オープニング

AIの登場により、市場は飛躍的に加速しています。

市場の変遷に追いつくために、移行やモダナイゼーションは急務です。

ライセンス費用の削減、セキュリティの強化、そしてイノベーションの加速による市場投入までの時間短縮といった課題に直面されていませんか?

現在、オンプレミスでVMwareを実行中で、AWSへの移行を検討されているお客様へ。

移行にまつわる様々な課題に対し、「AWS Innovate: Migrate and Modernize」で得られたいくつかの解決策をご紹介します。

VMwareから移行する

ビジネスを成功させるために次に何をすべきか?

これは、IT戦略や移行アプローチを検討されるお客様が最も重要視するポイントです。

企業は、長期的なトランスフォーメーション戦略と、迅速かつ短期的な移行のバランスをうまく取る必要があります。

次に課題となるのが、オンプレミスからクラウドへの移行プロセスをいかに最適化するか、という点です。専門知識に加えて、アプリケーションの依存関係やコードの互換性を考慮する必要があるかもしれません。

最後に、ビジネスを中断させないこと、信頼性を確保しながらスケーリングすること、そしてコストを最適化することなど、具体的な成果(ビジネスインパクト)の実現が求められます。

新しい技術を取り入れつつ、移行計画を最適化すること、そして測定可能なビジネスインパクトを実現化するためには次の方法が有効です。

リロケート、リホスト説明

リロケートを行うとなる場合、Amazon EVS を用いて、オンプレミスのVMware環境を構成要素ごとそのままクラウドに移行することを意味します。特徴は、お客様専用のホストを利用して自動でプロビジョニングできる点です。

メリットはワークロードが複雑であったり、データセンタからの引っ越し期限が差し迫っていて移し替える期間を迅速に行わなければいけない時に最適な選択肢になる点です。

リホストを行う場合、EC2にVMwareの仮想マシンを移行する方法です。

お客様のニーズに合わせてサイズや購入オプション、ベアメタルやネットワークといった機能各種を柔軟に調整できる特徴があります。

EC2に移行するためのサービス&ツール
AWS Transform for VMware 依存関係を把握、移行単位のグループ化、ネットワーク変換と移行、VMデプロイを一括で自動実行します。
AWS Application Migration Service:大規模移行向け。ソースサーバをAWSでネイティブに使えるように自動変換する。また、カットオーバーを短縮
ISVツール:独立系ソフトウェアベンダーのこと。評価、移行、モダナイズの管理過程でVMwareからAWSに移行するために特化したツールがある。

リプラットフォームを行う場合、マネージドサービスやコンテナへの移行が考えられます。

マネージドサービスの例としては、ストレージにはEFSFSx for Windowsを利用し、コンテナにはECSEKSを利用するといった手段が考えられます。

リファクタリングを行う場合、AWS Lamdaなどモダンアプリケーションを使って管理そのものの工数を減らすことができます。また、OLAを用いてライセンス削減やオンプレミスで実際に稼働している分のリソースを評価することで無駄のないモダナイゼーションが可能です。

リプラットフォームを検討する

VMwareからAWSへ移行する際、リプラットフォームを検討する上での意思決定ポイントは以下の3つです。

 

ワークロードの評価:既存のVMware上で稼働しているワークロードの依存関係や、AWSへの移行における互換性を調査します。また、コンテナ化する場合のアーキテクチャ設計や、必要な技術の選定も行います。

緊急度の評価:ライセンスの期限、データセンターのリース期限、ハードウェアの保守期限など、現実的にいつまでに移行を完了させる必要があるかを評価します。

ビジネス優先度の評価:モダナイゼーション戦略や費用対効果(コストパフォーマンス)などを評価します。

従来のVMwareユーザーは、企業の買収に伴い、買い切りライセンスからサブスクリプションライセンスのvSphere Foundationへの切り替えを余儀なくされ、費用が高騰するケースが増えています。

そのため、VMwareの代替となる機能へ切り替えたり、コストを可能な限り削減する戦略が必要となります。

コンテナに移行する場合、選択肢はEKS、ECS、ROSAといった選択肢があります。

EKSはKubernetesを利用し管理するコンテナで自動更新機能付きな特徴があります。

ISVソフトウェアを統合するHelmチャートへのアクセスも1400以上サポートしています。

ECSは、コントロールプレーンがフルマネージドなのでKubernetesのようなオーケストレーション技術が不要な点が特徴のコンテナです。ECSは、様々なAWSサービスと連携できます。また、build、deployからコスト最適化までECS単体でできるという点も特徴です。※1

ROSAは、Red Hat OpenShift Service on AWSの略で、ご利用者が面倒な設定や開発不要で利用できるターンキーアプリケーションプラットフォームを特徴としています。

これにより運用の複雑さを低減し、市場投入を迅速化できます。

※1ECSはBlue/GreenデプロイメントをAWS Codedeploy不要で行うことができる。

Agentic AIを利用してVMwareを移行する

オンプレミスからAWSへVMwareを移行する際、そのプロセスをどのように最適化すればよいか?

その答えの一つが、Agentic AIです。

Agentic AIは、LLM(大規模言語モデル)を活用して、数百万行に及ぶコードの処理、ビジネスロジックの理解、そして最適な移行プランの策定を行います。

他にも、グラフニューラルネットワーク を用いてインフラ、アプリケーション、ネットワークの複雑な関係性をモデル化することも可能です。

移行は主に「評価」「計画」「実行」の3つの段階で進めます。AWS Transform for VMwareは、これらのプロセスを飛躍的に加速させるツールです。

AWS Transform for VMwareには、Agentic AIの機能が搭載されており、アプリケーションの依存関係を把握、移行単位のグループ化、ネットワーク変換と移行、VMデプロイを一括で自動実行します。AWS Transform for VMwareは、移行状況を確認するダッシュボード機能もあります。

最初の「評価」段階では、VMware環境からデータを収集します。データの取り込みにはRVToolsAWS Application Discovery Serviceといったツールを利用できます。収集したデータはAgentic AIに提供され、AIが既存環境の分析を実行します。ご安心ください。AIが取り込んだデータは環境分析にのみ使用され、AWS内で学習されて機密情報が他社に流出するようなことはありません。

なお、AIに取り込まれたデータは既存環境分析にのみ使われます。AWS内で学習されて他企業に既存環境の機密が流出するといった心配はないのでご安心ください。

「計画」段階では、AIが分析した結果をもとに最適な移行プランを提案します。移行単位のグループ化アプリケーションの通信パターンなどを分析し、自動での移行実行に向けた計画を策定します。

最後の「実行」段階では、ネットワークツールの変換や、LLMが生成したIaC(Infrastructure as Code)のデプロイといったタスクが自動で実行されます。これにより、手動での作業を減らし、安全かつ迅速な移行を実現します。

まとめ

今回のテーマは「移行とモダナイゼーション」と「VMware」でした。

昨今では、AI、IoT、ビッグデータ解析など、企業成長のためのイノベーションが増えています。

AIの進化で市場が加速する中、VMwareからAWSへの移行とモダナイゼーションは、ライセンス費削減、セキュリティ強化、市場投入時間短縮のために急務かつ深刻な問題です。

移行戦略には、構成要素をそのまま移すリロケート、VMをEC2へ移すリホスト、マネージドサービスやコンテナへ移行するリプラットフォーム、そしてモダンアプリケーションで管理工数を減らすリファクタリングがあります。

移行プロセスを最適化するため、Agentic AIを搭載したAWS Transform for VMwareが有効です。

これは、アプリケーションの依存関係把握、移行計画策定、ネットワーク変換、VMデプロイを「評価・計画・実行」の三段階で自動化し、安全かつ迅速な移行を実現します。

最後に、弊社の紹介をさせてください。

アイレットは、AWS プレミアティアサービスパートナーの一社です。

移行、構築はもちろん、運用保守、請求代行まで幅広くサービスを提供するcloudpackというサービスを提供しています。

移行と移行後の保守運用に関する相談はぜひアイレットへ。