cloudpack.media編集長のメタボ増田です。

朝どうしても起きれなくて遅刻したり欠勤になったり、ランチから戻ったら急に眠くなって午後の仕事が捗らなかったり。そんな症状で悩んでいる方はいませんか?

前者は睡眠中に発生している無自覚低血糖の可能性が、後者は血糖値が一気に急上昇するようなランチになっている可能性が…。

スマート血糖値モニタリング14日間チャレンジ

実はデスクワーク中心のエンジニアは何を食べるべきかにも登場するサラドのCEO細井さんの手引きで、あるデバイスを入手し、血糖値のセルフモニタリングを行ってみました。

そのデバイスとは、FreeStyleリブレ(アボットジャパン社)です。

もともとは糖尿病を患っている方向けのデバイスのようですが、500円硬貨サイズの腕に貼るタイプの使い捨てセンサーと、データを読み込むためのリーダーで構成されます。

血糖値の計測と言えば、定期的に指先に針を指して血液を測定器で読ませるというイメージなのですが、このFreeStyleリブレが画期的なのは、14日ほど腕に貼りっぱなしのセンサーが1分毎に血糖値を測定して、15分毎に自動で連続記録してくれるということ。リーダーに保管されているデータは、PCをつなぐと統計データとして見られます。

センサーは耐水性なので入浴とかプールでの運動なども大丈夫です(水深1メートルで最長30分間の耐水試験をパスしているそう)。最初の計測から14日ほど経つとセンサーは自動的に計測を終了する仕組みになっています。

センサーとリーダーがそれぞれ約7,000円。なんとAmazonからも購入できちゃいます。

何を食べるとどれぐらい血糖値はあがるのか

さっそく調査です。

ある日の朝、出勤前にオイコス(プレーン加糖)1個と紅茶を飲みました。

95mg/dL → 125mg/dL。血糖値は少しだけ上昇した程度です。ふむふむ。

ある日のランチに特大かき揚げの蕎麦を食べました。14時ぐらいに一気に血糖値が200mg/dLまで上昇し、下がったのは17時あたりでしょうか。消化されるまでに3時間ほどかかったようです。さすがにこれは悪ノリしすぎました。

ちなみに大好物のサラドの『コブサラダ』を食べたランチの前後の変化はこんな感じ。80mg/dL → 101mg/dL。どうりで眠気がこないわけです。

夕食に『いきなりステーキ』に行ってみました。糖質制限ダイエットをされている方にとっては強い味方となっているお店ですが、あまりの空腹&パワーダウンを感じていたので、ここぞとばかりに450gのワイルドステーキを注文します。付け合わせのコーンをインゲンに変更し、ライスは注文しません。ちょいとチートする意味で生ビールを1杯飲みました。

直前の血糖値がやたら低すぎるのが気にはなりますが、ステーキを食べたあとの血糖値は極端に跳ね上がることはありませんでした。

この他、14日間にわたり面白がって食事と血糖値の関係性を探りましたが、筆者の場合、ランチ時にお米を食べると1時間後ぐらいに急上昇する傾向が見て取れました。昼メシ後に眠くなるときがあるのは、お米のせいだったことを実感したのです。お米の量を減らせば、急上昇が抑えられるはずです。お米、大好きなんですけどね。

『賢者の食卓』の有効性も検証

マーケティングチームでブームの『白い粉』という記事でも紹介している大塚製薬の『賢者の食卓』。

年末年始になるとテレビCMも流れるぐらいのこちらの商品。効果があるのか・ないのか、いまいちはっきりしないまま、気休め的に溶かし続けております。

『賢者の食卓』ある・なしで血糖値の変化をチェックしてみましょう。

ご協力いただいたのは『TACO RiCO』さん(本当は勝手に買いに行っただけです)。アークヒルズに実店舗があるタコスのお店ですが、ランチタイムだけ虎ノ門ヒルズ近所の路地裏に販売カーがやってくるのです。

手際よくラップしてくれるブリトーが美味なのは、食べてみたらわかります。

こちらのボリューミーなチキンブリトーに、ローソンで売ってるカボチャポタージュを合わせたランチを2日ほどいただいてみます。

『賢者の食卓』なし

『賢者の食卓』あり

かぼちゃポタージュに賢者の食卓を溶かした状態でいただきます。

ランチの時間が日によってずれるので、ここはカーブの形状をみましょう。賢者の食卓を取った日の方が血糖値の上昇カーブはゆるやかになっているようです。あまり効果がないようだったら追加購入を止めようかなーぐらいに思っていましたが、この結果だったら続けたほうがいいねと思うようになりました。

血糖値コントロール = パフォーマンスコントロール

血糖値コントロールは糖尿病患者が行うこと、世間一般ではそんなイメージがあるのではないかと思うのです。何を隠そう筆者もそう思っていた1人です。FreeStyleリブレで血糖値を測り始めた頃、数人から「ついに糖尿病になったか!!」と心配されました。

筆者は、今回の血糖値モニタリングを通じて、夕方17時を過ぎたあたりで低血糖になってるっぽいという事実に気づきました。言われてみれば、何となく頭の回転が鈍っている感じはあったのですが、単に疲労している時間帯ぐらいに思っていて、まさか低血糖になっているという自覚はありませんでした。

であれば、夕方に飴をひとつ口に放り込むだけでいい。パフォーマンスをキープするためのタイミングを知るという意味で、血糖値モニタリングは収穫があったな!というのが所感です。食事内容・量に気をつけたり、必要なタイミングで糖分を補給するなど、血糖値コントロールが行えるようになると、自分自身のパフォーマンスコントロールになるはず!

『肉とビールでダイエット?!ナイト』に参加

ところで筆者の血糖値モニタリングと期を同じくして、東京カルチャーカルチャーで開催された『肉とビールでダイエット!?ナイト』というイベントに参加してまいりました。今回で5回目らしいですが、サブタイトルが『やせるRun & Bike』とあって、趣味でロードバイクを乗り回す筆者にピッタリのイベントです。

「最強肉食ダイエット」の著者の長谷川香枝さん

肉を食べまくって15kgもやせた肉食ダイエットのカリスマだそうです。Yahoo!ニュースのトップに載ったり、「肉で痩せた女」で検索すると出てくるのだとか。

ダイエットで運動をしたら膝が故障してしまった流れで食事だけで痩せる決意をしたものの、断食やサプリなど、巷にあるさまざまなダイエットを試みるも全部失敗。辛くなってダイエットどうでもいいから好きな肉を食べたいと、赤身肉200gと野菜を食べまくる生活をしたら10日間で3kgダイエット。半年で15kgもダイエットできたので本を出版。肉好きが講じて焼肉屋さんまでプロデュースという…スゴイ人でした。

血糖値の急上昇・急降下が太る原因で、ゆるやかに上がって、ゆるやかに下げる食品がダイエット向き。その点、肉は糖質はほぼゼロで、ダイエットの味方。肉だけにしっかり29回噛めるぐらいの赤身のしっかりした肉が良いとのこと。噛んで食べられる肉を選ぶのも大事で、痩せやすい肉の方程式は、羊>牛>豚>鶏の順だそうです。ポイントは、脂肪を燃焼させる成分『L-カルチニン』!

長谷川さんの指導で、会場全員でハラミ体操(最初の写真)をやりながら、じんわりと汗をかきました。

「ビールを飲んでも飲んでも腹が凹む法」の著者の小林一行さん

大好きなビールをガマンせずに毎日飲んで25kgも痩せた飲み会ダイエットのカリスマだそうです。

ビールは太るからハイボールで!という人が増えている中、ジョッキ1杯のカロリー差は、鮨のしゃり1個分ぐらいの差しかないということに気がついて、ビールは気兼ねなく飲んで、つまみで気をつけるのだそうです。コツは、好きなものは我慢しないこと。我慢はどうせ続かないので、続くやり方が大事なのだそう。

つまみの気をつけ方は、食物繊維の多いものから食べること。居酒屋に行ったら、野菜・海藻・きのこ、最初の注文はこの3つから選ぶのが基本で、4品ぐらいはこのジャンルから食べること。これだけで、その飲み会は太りにくい会になるのだそうです。

数年前に糖質制限ブームの火付け役となった書籍「おやじダイエット部の奇跡」が話題になったのを思い出しました。

TEAM AOYAMAの青山剛さん(スペシャルゲスト)

ランニング・クロストレーニングのプロで、ビギナーからアスリートまで広く指導されているスゴイ方です。

「ダイエットしたいぐらいなら最初から太るな!」というメッセージには痺れました。はい、すみません…。

今回のイベント、参加者を見渡せば私のようなメタボオヤジは少数派で、トライアスロンでもやってそうなアスリート体型の方が多数…青山さんの指導を受けている方だったのでしょうか。

目標と目的は異なる。マラソン4時間切るのは目標であって目的ではない。
オリンピックにでる!は目標であって目的ではない。ダイエットに大事なことは目的を見失わないことだ。

ダイエット自体に意味はなく、痩せて何を手に入れたいかが重要なのだ、と。例えば、マラソンにハマる人は、速く走ることを目的にしてしまうことが多い。最初は走って健康になりたかっただけなのに、気がついたらタイムばかり気にするようになるのだとか。

健康のためだけに走ればいい。走って怪我するならやめたほうがいい。
趣味の釣りで海に落ちて遭難するとの同じぐらいダメ。スポーツして怪我して自慢してる場合じゃない。

…耳が痛いです。

健康を目的にするならベストセラーよりロングセラー

青山さん曰く、短期間で何kg痩せるといったダイエットにはリバウンドや怪我があるぞ、と。一瞬パッと体重が減って嬉しい『ベストセラー』にはだいたい落とし穴がある。記録を狙わず長く怪我せず、じっくりと取り組むことこそ健康になる秘訣なのだとか。これがまさに『ロングセラー』。

前述の長谷川さん・小林さんが仰っていたのと同様、好きなことを止めたりせずに、生活の習慣を少しずつ変えて長く続けられることに取り組むのが健康のために良いとのこと。

痩せた自慢は不要。痩せたことで何が楽しくなったかを広めよう

ロードバイクに乗り出してから数年。高めのケイデンスを何分維持できるか、何kmを何分で走破できるかをいちいち気にしながら走っていました。以前よりも走ることに楽しみが見い出せなくなっていたのですが、たまには目的地を定めず景色を眺めながらひたすら遠くまで、時間も気にせずに帰りたくなるまで漕いでみようかな…なんて思いました。

乗り始めの頃は健康維持のために楽しんでいた筆者ですが、いつのまにか目的と目標をすり替えてしまっていたようです(反省)。