグ情報が意図せずローカルシステムに記録される問題があるためクライアントのバージョン更新が必須となります。
また、公式ドキュメントには EOL となったクライアントバージョンでも使用することができるとありますが、EOL となったクライアントバージョンでは 技術サポートやガイダンス を受けることができません。
そのため、今回対象のクライアントバージョンに限らず、今後も EOL となるバージョンを使用している場合は、お早めにクライアントのバージョンアップを実施することを推奨いたします。