はじめに
アイレット株式会社 クラウドインテグレーション事業部の熊田と申します。
今回はリモート環境でのメンバーへのリスク管理についてです。
リアルでもリモートでもメンバーにおけるリスクは残念ながら確実には避けられません。
そのため、しっかりとした対策が必要となります。
特にリモートではリアルでは起きづらいリスクもありますので、そこを重点的に説明します。
リモート環境でのメンバーへのリスク管理
リスクにおいてはメンバー自身が影響するリスクと、タスクやスケジュールのリスクがあります。
タスクやスケジュールは前回の管理方法で軽減できるかと思います。
メンバー自身のリスクとしては経験を元に考えると大きく以下が考えられる
- メンバーが作業に行き詰まっている
- メンバーが業務遂行できない状況が起こり得ている
それぞれを詳しく説明していきます。
メンバーが作業に行き詰まっている
メンバーが作業に行き詰まっている場合、技術的な問題によってタスクが行き詰まることがあります。
技術的な問題は単純に有識者が対応すれば解決するケースもあり得えますが、それをメンバー自身が共有しなければ状況がわかりづらく、 また、必ずしも有識者がそのタイミングで相談できるとは限りません。
そのため、やはり進捗率の維持をすることによるスケジュールの確保が必要となります。
私が行っていたのは、予定通りタスクが消化できているかを確認した上で、難易度が低く確実に終わらせられそうなものを共有し、必要であれば他のメンバーがフォローに入れる環境づくりをしています。
これによりメンバーが行き詰まることによるスケジュールの圧迫を軽減しています。
メンバーが業務遂行できない状況が起こり得ている
こちらは様々な理由が考えられますが、リアルとの差と考えた場合、一番の理由として肉体的な影響が大きいです。
リモートをしているのでPCの不具合、通信の不具合、作業場所の不具合などがあり、 怪我、病気、事故等によるものによって作業ができない場合が発生することもあります。
(リアルでも十分に発生しますが、リモートだと特にわかりづらい)
これらのリスク対策はメンバーだけの行動では決して防げないためPMによって対策を考慮しておく必要があります。
私が実施しているそれぞれの対策案としての考えと実施内容は以下のとおりです。
PCの不具合
こちらは予想しづらいこともあり、代替機を用意するなどは現実的ではないため、常にスケジュールに余裕を持たせるなどによって軽減することになります。
通信の不具合
通信の不具合が起きてしまうと、その状況を報告すること自体できなくなってしまいます。そのため、自宅や作業場所のwifiなどとメンバー自身のスマホにて連絡をできるようにはしておくように指示しています。
作業場所の不具合
たとえば自宅における、停電などの事象によって業務遂行が困難になることもあり得えます。その場合、すぐに連絡と、短期間で復旧が難しい場合は出社もしくは自宅近辺のワーキングスペースなどを利用するように指示しておきます。
怪我、病気など
突然の怪我や病気はリモートの場合、見えづらいためさらにリスクが高くなるケースもあり得えますが、このリスクはリモートとリアルに限らず発生し、対策が限定的となるのが現実です。
このようにリモートのリスクへの対策は万能なものはあまりありません。
ただし、意識していること、何かしらの備えをしておくことによって、最悪なケースを避けられることは十分にあります。
リスク対策対象はメンバーだけではない
ここまでメンバーのリスクの説明をしてきましたが、では、PMはどうなのでしょうか。
全く同じリスクをPM自身が持っていることも忘れてはいけないです。
PMが不在となっただけで、プロジェクト全体に影響するリスクを発生させてしまう可能性がありえます。
もし、PMが同じ問題が起きた場合、でもリスク対策ができている、と言える状態が必要です。
PMが不在であっても作業ができる状況を作るため、同じ業務ができるメンバーを用意するのは難しいため、PMの必須タスクを分割し、各メンバー自身で進められる体制を用意することでPMが不在のリスクを軽減することが可能です。
それによりメンバーだけでなく、私自身も無理のない勤務状況にて対応ができています。
PM不在のリスクはリモートだけに限ったわけでないのですが、リモートであるからこそさらにPM自身のリスク対策をPMが実践する必要があると考えています。
まとめ
明確な対策というより備えへの心構えのようになってしまっていますが、基本的なリスクへの対策はやはり特定のメンバーが不在ということによりタスクやスケジュールに影響を出さないように作業内容の共有と余裕を持ったスケジュールにすることが大きなリスク対策となり得ると思います。
それはメンバーだけでなくPMも同様です。
そのため、私はいつ不在になってもメンバーへの負担を最小限にすることを心がけています。
以上、リモート環境でのメンバーへのリスク管理についての説明でした。次回はリモート環境でのプロジェクトへのリスク管理を説明します。