はじめに

Future Stack Tokyo 2023 は、デジタルサービス、情報システムに関わる全ての方に向けてオブザーバビリティに関する最新テクノロジーや活用例をご紹介し、参加いただくすべての方に革新的アイディアと洞察に満ちた素晴らしい時間を過ごしていただくことを目標としたコーポレートカンファレンスとなります。

この度、Future Stack Tokyo 2023 で発表のあった通り、オブザーバビリティを盛り上げていく先駆者(Trailblazer)として New Relic Trailblazer に弊社の 大園隼人 が認定されました。

アイレットが提供するクラウドの導入設計から構築、監視、運用保守までをトータルでサポートする「cloudpack」。その中でも数多くのお客様にご活用いただいているサービス機能の一つが、「次世代監視システム AMS と24時間365日有人による監視運用」です。

このサービスを担う Managed Service Provider(MSP)チームは、サービス品質の向上と業務効率化を目指し、監視を自動化する仕組みの開発などに取り組んできました。

【cloudpack 監視運用の過去・現在・未来】運用保守は、ただ見守るだけじゃない。自動化・高度化によって、より安心で安全に。監視・インシデント対応レベルを進化させ続ける。

さらなる飛躍のため iret のMSPはどのような方向を目指していくのか?
それがオブザーバビリティとどのように関連するのか?

Trailblazer として選出された 大園隼人 に MSP 新人一次運用メンバーの 田所 隆之 が聞きます。

<プロフィール>

クラウドインテグレーション事業部 MSP セクション
グループリーダー

大園 隼人 HAYATO OZONO
2019年アイレット入社。MSPセクションで 24/365 の監視を行うシステムサポートチームに配属。翌年、サポートチームのリーダーにて運用設計から実運用全般を担当。2023年現在、次世代のマネージドサービスに向け社内外で『New Relic』の活用を推進中。New Relic を用いたマネージドサービスの標準化。従来のインフラ監視のオブザーバビリティ強化などを担当。

 

クラウドインテグレーション事業部 MSP セクション
メンバー

田所 隆之 TAKAYUKI TADOKORO
2023年アイレットに業界未経験で入社。MSPセクションで 24/365 の監視を行うシステムサポートチームに配属。インフラ監視を中心に学習していく中でオブザーバビリティに興味を持ち、FutureStack Tokyo 2023に参加。研修生として日々勉強中。

Trailblazer に選出されて

大園さん、Trailblazer選出おめでとうございます。
結局のところTrailblazerとはどういった役割なんですか?


ありがとうございます!
システム≒ビジネスの時代に突入し、システム担当者の存在意義がビジネスに直結してくる中で、システムの全容を把握する “オブザーバビリティ” の重要性は間違いなく拡大していくと言われています。
そんなオブザーバビリティ を盛り上げて、歴史を変えていけるような存在として各社選出されているのが “Trailblazer” です!


なるほど、時代が大きく変化していく中で重要な役割を担っているのですね!?すごい!
Trailblazer に選出された今どんな気持ちですか?


アンバサダーのような役割は初めてなので、緊張する場面が多いですね。
空回りしないように、で精一杯です笑

従来のマネージドサービス(インフラ監視)とオブザーバビリティ

では次にインフラ監視について少し深掘りした質問をします。

先程、オブザーバビリティの重要性を話してもらいました。
我々MSPではインフラ監視を主としてサービス提供していますが、
インフラ監視においてもオブザーバビリティは重要なんでしょうか?


市場の変化に対応するため、クラウドの利用が当たり前に変わっていくにつれて、よりシステム≒ビジネスの色合いが強くなっていくと考えます。
従来の変化しないシステムで決まったインフラ監視だけしていれば良いといったマネージドサービスの在り方自体を見つめ直す必要があります。

そんな中でオブザーバビリティは非常に重要でこれからのマネージドサービスの付加価値の観点からも千載一遇のチャンスと私は捉えています。
インフラだけではなくアプリケーション、ユーザー体験などオブザーバビリティの強化によって、障害時に何が起きたのかを把握し解決するだけでなく、予防的な措置にも繋げられるようなサービス品質の向上がMSPに求められていると考えています。


ほう、オブザーバビリティによりインフラ監視にさらなる付加価値を見出していく。
では、それを実現するためにはこれまでどういった課題がありましたか?


以前からSaaS型の監視サービスは利用していました。が、機能ごとに使った分だけ課金される従量課金でした。この課金体系はオートスケールなどの突発的な台数増加や、大量のデータを様々な機能から可視化しシステムの内部状態を把握するオブザーバビリティとは親和性が悪く、MSPとしてインフラ監視以外の幅広い機能の利用、オブザーバビリティの強化が進まないといった課題がありました。


New Relic を利用することでどう変わったのですか?


一方でNew Relic はデータ量 x ユーザー数の年間契約消費型です。
フルライセンスのユーザーであれば、機能的な制約はなく、一時的な利用増加や沢山のデータを横断的に可視化する必要があるオブザーバビリティとは非常に相性が良いのです。
これによって、様々な役割の関係者(インフラ、開発…など)が横断的に同じデータを見ることが可能となりました。


なるほど、技術的な課題だけでなくそういった課題もあるんですね。。。。

MSPとしてオブザーバビリティの強化に向けて、どのような取り組みをしているんですか?


AWS や Google Cloud のサーバー1台からご契約可能な弊社の「運用保守サービス」では、従来のインフラ監視だけでなくAPMの導入も可能で、従来のインフラ観点での切り分けだけでなく、アプリケーション部分の追加のインサイトも得られています。

その他に、New Relic の導入支援を行う 「New Relic One 導入支援サービス」などにも取り組んでいます。

このサービスでは、 お客様の利用する New Relic の監視設計・IaCを用いた監視設定、フルスタックのダッシュボード作成支援、サービスレベル策定・設定のご支援、顧客ニーズにあった新機能、アップデートの紹介など幅広い支援を行なっています。

詳細は以下の導入事例をご覧ください!
株式会社カーフロンティア様のクラウドを活用した導入事例


なるほど、Trailblazerが組織内にいるからこそ総合的な取り組みが出来るんですね!
今後24/365 の我々一次運用の現場は New Relic の活用でどう変わっていくのでしょうか?


これまでのインフラ監視ではアラート発生時にインフラ範囲だけの切り分けになりがちでした。根本的な原因究明からサービスの改善に繋げたり、ビジネスインパクトの把握に至らず、このアラートは大丈夫なのか?ユーザーに影響はどれだけあったのか?と言ったユーザー体験の向上に繋がらないケースも散見されています。

少し話は変わりますが、私の前職はネットワーク保守なのですが、運用設計された範囲の切り分けしかできず、オペレーターとしてはもっと調査ができれば、、ともどかしい思いをしました(笑)

今後、APM なども含むオブザーバビリティを強化していくことで、インフラ領域からより踏み込んだ支援に変わっていくでしょう。例えばアラート発生時のアプリケーション領域などの被疑箇所の特定やサービスレベル指標をもとにしたビジネス影響の把握など、一次運用(一次対応)の現場でも求められてくるのではないでしょうか。

一次運用の現場で求められるオペレーションの性質も変わってくると思いますが、非常にやりがいがあり可能性が広がると思っています!


iretに入って間もないですが、今後の展開にワクワクしますね!
期待に答えられるように頑張ります!

最後に、Trailblazerとして今後の意気込みをお願いします!


New Relic を “フルスタック” に活用し、次世代のマネージドサービスへ革新したいと考えています!


本日はありがとうございました!

in FutureStack Tokyo 2023