DX開発事業部の矢原です。
『生成 AI Innovation Awards 最優秀賞! AI と人を共進化に導く 学習業務活用支援』セッションのレポートになります!
セッションの中で個人的に印象に残った部分を一部紹介したいと思います。
セッション情報
タイトル:生成 AI Innovation Awards 最優秀賞!AI と人を共進化に導く学習業務活用支援
スピーカー:
・ソフトバンク株式会社 藤井 正俊 氏
・ソフトバンク株式会社 臼井 優佳 氏
セッション概要
ソフトバンク Axross の学習の業務定着化支援機能での Vertex AI など Google Cloud をフル活用したアーキテクチャを紹介します。
新機能である協働ノートでの学び、意見を Vertex AI 支援で発散/収束させ、組織独自のノウハウ ドキュメント化を促進、知識/スキルを可視化/数値化します。それらデータ活用で人に合わせて支援 AI 自体が進化、AI と人が協調的に進化する AI 時代最適なプラットフォームの提案です。
セッション内容
生成AI Innovation Awards 最優秀賞のソフトバンクの社内起業制度から生まれた「学習と実務のギャップ」に注目したDX/AIの教育サービスのAxross Recipeについて、サービスの内容からアーキテクチャについてどう生成AIを活用しているのか解説いただきました。
Axross Recipeとは
学習したことと業務などの実践には差があり、インプットしたことをそのまま業務に活かすことができなかったり、社内に独自のルールがありキャッチアップに時間がかかったりするなどの課題があるとおっしゃっていました。
Axross Recipeはそれらを解消するためのサービスです。
AI協調創出ノート機能
Axross Recipeには学習、理解、発散、収束、実践、ノウハウの一連のサイクルを生成AIを活用して実現したAI協調創出ノートと呼ばれる機能があります。
学習フェーズでは、教材を見ながら横にノートが表示され、教材の引用が簡単にでき、メモをしながら学習ができるようです。
理解フェーズでは、蓄積されたノウハウを登録されたドキュメントを根拠にした回答を実現し、質問をしながら理解を促進できるようです。こちらは、Cloud Storageに貯めてあるドキュメントをVertex AIのデータソースに指定し、質問に対する回答や、関連する知識などを提示できるのだとか。
フェーズごとの話で特に印象に残ったのが、アイディアを出して収束し実践したあとに、今までの議論全体を要約した上でリッチ形式のテキストエディタ形式に変換をしてくれるというのがとても便利だなと思いました!
普段、会議やチャットのやり取りで、議論などを行った後にそれらを形式立ててまとめられないことがありますが、それらを簡単に生成AIで要約してテキストエディタ形式にして保存することで、より社内・組織としてのノウハウを貯めていくことができるなと感じました。
AI協調創出ノートは個人だけではなく、チームでのアイディアだしやミーティングの議事録としても使うことができ、また議論の内容をPDCAなどのフレームワークに変換してまとめてくれるなどの機能もあるそうです。
知識マップ導入による人に寄り添うAIの実現
組織の抱える課題として、メンバーのスキルを完全に把握するのが難しいということがあります。それらを投稿のコンテンツから知識マップを作成することで、スキルを見える化できるそうです。
スキルを見える化できれば、その人に合った業務を任せたり、伸ばすべきところが見えてきたりするのでとても良いなと思いました。
開発基盤アーキテクチャ
開発基盤のアーキテクチャも解説いただき、Axross Recipeは開発全般をCloud Workstations、データ分析/AI開発をVertrex Workbenchを使用して開発を行っているそうです。
クラウド化する前の開発環境では、各開発者のPCでの環境差異で発生する問題があり、原因究明や対処に多くの無駄時間がかかるとおっしゃっていました。
確かにほとんどの開発者の環境で起きない問題が、1人だけ問題が発生したなんてケースもありそれらの対処には思った以上時間がかかってきてしまうこともあり、とても共感しました。
さいごに
生成 AI Innovation Awards 最優秀を受賞したサービスのお話を聞くことができ、生成AIの活用法がとても勉強になりました。
講演の中で、生成AIに質問をして回答を得る受け身ではなく、生成AIが関連するノウハウを知らせたりプッシュ型にすることでより生成AIを活用できるというお話もあり、最初から最後まで学び・気づきがたくさんあるセッションでした。
また、Cloud WorkstationsやVertrex Workbenchなど触れたことがないサービスだったため、試してみようと思います!
最後までご覧いただきありがとうございました。