やること

他サイト(お名前.com)で取得したドメインを、親ドメインはそのままで、サブドメインのみをRoute 53に委任する
ということをやります

背景

お客様から同様の作業依頼があり、初見の作業だったため技術検証を兼ねてやってみました

手順

大まかに以下の手順で進めます(簡単!簡単!)

  1. お名前.comでドメインを取得
  2. Route 53にサブドメインを登録
  3. 取得したNSレコードをお名前.comに登録

もしすでにドメインを取得していれば、もっと簡単に実施できます

作業

1.お名前.comでドメインを取得

ドメインが未取得であれば、まずここから作業開始です

ドメインはなんでも良いですが、私は

  • あくまで「やってみた」なので料金は発生させたくない
  • 手順の再現を行いたいだけ(ドメインを使ってサイトの公開等を行うわけではない)なのでサーバーは不要

という点を踏まえて、”munomuno-test.com”というドメインのみを0円で取得しました(画像参照)

2.Route 53にサブドメインを登録

次はAWSで作業です

2-1.Route 53にアクセスし、「ホストゾーン」から「ホストゾーンの作成」に進む

2-2.作りたいサブドメインを入力して、「ホストゾーンの作成」でホストゾーンを作成する

2−3.自動で発行されたNSレコード4つをメモしておく

 

3.取得したNSレコードをお名前.comに登録

最後にお名前.comに戻って作業です

2-3.で取得したNSレコードたちをお名前.comのドメインに登録していきます

 

操作の順番としては、

3-1.ホーム画面の「ドメイン」にあるDNSレコード変更ボタンを押下(左ペインメニューの「ネームサーバー設定」→「ドメインのDNSレコード設定」でもアクセス可能)

 

3-2.「DNS設定/転送設定-ドメイン一覧」で対象ドメインを選ぶ

 

3-3.「DNSレコード設定を利用する」の「設定する」ボタンを押下する

3-4.取得したNSレコードを入力・追加する

 

3-5.画面下部の「DNSレコード設定用ネームサーバー変更確認」にチェックし、登録を行う

以上で設定作業は終了です。お疲れ様でした!

4.設定が正しく反映されているか確認する

ネームサーバーの設定変更が反映されるまでは数時間から72時間程度かかるとのことなので、翌々日に設定が正しく反映されているか確認します

方法は、ローカルでdigコマンドを実行する方法を用いました

結果は以下のとおりです(一部伏せ字にしています)

konishi:~/ $ dig NS sub.munomuno-test.com [12:24:14]

; <<>> DiG 9.10.6 <<>> NS sub.munomuno-test.com
;; global options: +cmd
;; Got answer:
;; ->>HEADER<<- opcode: QUERY, status: NOERROR, id: 41818
;; flags: qr rd ra; QUERY: 1, ANSWER: 4, AUTHORITY: 0, ADDITIONAL: 1

;; OPT PSEUDOSECTION:
; EDNS: version: 0, flags:; udp: 512
;; QUESTION SECTION:
;sub.munomuno-test.com. IN NS

;; ANSWER SECTION:
sub.munomuno-test.com. 21600 IN NS ns-xxxx.awsdns-xx.org.
sub.munomuno-test.com. 21600 IN NS ns-xxxx.awsdns-xx.co.uk.
sub.munomuno-test.com. 21600 IN NS ns-xxx.awsdns-xx.com.
sub.munomuno-test.com. 21600 IN NS ns-xxx.awsdns-xx.net.

;; Query time: 60 msec
;; SERVER: 10.255.202.1#53(10.255.202.1)
;; WHEN: Wed Dec 18 12:24:15 JST 2024
;; MSG SIZE rcvd: 187

“status: NOERROR”かつ登録したNSレコードが4つ返ってきているので、問題なく処理が行われているようです

これで確認作業も終了です

 

以上が親ドメインを外部(お名前.com)で管理しながらサブドメインをRoute 53に委任する方法です

あとがき

今回はサーバーを利用していないため、ドメインの公開等は考えていませんが、次回は

  • AWSアカウントAで作成したドメインのサブドメインをアカウントBのRoute 53に委任する
  • GCのCloud DNSで取得したドメインのサブドメインをRoute53に委任する

など、クラウドサービスでサーバーを用意し、ドメインへのアクセスができる環境を作って同様の設定を行ってみても良いなと考えています

 

参考