こんにちわ、Mitsuoです。

担当案件でGlueを構築し、リリース後お客様にGlueジョブを利用いただいているのですが、
ブラウザ起因でエラーが発生した時の事をTIPSとして残しておきます。
こんな事もあるんだ程度に読んでみてください。

エラー内容

Glueジョブの操作時に以下のようなエラー画面が表示されました。
どこまで機微な情報かが判断しづらかったので概ねモザイクをかけたのですが、
沢山のURLが羅列されていました。

また、お客様端末で実行時のみ事象を確認しており、自端末では再現が出来ませんでした。

事象を確認したブラウザおよびバージョン

ブラウザ名:Chrome
バージョン:118.0.5993.118(Official Build)(32ビット)

想定の根本原因

ブラウザの翻訳機能を有効化にし、日本語翻訳した際に「Google Cloudのtranslate.googleapis.com」へのリクエストとして解釈されたため。
translate.googleapis.com は Google Cloud における Cloud Translation API のエンドポイントである。

エラーの切り分けについて

AWSサポートに相談しつつ、問題解決に取り組みました。

実施内容 結果 備考
IAMユーザにアタッチされたポリシーをGlueの全操作が可能なように修正 事象変わらず 元々、特定のジョブのみ実行出来る権限を付与していた
Edgeブラウザでジョブ実行 Glueジョブ実行時にエラーが出るが、ジョブ自体は開始された バージョン 115.0.1901.200 (公式ビルド) (64 ビット)
ブラウザ種別によって挙動の違いを確認したので、以降の確認はGoogle ChromeとEdge双方で確認した
拡張機能をすべて無効化 同様のメッセージが表示された Chromeの場合:エラー発生
Edgeの場合:諸事情により確認不可
Cookieやキャッシュを削除 ブラウザによって挙動が異なった Chromeの場合:エラー発生
Edgeの場合:問題なく挙動
シークレットモードでの実施 Chrome、Edgeともにジョブが開始および終了した
拡張機能および翻訳機能を停止してジョブを実行 問題なく挙動
拡張機能を有効化したまま、翻訳機能を停止してジョブを実行 問題なく挙動

上記の事から、端末固有の設定によって問題が生じていると判断し、HARファイルをAWSサポートに提供しました。
AWSサポートの調査結果より「翻訳機能によって想定と異なるリクエストが発生したことによるエラーである可能性が高い」との事です。
また、翻訳機能を有効化した端末でGlueジョブを実行した際に、類似する事象が発生したサポートケースがあるとの事です。

HARファイルの提供について

ブラウザ起因と考えられるエラーの切り分けにHARファイルの提供を求められるケースがあります。
HARファイルには機微な情報が含まれる場合があるので、有識者によるマスク処理など事前にパブリックに公開していい状態にした上でAWSサポートに提供してください。
また、サポートケースに添付できるファイルの数や容量に制限があるため、場合によっては、S3アップローダURLの提供を依頼してください。

最後に

ブラウザ起因のエラーで苦労したことが過去にあったので今回も根深い問題なのかなと考えていましたが、
AWSサポートの優秀さを改めて感じる結果となり、お客様にも納得いただけてよかったです。
今回、HARファイルがかなり膨大なファイルだったのですが、ほんの数営業日で解析が完了しAWSサポートからの回答があり、問題解決出来ました。
いつもお世話になっております・・・

参考資料

AWS サポートケース用にブラウザから HAR ファイルを作成するにはどうすればよいですか?

Cloud Translation APICloud Translation API