はじめに

Google ノーコードアプリ開発サービス「AppSheet」について記載していきます。

AppSheet とは

AppSheet は、ノーコードで(プログラミングせず)アプリが作れる開発プラットフォームで、
2020年1月にGoogle がAppSheet社を買収し、Google Cloud のサービスの1つになりました。
Googleは、AppSheet買収前にApp Makerというノーコードアプリ開発サービスを既に持っていましたが、AppSheet買収後にApp Makerはサービス停止して、AppSheet に移行しました。

AppSheetのメリット・デメリット

メリット

  1. データソースのデータをCRUDできるアプリをノーコードで開発できる
    AppSheet では下記手順でデータをCRUDするアプリをノーコードで開発できます。 料金体系に触れますが、招待したユーザーのみアプリを使用することができ、料金プランによって使用できるユーザー数が限られます。
    • データソースを選択する
    • データソースのデータを選択する
    • エディタでCRUDする画面構成を設定する
    • アプリデプロイして公開する
  2. 連携できるデータソースは豊富
    ノーコードでデータをCRUDするアプリが開発できても、データソースが限られていると利用できるケースが少ないですが、AppSheetはデータソースは豊富にあります。
    各サービスにて認証した後に、データソースを選択する様な操作を行います。
    Cloud Database は インターネットアクセスできるデータベースサーバーを指定して、認証した後にテーブルを選択してデータソースとして登録します。 BigQueryはサービスアカウントキーを登録して接続の認証をする様です。
    • AppSheet独自データベース
    • Google
      • スプレッドシート
      • Forms
      • カレンダー
    • Microsoft
      • Ondrive内のExcel
    • Dropbox
      • Excel
    • Smartsheet
    • Airtable
    • Apigee
    • Box
      • Excel
    • Cloud Database　･･･ AWS や Google Cloud のデータベース
      • SQLServer
      • MySQL
      • DynamoDB
      • Postgres
      • MariaDB
      • Oracle
      • RedShift
      • BigQuery
    • On-premises Database　･･･ インターネットアクセスできるオンプレミスのデータベースかと思いましたが、DreamFactoryでAPIが公開されているデータベースでした。
      • SQLServer
      • MySQL
      • Postgres
      • MariaDB
      • Oracle
    • OData (Beta)
    • Salesforce
  3. アプリが利用できるプラットフォームが豊富
    PCでもスマホからでも使えるレスポンシブデザインのUIになっています。 又、Google PlayやApple storeでAppSheetのアプリが公開されており、AppSheetのアプリをインストールして、AppSheetのアプリ上で構築したアプリを動作させることもできます。
  4. 複雑なビジネスロジックは直接的ではないが対応可能
    イベントドリブンでGoogle Apps Script を実行することが可能なので、複雑なビジネスロジックをGoogle Apps Scriptで実装することにより、対応することができそうです。

デメリット

  1. 見た目の細かなカスタマイズはできない アイコンを変えたり、色を変えたりできるが、CSSで細かな調整ができたりは出来ない。
  2. データソースへの接続経路の制御はできない
    VPN経由、専用線経由でプライベートなデータソースへのアクセスや、Google Cloud のネットワーク経由でのデータソースのアクセスする手段が無く、インターネット経由でデータソースへアクセスすることになる為、データをインターネットに流さない要件の場合はAppSheetは利用できない。
  3. App Maker の様にサービス停止するかもしれない
    いつかはAppSheetも利用できない日が来るので、利用停止された後も考慮必要です。
  4. 日本語の情報は少ない
    AppSheetのエディター画面も英語です。

料金体系

2023/03/14 時点、下記プランが準備されています。
料金体系を見ると、無料では使用できない様に見えますが、アプリの構築は無料できて、10ユーザーまで招待して利用することができます。無料だとアプリ使用機能の制限は付きます。

  • Starter：$5 / user / month
  • Core：$10 / user / month
  • Enterprise Standard：Request a quote
  • Enterprise Plus：Request a quote AppSheetの料金体系

認証プロバイダー

  • Google
  • Microsoft
  • Apple
  • Dropbox
  • Smartsheet
  • Box
  • Salesforce が利用可能です。AppSheetの認証プロバイダー         Enterprise プランでは下記も利用可能の様です。
    Domain integration: The Essentials
  • Active Directory
  • AWS Cognito
  • Google Cloud
  • Okta
  • OpenID Connect

おわりに

AppSheet の Tips の様なことをいくつかやってアウトプットしたいと思います。