チームのリーダーとして、メンバーにタスクを割り振る際に「準備に時間がかかってしまい、自分がボトルネックになっている…」と感じていませんか?
細かく指示を出そうとすればするほど、タスクを振るまでに時間がかかり、結果としてチーム全体のスピードを鈍らせてしまうことがあります。
この記事では、そんな悩みを解決するために、相手の力量や対応力に応じた「ざっくり委任」の重要性と具体的な方法をご紹介します。これを読めば、あなたがボトルネックになることなく、チームが自律的に動き出すヒントが見つかるはずです。
相手の力量を見極める!タスク委任の基本
タスクを委任する際のポイントは、メンバーの「WILL(意欲)」と「SKILL(能力)」を適切に評価することです。これらを理解することで、効果的なタスクの振り分けが可能になります。
1.主体的で責任感のあるメンバーへの「丸投げ」術
もしあなたのチームに、自ら積極的に情報収集を行い、責任感を持って業務に取り組めるメンバーがいるなら、彼らには思い切って「丸投げ」してみましょう。
【頼み方のポイント】
- 信頼と責任範囲を伝える: 「あなたを信頼しているからこそ、情報収集から対応方針の検討までお願いしたい」と明確に伝えます。
- 心理的安全性の確保: 「いつでも相談や質問はOK」と伝え、安心して業務に取り組める環境を整えましょう。
もちろん、ただの「丸投げ」はNG。上記の頼み方のポイントを抑えた上で、適切に支援してあげることが大切です。
逆に言えば、支援さえしてあげれば後は丸投げでOK。
このようなメンバーに詳細まで指示を出すことは、彼らの成長機会や活躍の場を奪うことにも繋がりかねません。できる限りタスクの「方法」は彼らに任せ、あなたが指定したいことや制限がある場合は、その場で伝えるか、後でまとめて伝える旨を事前に伝えておくとスムーズです。それが「適切な支援」に繋がります。
2.能力はあるが受け身なメンバーへの「細やか」な丸投げ術
能力は十分にあるものの、指示を待つ傾向があるメンバーに対しては、丸投げをしつつも、報告のタイミングや方法を細かく指定することで、タスクの停滞を防ぎます。
【具体的な指示のポイント】
- 進捗確認のタイミング指定: 「2割(or 4割)の進捗段階で一度見せてほしい」など、具体的なチェックポイントを設定します。
- 定期的な進捗会・相談会の設定: できるだけ早く進捗会や相談会を設け、疑問点や課題を早期に解決できる場を作りましょう。
これにより、受け身なメンバーでも安心してタスクを進められ、あなたも適切なタイミングで進捗を把握できます。
「やる気を出させる」のはもちろん大事なのですが、他人のやる気を出させるのは難しいのも事実。まずはきちんと進捗確認&サポート体制を構築し、「見られている」&「頼っていいんだ」という環境を整えていきましょう。
3.チャレンジングなタスクや新人メンバーへの「監督者」付き委任術
メンバーの経験や能力と比較して難易度が高いタスクを振る場合や、新人の場合は、手厚い指導が必要です。
【指導のポイント】
- 監督者のアサイン: 信頼できるベテランメンバーを監督者としてアサインし、サポート役を任せるのが最も効果的です。
- 強制的なMTG設定: 監督者をつけられない場合は、強制的にミーティングの時間を設定し、そこで進捗を確認し、疑問を解決できる機会を設けましょう。
これにより、新人も安心してタスクに取り組むことができ、早期の成長を促すことができます。
WILL/SKILLマトリックスを活用しよう
上記のようなタスク委任の考え方は、「WILL/SKILLマトリックス」として図解されることが多いです。このマトリックスは、メンバーの「仕事への意欲(WILL)」と「業務遂行能力(SKILL)」を2軸で評価し、それぞれに応じた最適なマネジメントスタイルを提示してくれます。
WILL/SKILLマトリックスについて、さらに詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてみてください。
参考記事: WILL/SKILLマトリクスに関するGoogle検索
最後に
タスクを振る準備に時間がかかり、あなたがボトルネックになっている状況は、チーム全体の生産性にとって大きな課題です。しかし、メンバーの力量や特性を理解し、適切な方法でタスクを委任することで、この課題は乗り越えられます。
ぜひ、今回ご紹介した「ざっくり委任」の考え方や、WILL/SKILLマトリックスを参考に、あなたのチームをさらに加速させてください。最後までお読みいただき、ありがとうございました。