セッション概要

公式ポータルより引用

Join Adam Selipsky, CEO of Amazon Web Services, as he shares his perspective on cloud transformation. He highlights innovations in data, infrastructure, and artificial intelligence and machine learning that are helping AWS customers achieve their goals faster, mine untapped potential, and create a better future.

(DeepL翻訳)
アマゾン ウェブ サービスCEOのアダム・セリプスキーがクラウド・トランスフォーメーションについて語ります。セリプスキーは、データ、インフラ、人工知能、機械学習におけるイノベーションを紹介し、AWSのお客様がより早く目標を達成し、未開拓の可能性を掘り起こし、より良い未来を創造できるよう支援します。

5つあるKeynoteの中でも、毎回注目の新サービスが発表されるKeynoteです
(今回は直前に枠を1時間拡大していて、話題になっていました)

全体的に概要をまとめてみました
各サービスの詳細は他のメンバーがまとめてくれているので、併せてご確認ください!

導入

最初はAWSの創業当時の振り返り、インフラに関連した話からスタートしました
以下、話していた内容の概要です

  • インフラはセキュアで急速に成長できる必要があるが、すべてAWSで解決できる
  • なぜか?
    • お客様の痛みを見ているから
    • 加えて、違う角度からお客様を見ている
  • また、AWS創業当時からインフラの管理がいかに大変かを実感している
    • 大学生でも使えるくらいのものを目指してインフラを一から作り直した
  • 例えばリージョン
    • 一つの地域にAZをまとめている
    • 電力が落ちたりトラフィックのスパイクがあっても対応できるようにしている

S3、Gravitonの新発表

ここから具体的な話に移っていきます

まずはS3、AWSは無限に拡張できるストレージを目指して開発した、かつ、低いコストで提供できることを目指したとのことでした

しかし、最近はS3からカスタムキャッシュソリューションに移行している話が多いという点に触れていました

ここで、S3 Express One Zoneの発表がありました!

  • ローレイテンシーストレージ、ハイパフォーマンスを実現するS3
  • 既存のS3よりも10倍の速度、コストを40%削減

シリコンに力を入れているからこそ、ここまでのコスト削減が実現できるという話からGravitonの話に映り

ここでGraviton4の発表!!
Graviton4を使ったR8gインスタンスも発表されました

生成AIの新発表

AIインフラには層が3つあり、AWSは3つの層全てに投資しているという話からスタートしました

最下層

学習と推論、使い方に応じたインスタンスを用意している
また、パフォーマンスを向上させるために。クラスター化してGPU数を増やしているという話がありました

ここでなんと。エヌビディアのCEOが登場!!
AWSは初めてGPUをクラウドに入れたプロバイダーであること、これからEC2もさらに生まれ変わるので、よりたくさんのお客様がAIを使えるようになることなどを話していました

その後新たなインスタンス、Trainium2の発表がありました

中間層

中間層を自分たちで用意する時は、どのモデルを使うべきなのか悩むことが多い
しかし、Bedrockを使うことで様々なモデルを使うことができるとの話からスタートしました

さらに、エンタープライズ級のセキュリティをAWS側で担保している点、複数企業、複数業界で使用されている実績がある点に触れていました

ただし、生成AIの進化は非常に速い
選択肢が非常に多く、増える速度も速い
モデルを使い分けたり、複数モデルを使用したりする必要がある
という話に切り替わりました

ここで次は、アンソロピックのCEOが登場!!
アンソロピックでは、AIは操縦可能であることを目指していること、お客様へのプロビジョニングでもAWSと連携していることなどを話していました

また、アンソロピックが重視していること3つの紹介がありました

  • 独自のモデルを作る、
  • 幅広いエコシステムで利用されること
  • 破壊されることがない、安全性の高いモデルを作ること
    • 他のモデルと比べて10倍安全というデータもある

その後、Agents for Amazon BedrockのGAが発表されました!!
複雑なタスクを簡単に完了させる機能を簡単に構築できることを話していました

ここでMicrosoftがChatGPTの使用を制限した話に触れ、AWSではデータが安全でプライベートであることを重視していると主張していました

さらに、責任あるAIが私たちのゴールである、乱用の可能性を防ぐ必要がある、との話もありました

その後、Bedrockのガードレール機能であるGuardrails for Amazon Bedrockが発表されました!

このあとファイザーCTOが登場し、ファイザーでの取り組みについて話していました

最上層

最上層の話はCodeWhispererからスタート

最近内部のコード規約を使える機能をリリースし、CodeWhispererのおかげで28%早くなったとの報告もあったとの話がありました

その後、Amazon Qの発表がありました!
17年分のAWSの知識を学習済みで、AWSの機能がどのようなものか、どのようなソリューションが考えられるかを聞くことができるとのことです
(AWS専用のChatGPTのようなものだと理解しました)

コンソール上でQに質問して回答してくれる、コンソール上でトラブルシュートをしてくれる、インスタンスの最適化も提案なども可能であるとのことです

IDE上でもQを使用することができ、開発しながらQに質問することができるとの発表もありました

さらにQ Code Transformationを使用することで、Javaのバージョンアップなど大変な作業を全て任せることができるとの発表もありました
テストも実行可能で、AWS社内でのテストではJavaのアップグレードを2日で実施したとのことです

この後Amazon Qのデモがありました

コンソールでQをセットアップし、完了したらQが複数のデータソースから学習を開始、あとはコンソール上でQに質問すればOK!
非常に簡単であることがよくわかる説明でした

中身の仕組みとしては、インプットのプロンプトをQが作成し、データソースを検索して適切な回答をQが作成
加えて、ユーザーの権限を意識して回答を制御することが可能とのことでした

AIに入力するデータについて

ここから、学習に使用するデータについての話に映りました

包括的にデータを保存できるようにAWSでは複数のデータサービスを用意しているとの話からスタート

また、データを統合する必要があるが、ETLなどを使ってデータを統合するのは非常に大変でありつまらない
ETLのプロセスをなくす、ZeroETLの世界を目指しているとの話がありました

そのためにAuroraとRedshiftの統合をリリース済みであり、今回それに加えて3つのZeroETLをGAするとの発表がありました!

加えて、OpenSearchとDynamoDBの統合も発表されました!

最後にデータのガバナンスの話に映り、DataZoneにAIリコメンデーションの機能を追加することが発表されました!
データごとにガバナンスのリコメンドを提供してくれるとのことです

Project Kuiper

Keynoteの最後に、衛星コンストレーションであるProject Kuiperの話がありました
どこでもインターネットに接続できるようになることに加えて、Kuiperとのプライベート接続も提供しているとの話がありました

所感

特に注目されるKeynoteなので非常に楽しみにしていましたが、Amazon Qの発表には驚きました
以前から「AWS専用のChatGPT欲しいなあ」と思っていたので、非常に嬉しいです

一方で、これからのエンジニアの価値が問われるようなサービスであると思いました

ただ単にQAに回答するような仕事はなくなり、より高い価値を提供することが求められてくるのだと思いました