こんにちは。KDDIアイレット広報の羽鳥です。

2026年4月、GMOインターネットグループが AI エージェントの業務活用率に関する調査結果を発表しました。
参考:ITmedia Business「AIエージェント活用率71%に急伸 GMO調査で見えた「業務浸透」」)。

その数字、71%。

「自社も早く動かないと」と感じた方も多いのではないでしょうか。
ただ、こんな声もセットでよく聞こえてきます。

「AI エージェントの開発、専門スキルを持つエンジニアでなければ開発が困難な構造になってしまっていて」

「現場の業務担当者がやりたいことを伝えても、開発側となかなか噛み合わなくて」

「PoC(概念実証)はできたんですが、現場に広げる段階で止まってしまっていて」

AI エージェントの活用が広がる中、「開発できるのはエンジニアだけ」という構造が、多くの企業でボトルネックになっています。

今回は、KDDIアイレットが KDDI株式会社と共に取り組んだプロジェクトをもとに、この壁をどう乗り越えたかをお伝えしたいと思います。

※本記事は、KDDI株式会社への AI エージェント導入を担当したエンジニアによる監修記事です。
(監修:2025 Japan AWS Top Engineers (Services) / gaipack本部 佐藤 竜也

(おさらい)AI エージェントとは?生成 AI との違い

※すでにご存知の方は読み飛ばしてください。

Gemini や Claude、ChatGPT などの生成 AI が「質問に答える」AI であるのに対し、AI エージェントは目標を与えると自ら計画を立て、複数のツールを使いながら実行まで自律的に動く AI です。

生成 AI AI エージェント
動き方 質問→回答(1往復) 目標→計画→実行→評価(自律ループ)
できること コンテンツを生成する 業務プロセスを自律実行する
活用イメージ 文章作成・要約・翻訳 業務フロー全体の自動化

「Gemini に聞いて参考にする」が生成 AI、「Gemini に任せて勝手にやってもらう」に近いのが AI エージェントです。

AI エージェント開発の“構造的な壁”

AI エージェントの開発ツールは、Python(プログラミング言語の一種) や API(異なるシステム同士をつなぐ仕組み)の知識が前提になっているものが多いです。もうここで「難しい」となってしまう方も多いのではないでしょうか。

そうなると、業務を一番よく知っている現場担当者が AI 開発に参画できないまま、エンジニアが現場の声を翻訳しながら開発するという、なかなか大変なサイクルが生まれてしまいます。

「業務をわかっている人」と「開発できる人」が別々にいる。

これが AI エージェント活用の最大のボトルネックです。さらに、この構造が以下の2つの問題にも繋がっています。

システム連携の設計が属人化する

複数ツールをまたいだ業務フロー全体の自動化は、統合設計のノウハウを持つエンジニアに依存しがちです。そのエンジニアがいなければ PoC 止まりになります。

セキュリティ・ガバナンスの整備も後手に回る

AI エージェントは外部サービスやデータベースへのアクセス権限を持つため、セキュリティ設計も重要です。OpenText の調査では、AI導入企業の8割がガバナンス不足と回答しています(参考:ITmedia Enterprise「生成AI導入企業の8割が「ガバナンス不足」 安全なAI活用の4要素とは」)。

KDDI株式会社の事例:AI 開発の民主化をどう実現したか

この構造的な壁を正面から乗り越えたのが、KDDI株式会社とのプロジェクトです。

KDDI が直面していた課題

  • エンジニアが開発の起点になるため、現場のアイデアが形になるまでに時間がかかっていた
  • 職種や技術習熟度に関わらず、幅広い社員が AI エージェント開発に参画できる基盤が必要だった
  • セキュアな環境を保ちながら、現場が自らアイデアを試せる仕組みがほしかった

解決策:「ノーコード×フルコード」の2層構造

KDDIアイレットが実現したのは、スキルレベルに応じた2つの開発環境を並列で整備するアーキテクチャです。

対象 環境 特徴
非エンジニア・業務担当者 Dify Enterprise(ノーコード) プログラミング不要で AI エージェント/AI ワークフローを構築できる
エンジニア・開発者 Amazon SageMaker AI Code Editor(フルコード) コードを書いて高度なカスタマイズが可能

さらに CI/CDパイプライン(コードの変更を自動でテスト・本番環境に反映する仕組み)とIaC(インフラ構成をコードで管理する手法)でインフラからデプロイまでを完全自動化し、Amazon Bedrock AgentCore を組み込んだボイラープレート(すぐ使える開発の土台テンプレート)を提供。開発者がビジネスロジックに集中できる環境を整えました。

実現したこと:AI 開発の民主化

  • 非エンジニアの業務担当者が、自ら AI エージェントを構築・試行できるようになった
  • 社内ポータルへのAI 導入などがスピーディに進むようになった
  • セキュアな閉域接続と権限管理により、IT 統制要件を満たしながら現場主導の開発が実現した

「エンジニアの工数に依存せざるを得なかった」状態から、「業務をわかっている人が自分で AI を作れる」状態へ。これが KDDIアイレットの考える AI 開発民主化の一つの形です。

詳しくはこちらをご覧ください。

KDDI株式会社 AI エージェント開発基盤 全社展開事例

cloudpack の AI エージェント導入支援について

KDDIアイレットでは、AI エージェント導入支援サービスとして、Google Cloud と AWS どちらにも対応した一貫支援を提供しています。

  • Google Cloud 対応:Google Agent Development Kit(ADK)・Gemini Enterprise を活用したカスタム開発
  • AWS 対応:Amazon Bedrock AgentCore や Amazon SageMaker を活用した大規模展開基盤の構築
  • 業務分析から本番導入まで:ヒアリング → 方向性提案 → 開発 → 検証・チューニング → 教育支援

AI エージェントの活用率が71%に達した今、「エンジニアだけが開発できる」構造のままでは、現場のスピードに開発が追いつかなくなっていきます。

「非エンジニアも開発に参画できる環境を作りたい」

「現場主導で AI エージェントを試せる仕組みがほしい」

「KDDI のような基盤を自社でも整備したい」

一つでも当てはまる方は、ぜひ一度ご相談ください。
現状のヒアリングから無料でお受けしています。

まず話を聞いてみるだけでも大丈夫です🙌

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