優れたアイデアは、業務改善や作業の効率化、新規事業の開発など、さまざまな場面で良い方向に導くための重要な要素です。しかし、考えても良いアイデアが思いつくとは限らないですよね。
フレームワークを活用することで、効率的に思考を整理したり、良いアイデアにつながることがあります。今回は、アイデアの発想や整理に役立つフレームワークを紹介します。

目次

アイデアの発想に役立つフレームワーク
アイデアの整理に役立つフレームワーク
その他のアイデアの発想や整理に役立つフレームワーク・発想術
モレなくダブりなく考えるためのフレームワーク MECE
アイデアを生み出す3つのポイント
まとめ

アイデアの発想に役立つフレームワーク

  • ブレインストーミング
  • ブレインライティング
  • 6W2H
  • マンダラート
  • マトリックス法
  • SCAMPER法

ブレインストーミング

ブレインストーミング

ブレインストーミングとは、複数人で自由にアイデアを発想する手法です。複数人で行うことで、短時間でたくさんのアイデアを出すことが目的なので、アイデアの質にこだわらず、自由に発想して数を出すことが重要です。
そのため、次の4つのルールを守って行います。

・アイデアの質より量を重視する
・とにかく自由に発想する
・人のアイデアを批判しない
・他人のアイデアを参考にアイデアを出して良い

ブレインライティング

アイデアを発言していく「ブレインストーミング」に対して、「ブレインライティング」はリレー方式でアイデアを書いていきます。複数人でアイデアを書くシートを回覧板のように回して、参加者全員がアイデアを書くので、効率よく多くのアイデアを得ることができます。発言する必要がないので、全体の場で発言することが苦手な人でも、気軽にアイデアを出すことができます。
ブレインストーミングと同様に時間をかけずに質より量を重視しながら進めることがポイントです。

6W2H

6W1H

6W2Hは、8つの疑問符を用いて、テーマや課題などについて多面的に考えるフレームワークです。
5W1Hに「Whom(だれに)」と「How much(いくらで)」が加わり、問題の分析や整理、アイデアを発想したり整理したり、幅広く活用できる思考法です。テーマに対して8つの項目ごとに考えることで、思考が広がり、新たな視点を得ることでアイデアが浮かびやすくなるなどのメリットがあります。

・Who:誰が
・Whom:誰に
・What:何を
・How:どのように
・Why:なぜ
・When:いつ
・Where:どこで
・How much:いくらで

マンダラート

マンダラート

マンダラートは、テーマからアイデアを連想して広げていくフレームワークです。
9つのテーマを用意し、1つのテーマごとに3×3のマスの中央にテーマを置いて、その周りの8マスに関連するアイデアやキーワードを書いていきます。テーマを多角的に考えながら、全てのマスを埋めていくことで新しい視点でのアイデアを広げることができます。
メジャーリーガー 大谷翔平選手が高校時代に自身の目標をマンダラートを活用して整理していたことも話題になりました。

マトリックス法

マトリックス法

マトリックス法は、タテとヨコの2つの軸でアイデアを発想したり整理するときに活用できるフレームワークです。縦軸と横軸に変数(テーマやキーワード)を設定し、各変数ごとに要素を洗い出し分類することで、相関関係やポジショニングを整理することができます。
マトリックス法には、いくつか種類がありますが、その中でも、2軸で構成された「4象限マトリックス(時間管理のマトリックス)」がシンプルで分析や整理するために使われるケースが多い。

SCAMPER法

SCAMPER法

スキャンパー法(SCAMPER法)とは、7つの質問に答えていくことでアイデアを発想していくフレームワークです。SCAMPERは、7つの項目の頭文字を取って名付けられています。
アイデアをゼロベースで考えるのではなく、あるアイデアに対して多様な観点から既成概念にとらわれず、創造的なアイデアを生み出すことができます。

①Substitute 代用する:代替することで新しい価値を生み出せないか?
②Combine 組み合わせる:2つ以上組み合わせることで新しい価値を生み出せないか?
③Adapt 適応させる:過去のアイデアから応用できるものはないか?
④Modify 修正する:修正・変更することで新しい価値を生み出せないか?
⑤Put to other uses 他の用途を考える:他の用途や使い道はないか?
⑥Eliminate 削減する:削除や簡略化することで新しい価値を生み出せないか?
⑦Rearrange・Reverse 逆転、再構築する:逆転したり、並べ替えたりすることで新しい価値を生み出せないか?

アイデアの整理に役立つフレームワーク

  • KJ法
  • ロジックツリー

KJ法

KJ法

KJ法とは、ブレインストーミングなどで出たアイデアをグループ化や関連付けをしながら整理することができるフレームワークです。関連するアイデアをグルーピングし、それぞれのグループにグループ名をつけます。関連のあるグループ同士を近くに配置したり、線でつないだり、グループ同士の関連性を可視化することで、効率的にアイデアを整理することができます。

ロジックツリー

ロジックツリー

ロジックツリーは、テーマを木の枝(ツリー状)のように階層化してアイデアを整理することができるフレームワークです。テーマをひとつ設定し、それを幹としてアイデアを木の枝のように分岐させながら分類して整理していきます。ロジックツリーを利用すると、テーマを深掘りしながら全体像を把握できるため、アイデアを整理するためだけでなく、課題解決などにも活用することができます。

その他のアイデアの発想や整理に役立つフレームワーク・発想術

アイデアの発想や整理に活用できるフレームワークは、紹介したフレームワークの他にも下記のようなフレームワークもあります。ここでは、詳細の説明は割愛しますので、気になるものがあれば調べてみてください。

・なぜなぜ分析
・シックスハット法
・オズボーンのチェックリスト
・イエスアンドゲーム
・アンチプロブレム
・マインドマップ
・リフレーミング
・アンチプロブレム
・形態分析法
・シナリオグラフ
・アイデアしりとり

モレなくダブりなく考えるためのフレームワーク MECE

MECE

アイデアの発想や整理する際に活用できるMECE(ミッシー/ミーシー)という考え方を紹介します。
MECEとは、「Mutually(お互いに)、Exclusive(重複せず)、Collectively(全体に)、Exhaustive(漏れがない)」の頭文字をとった造語で、「モレなく、ダブりなく」という意味や状態を指します。
MECEは、ロジカルシンキングの基本となる考え方で、ものごとを考えるときに必要な要素をすべて網羅しながら、それらが重複しないように整理する際に活用されます。
MECEに考えることは、ビジネスでも重要視されていて、マーケティングや経営戦略の立案などにも役立ち、ビジネスを成功に導くために必要な考え方とされています。

アイデアを生み出す3つのポイント

アイデアを生み出す3つのポイント

たくさんのアイデアを出す

最初から良いアイデアを出すよりも、自由な発想で思いつくアイデアを質より量を重視して数多く出すことがポイントです。たくさん出たアイデアの中から良いアイデアを選定していきます。

他の人のアイデアを否定しない

どんなアイデアでも他の人が考えたアイデアを否定はしないことも重要です。現実的でないアイデアでも、良いアイデアにつながる可能性があります。

斬新なアイデアも受け入れる

斬新なアイデアから良いアイデアにつながったり、非現実的なアイデアが将来的に魅力的なアイデアになる可能性もあるため、どんなアイデアでも受け入れることも重要です。

まとめ

フレームワークを使えば、必ず良いアイデアが出るとは限りませんが、良いアイデアを出しやすくするために、フレームワークを使ったり、自由な発想でアイデアが出しやすい環境を作ることは重要です。
ぜひ、今回紹介したフレームワークを活用して、アイデア出しや整理をすることで、提案や案件、業務改善や作業の効率化などに役立てていただければと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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