クラウドインテグレーション事業部の林です。
2024年6月に「AWS Well-Architected mini boot camp」というイベントに参加してきましたので、その際のレポートについて書いていきたいと思います。

  • AWS Well-Architected フレームワークとは?
    AWS Well-Architected フレームワークとは、クラウドアーキテクチャがアプリケーション向けに安全かつ高パフォーマンス、障害耐性を備え、効率的なインフラストラクチャを構築することをサポートするためのAWSが提唱するベストプラクティス集です。

AWS Well-Architected は 6 つの柱を軸として考えられています。
・オペレーショナルエクセレンスの柱
・セキュリティの柱
・信頼性の柱
・パフォーマンス効率の柱
・コスト最適化の柱
・持続可能性の柱

  • 「AWS Well-Architected mini boot camp」とは?

弊社「cloudpack」の提供をしているアイレットは「AWS プレミアティアサービスパートナー」として、「AWS Well-Architectedパートナー」にも認定されております。
AWS Well-Architectedフレームワークを推進、ご支援させていただくにあたり、社内のスキルアップを目的としたAWS パートナー向け特別トレーニングの一環として「AWS Well-Architected mini boot camp」を開催していただきました。

また、弊社では社内のWell-Architected推進グループが発足しており、隔週で定例会を実施し、高リスクの問題 (HRI)改善の共有やAWS Well-Architected フレームワークを使用し実際のお客様環境に対してのレビュー等に取り組んでいます。
また、AWS Well-Architected フレームワークは普段からアップデートが行われているため、社内推進グループでは最新情報の共有やアップデートに伴う改善提案のディスカッションを行っています。
今回はその活動のイベントとして周知されていた「AWS Well-Architected mini boot camp」に参加してきました。

参考:AWS WA Tool および AWS Well-Architected フレームワークの定義

内容

「AWS Well-Architected mini boot camp」では
主に6つの柱が定義されているAWS Well-Architected フレームワークの中からテーマとなる柱を決めて、
As-Is(現状の問題点)から、To-Be(理想の状態)を考えディスカッションし、最終的には全体に向けて改善の提案をします。
今回のテーマは「コスト最適化の柱」となりました。

グループディスカッションでは4名程度でチーム編成を行い、まずコスト最適化の仮想シナリオが発表されます。
それぞれのチームに割り当てられたお題を仮想シナリオを元にAWS Well-Architectedに沿ったものであるかディスカッションし、最終的に発表します。
私たちのチームはCチームでCOST 6.、COST 9.、COST 11.を担当しました。

COST 6.コストターゲットに合わせて、リソースタイプ、リソースサイズ、およびリソース数を選択するには、どうすればよいですか?
https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/wellarchitected/latest/framework/cost-06.html

COST 9.どのように需要を管理し、リソースを供給しますか?
https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/wellarchitected/latest/framework/cost-09.html

COST 11.労力コストを評価する方法
https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/wellarchitected/latest/framework/cost-11.html

 

時間制限内に改善の提案までまとめる必要があるため、どのようなアプローチで
改善提案まで作成できるかチームの力が非常に試される内容でした。

私たちのチームは、まずシナリオについて個人的にAs-Is(現状の問題点)と思う点を
ホワイトボードにそれぞれ記入していき、その後全員で議論を行いながらそれぞれのお題への割り振りを行うというアプローチで進行しました。
以下でそれぞれのお題についての結果の一部をまとめました。

COST 6.コストターゲットに合わせて、リソースタイプ、リソースサイズ、およびリソース数を選択するには、どうすればよいですか?
COST 6.COST9.については似たようなお題ではありましたが、COST 6.についてはよりコスト目標を達成するためのコストを重要視した目線でのお題だと感じました。
そのため、CloudwatchやTrusted Advisorといったサービスを使い無駄なくAWSを使用するためのアプローチが重要でした。

 

COST9. どのように需要を管理し、リソースを供給すればよいですか?
他のチームから注目された点としてはCOST9の部分でした。
AWSでのモニタリングやTrusted Advisorによる分析も大切ではあるが、ビジネス寄りのチームとの連携を行いユーザーの行動を把握、外部の影響や需要を予測した上でワークロードを適切に管理することが今後のインフラ運用ではさらに大切である点が評価されました。
ビジネスチームとの具体的なアジェンダや使用ツールまでの構築ができていなかったため、
その部分まで突き詰められていたらより精度の高い提案内容となっていたと思います。

 

COST 11.労力コストを評価する方法
COST 11.では、イメージが付きづらいという点から、意見を出すことが他のお題に比べて難しいと感じました。
しかしながら、私たちがシナリオ上で当たり前と考える前提条件から疑うことでAWS Systems Manager を使用したパッチ適用の自動化、AWS Backup等の提案をすることができました。

 

 

また、最後のグループ提案では、チームを代表して改善提案を発表しました。

 

 

 

まとめ

今回、iret向けに開催していただいた「AWS Well-Architected mini boot camp」に初めて参加してみて、普段関わりの少ないセクションの方々やAWS SA(ソリューションアーキテクト)の尾崎さんとの交流やお話しを伺うことができて大変勉強になりました。

「コスト最適化」はAWSを利用しているお客様はもとより、弊社におきましても非常に大切な要素となります。
今回学んだフレームワークを活かし、お客様のコスト最適化へのお力になれるよう努めてまいります。
弊社アイレットはアーキテクチャの設計、構築、移行、最適化についての多数の実績を基に、AWS Well-Architectedフレームワークに沿った技術支援活動も行うことで「AWS Well-Architectedパートナー」として認定されております。

現状のクラウドアーキテクチャーを更にWell-Architected フレームワークに準拠した構成としたいが設計を実装するための知見がない等、AWS Well-Architectedフレームワークでお困りな点がございましたらぜひ弊社までご相談ください。
また、弊社ではお客様の課題に合わせて、「監視運用保守サービス」「New Relic 導入支援サービス 」等、当社が提供するサービスをご提案することも可能となっております。

ぜひお気軽にアイレットへご相談ください。