DX開発事業部 モダンエンジニアリングセクションの西田です。

先週ラスベガスで開催されていたGoogle Cloud Next ’24で発表された「Grounding with Google Search in Vertex AI」を早速プレビュー申請して触ってみました!

Google検索で根拠づけ

Vertex AI Studioから使ってみます。

Advancedを展開し、「根拠づけを有効にする」をオンにすることで、入力プロンプトに対して根拠づけが必要と判断したときに情報源を検索してくれる仕組みのようです。

今日が何日かは通常LLMが知り得ない情報ですが、Google検索を通して適切な回答を行なっています!

もうひとつ試してみました。

試行回数によっては根拠づけを行なってくれない時があるのですが「Webを検索して結果を教えてください」といったプロンプトを加えると検索する頻度が上がるようでした。

Vertex AI Searchで根拠づけ

Google検索で根拠づけする以外にもオプションがあり、Vertex AI Agent Builder(旧名:Vertex AI Search and Conversation)で作成したデータストアをグラウンディング対象にできます。

この記事で作ったような、弊社のサービスサイトをインデックス登録したデータストアをグラウンディングさせてみます。

データストアのパスは対象データストアのページのURLから類推しましょう。

https://console.cloud.google.com/gen-app-builder/locations/{location}/collections/{collection_name}/data-stores/{datastore_name}/data/documents?project={project_id}
projects/{project_id}/locations/{location}/collections/{collection_name}/dataStores/{datastore_name}

注意点としてデータストアが存在するだけではダメで、高度なウェブサイト検索(Enterprise edition feature)が有効になった検索アプリが紐づいたデータストアである必要があります。
内部的にはデータストアを直接ではなく、検索アプリのほうをグラウンディングに利用しているのでしょう。

弊社のWebサイトにしか載ってないようなことを聞いてみます。

情報をデータストア経由で拾っていることがわかります。
プロンプトが悪いのかどうか、残念ながら根拠づけのURLは付与されませんでした。

根拠づけをGoogle検索に戻すとこのようになってしまうので、やはりグラウンディング対象の使い分けは重要ですね。

ちなみに弊社に関係ない質問は、特に検索せずそのまま返してくれました。これは理想的な挙動ですね。


LLMの回答裏付けを世界最大の情報源であるGoogle検索で行えるのは、信頼性を高めるのにうってつけです!個人的に待望してました✨
データストアをグラウンディング対象に切り替えることができるのも、用途の幅が広そうです!