はじめに

Mackerelは、はてな社が開発・運営されているSaaS型のサーバー監視サービスです。
2023年7月11日に、オフライン開催では4年ぶりとなるMackerel Meetup #14が開催されました。
Mackerelチームが発表されていた内容についてレポートしたいと思います。

Mackerel現在と未来2023

発表者:Mackerelプロデューサー 渡辺 起さん(id:wtatsuru)

  • 2023年だけで51件のアップデート
    • カスタムダッシュボードの強化
      • 補助線が引けるように
        • 制限値、気になる値、過去の実績値など
      • 数値ウィジェットで閾値をもとにスタイル変更
      • 式エディタの強化、シンタックスハイライトに対応
    • AWSインテグレーションの強化
      • RDS連携ホストの自動退役対応
      • Aurora Serverless v2対応
      • タグからロールの設定が行える対象サービス拡充
    • 運用ツール、活用事例
    • その他にも要望をベースに続々開発が進められている
  • 今後の開発ロードマップ
    • OpenTelemetry対応
      • OpenTelemetry Protocol、ラベル付きメトリックの取り込み
      • PromQLクエリでダッシュボードへ表示
      • 2023年にベータリリース予定
    • SAML認証対応
      • 外部IdPを利用してMackerelが利用可能に
      • 2024年前半から段階的リリース予定

次世代Mackerelのアーキテクチャ

発表者:Mackerelチーフエンジニア 大仲 能史さん(id:onk)

  • 今のメトリック投稿
    • {metric name}\t{metric value}\t{epoch seconds}
    • pluginを実装してメトリックを投稿
    • データを集めるところも、投げるところも共通化はされていない
  • メトリックのメタデータ
    • ホスト単位のメトリックが扱いづらくなってきた
      • デプロイのたびにホストは切り替わる
    • ホスト以外の絞り込みもしたい
      • AZごと、PATHごと、ステータスごとなど
    • メトリックのメタデータが欲しい
      • 投げる時にメタデータ付きで投げて、グラフにするときに絞り込み
  • OpenTelemetry
    • 「テレメトリーの取り方を標準化してみんなで使えるものを作ろうぜ」
    • otel-collectorに投げておくと、任意のexporterに出力できる
    • アプリケーションがログやメトリックを出すならOTelが標準になるだろう
    • ベンダーはプラグインを作る必要がなくなる
    • メトリックのメタデータにも対応している

おわりに

OpenTelemetryに対応することで、入力データは共通化されるので、いかに見やすく、使いやすくするかが大事と話されていたのが印象的でした。次世代のMackerelを楽しみに待ちたいと思います!

Mackerel公式のブログでもユーザーセッション含め詳細にレポートされています。是非こちらもご覧ください。