こんにちは、MSPセクションの毛利です。
皆さんは日々の業務やプロジェクトを進める中で、「どちらの選択肢を取るべきか」「どんな方針で進めるべきか」と判断に迷うことはありませんか? そんな時、立ち返るべき判断の軸として、アイレットには理念体系があります。
しかし、忙しい日常業務の中で、理念と目の前のタスクを常に結びつけて考えるのは意外と難しいものです。そこで今回、「いつでも手軽に理念ベースの壁打ち相手になってくれるメンターAIがいれば便利なのでは?」と思い立ち、Gemini のカスタムAI作成機能である「Gem」を活用して、「iret COMPASS」というアシスタントを作成してみました。
本記事では、作成した Gem の実際の動作や、作成プロセスから得られたプロンプト作成のコツをご紹介します。
🧭 「iret COMPASS」の概要と、アイレットの理念体系
今回作成した Gem 「iret COMPASS」は、アイレットの理念体系を深く理解し、ユーザーが迷った際に客観的かつ建設的なアドバイスを提供してくれる専属メンターです。
ベースとなるアイレットの理念体系は、以下の3層のピラミッド構造になっています。
- iret PURPOSE(存在意義): “技術と探究心で 今日の「できない」を 明日の「できる」に”を実現する
- iret SPIRIT(基本精神): パーパスの根幹にある(創業から持つ)5つの基本精神である「ベンチャースピリット」、「スピード感」、「ピカピカのエンジニア」、「最新のクラウド技術」、「お客様をリード」を意識して継承する
- iret ACTION(行動指針): アイレットが受け継ぐ基本精神を意識してアイレット社員が起こすべき具体行動を iret ACTION に集約することでさらに私たちが社会に存在する意義を明確にする

💬 実際に「iret COMPASS」と壁打ちしてみた!
まずは、完成した「iret COMPASS」がどのように動くのか、実際の壁打ち(ダミーの業務相談)の様子をご覧ください。
👤 私からの相談:
私は転職して2年目の社員です。日々の業務にも慣れてきたところなのですが、アイレット社員として、日々の業務の中でまず意識して取り組むべき心得や方針を教えてください。
🧭 iret COMPASS(Gem)の回答:
転職して2年目、日々の業務にも慣れてきて、さらにステップアップを目指す素晴らしいタイミングですね!主体的に心得や方針を見つめ直そうとする姿勢、とても素敵です。
アイレットの理念体系に照らし合わせて、今のフェーズでぜひ意識していただきたいポイントを整理してみましょう。
1. PURPOSE(存在意義)の体現 私たちの目的は「技術と探究心で 今日の『できない』を 明日の『できる』に」変えることです。業務に慣れてきた今だからこそ、現状のやり方に満足せず、「もっと効率化できないか?」「新しい技術を取り入れられないか?」という探究心を持つことが、次の大きな成長に繋がります。
2. SPIRIT(基本精神)からのアプローチ 2年目のステップアップとして、アイレットの5つのSPIRITの中から、今の自分に一番響くものを一つ選んで軸にしてみてはいかがでしょうか?
- 既存の枠組みにとらわれず提案する「ベンチャースピリット」や「スピード感」
- 技術力をさらに磨き上げる「ピカピカのエンジニア」や「最新のクラウド技術」の追求
- 受け身ではなく、自分から「お客様をリード」する姿勢
💡 次のステップへ向けての質問です: これら5つの「iret SPIRIT」の中で、今のあなたが直感的に「一番挑戦してみたい!」と感じるものはどれですか? ぜひその理由も一緒に教えてください。深掘りしていきましょう!
いかがでしょうか。 ただ一般論を返すのではなく、「ピカピカのエンジニア」や「お客様をリード」といったアイレット独自の SPIRIT を交えて回答してくれています。さらに、最後には私自身に考えさせる問いかけをしてくれるため、単なる回答マシーンではなく、思考を整理する「壁打ち相手」としてしっかり機能していることがわかります。
🛠️ 「iret COMPASS」誕生の軌跡(プロンプト作成のコツと反省点)

では、この「iret COMPASS」をどのように作成したのか。Gemini に理念をインストールするためのプロンプトを作成する過程で、いくつか気付きや学びがあったので共有します。
ちなみに、「iret COMPASS」という名前も上のアイコンもGeminiが提案してくれました。本当に素晴らしい。
1. AIへの「丸投げ」にひと工夫。「不明点があれば確認して」と一言添える
最初に、会社の理念ページのURLを渡しつつ、プロンプトの作成を依頼しました。その際、指示の最後に「不明点があれば確認して」と一言添えてみたのです。
すると Gemini は、ただ適当なプロンプトを出力するのではなく、「URLを見たのですが、具体的な定義文が取得できませんでした。『iret PURPOSE』『iret SPIRIT』『iret ACTION』の具体的な文章があれば教えていただけますか?」と、的確に聞き返してくれました。足りない情報を自ら認識して質問してくるなんて、さすがです。
2. URL指定の限界と、画像アップロードの効果
Gemini がテキストを取得できなかった理由は、Webページ上の理念体系が「画像」として配置されていたためでした。URLを渡すだけでは、画像のテキストまでは深く読み取ってくれないようです。
そこで、該当の画像を直接 Gemini にアップロードして再依頼しました。すると、画像内のテキスト情報を正確に読み取ってくれただけでなく、理念体系が「ピラミッド構造になっている」という関係性まで理解して、プロンプトに反映してくれました。AIにコンテキストを理解させる上で、画像などの視覚情報を与えることの効果を実感しました。
3. 【反省点】アウトプット形式は最初から指定しよう
プロンプトが完成した後、Gem の設定画面にコピペしやすいように改めて「マークダウン形式で出力して」とお願いする手間が発生してしまいました。 最初から「Gemの設定画面に貼り付けられるよう、マークダウン形式で出力してください」と指定しておけば、さらにスムーズなやり取りができたと反省しています。次回以降の教訓です。
🚀 今後の展望
今回の「iret COMPASS」作成を通して、生成AIを自社のコンテキストに合わせてカスタマイズする面白さと実用性を強く感じました。今後は以下の展開も考えています。
- 社内向け資料のインプットでさらに強化 今回は公開情報のみを使用しましたが、より詳細な社内向けの定義資料をインプットさせることで、業務の実態に即したさらに深いアドバイスが期待できそうです。
- NotebookLM を活用した応用展開 今回整理した理念体系の情報を Google の NotebookLM にも定義する予定です。これにより、Gem のようなチャット形式の壁打ちだけでなく、企画書のレビューや各種ドキュメント作成など、様々なシーンで「理念体系に沿った検討」が可能になると考えています。
皆さんもぜひ、日々の業務課題を生成AIの力で改善してみてください!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。