Geminiを使いこなしたいあなたへ。
Googleが開発した大規模言語モデル「Gemini」。その能力は素晴らしいですが、時には「もっと正確な情報が欲しい!」あるいは逆に「もっとクリエイティブな発想が欲しい!」と思うこともあるのではないでしょうか?
実は、Geminiの出力をコントロールする方法はいくつかあります。
今回は、Gemini for Google Workspaceと、Vertex AIでのGemini APIの活用方法を例に、「創造性」と「正確性」のバランスを調整する方法を3つに分けて解説します。
Geminiを最大限に活用して、あなたの思い通りのアウトプットを手に入れましょう!
Gemini for Google Workspace で創造性と正確性をコントロールする
Gemini for Google Workspaceでは、残念ながら「創造性」と「正確性」のバランス、いわゆるランダム性を直接調整する設定は、今のところ見当たりませんでした。
しかし、諦めるのはまだ早いです! プロンプト(指示)を工夫する ことによって、間接的に出力をコントロールすることが可能です。
正確性を重視したい場合
- 明確で具体的な指示を与える
- 例:「日本の首都は?」のような、答えが明確な質問をする
- 情報源を明示する
- 例:「2023年の日本のGDPは? 情報源は内閣府の統計で」のように、情報源を指定する
- 例示する
- 例:「次の形式で表にして:都市, 人口」のように、出力形式を指定する
- 「正確に」「事実に基づいて」などのキーワードを含める
創造性を重視したい場合
- オープンエンドな質問をする
- 例:「AIは社会にどんな影響を与えると思う?」のような、多様な答えが可能な質問をする
- 比喩や抽象的な表現を使う
- 例:「愛をテーマにした詩を書いて」のように、比喩や抽象的な表現を含む指示を出す
- 「自由に」「創造的に」などのキーワードを含める
- 制約を設けない
- 例:「自由に物語を書いて」のように、具体的な条件を付けない
Vertex AI で Gemini を使う場合
Vertex AI では、Gemini を利用する際に temperature
というパラメータを調整することで、出力のランダム性、つまり「創造性」と「正確性」のバランスをコントロールできます。
temperature
の値を高くする → より多様で創造的な出力temperature
の値を低くする → より予測可能で正確な出力
Vertex AI ドキュメント
temperature
についての詳細は、公式ドキュメントをご確認ください。 Vertex AI ドキュメント
Gemini API を使う場合
Gemini API を利用してテキスト生成を行う場合も、Vertex AI と同様に temperature
パラメータを指定できます。
まとめ
Gemini for Google Workspace ではプロンプトを工夫し、Vertex AI や Gemini API では temperature
パラメータを調整することで、Gemini の出力の「創造性」と「正確性」のバランスをコントロールできます。
状況に応じて使い分け、Gemini を最大限に活用しましょう!