※本記事は、2024年9月時点の情報に基づいて公開しています。
Amazon RDS 延長サポートとは?
重要なシステムにおいては、何よりも安定稼働が求められるため、無理にバージョンアップを実施せず、延長サポートを利用して引き続き運用したいと考える方も多いかと思います。
Amazon RDS の延長サポートを利用することで、追加料金は発生しますが、Aurora の標準サポート終了日以降も、引き続き現在使用中のメジャーエンジンバージョンでデータベースの運用が可能となります。
延長サポートを利用したいけれど、どうすればいいの?
DB インスタンスの作成または復元時に RDS 延長サポートを有効化している場合は、Aurora の標準サポート終了日以降にデータベースは自動的に RDS 延長サポートに登録されます。そのため、特別な切り替え作業や申し込みは不要です。また、DB インスタンスの稼働時間やパフォーマンスへの影響もありませんので、ご安心ください。【1】
ただし、最新のマイナーバージョンでない場合、Auroraは、標準サポート終了日以前にリリースされた最新のマイナーバージョンへ自動的にアップグレードしますので、ご注意ください。詳細については、公式ドキュメントや公式発表をご確認ください。
【1】Amazon RDS Extended Support with Amazon Aurora
https://docs.aws.amazon.com/AmazonRDS/latest/AuroraUserGuide/extended-support.html
延長サポートを有効にしたAurora DBクラスタまたはグローバルクラスタの作成
延長サポートを有効にしたAurora DB クラスターまたはグローバルクラスターを作成したい場合、コンソールで「RDS 延長サポートの有効化」を選択するか、AWS CLI の延長サポートオプション、または RDS API のパラメータを使用します。
Aurora DBクラスタまたはグローバルクラスタにて延長サポートを有効で登録すると、Aurora DBクラスタまたはグローバルクラスタの有効期間中、そのクラスターの有効期間中は RDS 延長サポートに恒久的に登録されます。
次の表は、メジャー エンジン バージョンが Aurora の標準サポートの終了に達した場合に何が起こるかをまとめたものです。
RDS 延長サポート ステータス | サポート終了後何が起きるか? |
---|---|
有効 | Amazon RDS では、RDS 延長サポートに対して料金が発生します。 |
無効 | Amazon RDS は、Aurora DB クラスターまたはグローバル クラスターをサポートされているエンジン バージョンにアップグレードします。このアップグレードは、 Auroraの標準サポート終了日またはその直後に行われます。 |
【2】Creating an Aurora DB cluster or a global cluster with Amazon RDS Extended Support
https://docs.aws.amazon.com/AmazonRDS/latest/AuroraUserGuide/extended-support-creating-db-instance.html
いつから適用されるの?料金は?
2024年9月現在、以下のスケジュールが公開されております。【3】
【3】Release calendars for Aurora PostgreSQL
https://docs.aws.amazon.com/AmazonRDS/latest/AuroraPostgreSQLReleaseNotes/aurorapostgresql-release-calendar.html#aurorapostgresql.major.versions.supported
Postgre SQLメジャーバージョン | RDS 標準サポート終了日 | RDS 延長サポート価格設定開始(1 年目) | RDS 延長サポート価格設定開始(3 年目) | RDS 延長サポート終了日 |
---|---|---|---|---|
PostgreSQL 11 | 2024 年 2 月 29 日 | 2024 年 4 月 1 日 | 2026 年 4 月 1 日 | 2027 年 3 月 31 日 |
PostgreSQL 12 | 2025 年 2 月 28 日 | 2025 年 3 月 1 日 | 2027 年 3 月 1 日 | 2028 年 2 月 29 日 |
PostgreSQL 13 | 2026 年 2 月 28 日 | 2026 年 3 月 1 日 | 2028 年 3 月 1 日 | 2029 年 2 月 28 日 |
PostgreSQL 14 | 2027 年 2 月 28 日 | 2027 年 3 月 1 日 | 2029 年 3 月 1 日 | 2030 年 2 月 28 日 |
PostgreSQL 15 | 2028 年 2 月 29 日 | 2028 年 3 月 1 日 | 2030 年 3 月 1 日 | 2031 年 2 月 28 日 |
PostgreSQL 16 | 2029 年 2 月 28 日 | 2029 年 3 月 1 日 | 2031 年 3 月 1 日 | 2032 年 2 月 28 日 |
料金に関しては、以下の公式ドキュメントをご参考にしてください。【4】【5】
【4】Amazon RDS Extended Support charges
https://docs.aws.amazon.com/AmazonRDS/latest/AuroraUserGuide/extended-support-charges.html
【5】Amazon Aurora Pricing
https://aws.amazon.com/rds/aurora/pricing/?nc1=h_ls
どうしたら延長サポートが適用されているか分かる?
AWS Management Console を使用して、適用されているか確認ができます。【6】
- AWS Management Console にサインインし、Amazon RDS コンソールを開きます。
- ナビゲーションペインで、データベースを選択します。[RDS 延長サポート] の欄で、RDS 延長サポートに登録されているかどうかを確認します。 ※[RDS 延長サポート] 列が表示されない場合は、[設定] アイコンを選択し、[RDS 延長サポート] をオンにします。(画像参照)
または、各データベースの [設定] タブで登録を表示することもできます。対象のデータベースを選択します。[設定] タブを押し、 [延長サポート] 項目を見て、有効かどうかを確認します。
【6】Viewing the enrollment of your Aurora DB clusters or global clusters in Amazon RDS Extended Support
https://docs.aws.amazon.com/AmazonRDS/latest/AuroraUserGuide/extended-support-viewing.html
まとめ
今回は、Amazon RDS 延長サポート〜Aurora PostgreSQL編〜について、ご紹介させていただきました。
本記事が、延長サポートをご検討いただく際の参考になれば幸いです。