はじめに

こんにちは。DX開発事業部の鹿嶋です。ねこ、吸ってますか?

先日 Gemini の新機能である Guided Learning(ガイド付き学習)がリリースされました!
https://workspaceupdates.googleblog.com/2025/08/gemini-study-tools.html

Geminiアプリに、よりダイナミックで効果的な学習体験を生み出すために設計された、いくつかの新機能が導入されます。これらのツールは、複雑なトピックをより深く理解し、より効率的に試験準備を行い、新しい方法で教育コンテンツに取り組めるように作られています。

※公式ページから翻訳

今回追加された機能の特徴を簡潔にまとめると以下の通りです。

  • 答えを直接教えるのではなく一歩ずつ順を追って解説し、対話を通じて理解を深める
  • Gemini Canvas でクイズを作成・カスタマイズできる上、結果からフラッシュカードなどを自動で作成することも可能
  • 回答に高品質な図、画像、YouTube 動画を自動で組み込み、学習をサポート

従来の生成 AI の挙動としては、別途指示を出さない限りは質問に対して完成された答えを提示していましたが、ユーザに問いかけることで思考プロセスを促す、段階的な学習スタイルをとることが可能となりました。
さらに、学習ガイド・フラッシュカードの作成や、テキスト以外にも図や動画を交えた回答など、学習をより豊かにする機能が多数加わっているため、これからの学習体験が大きく変わっていくことが予想されます。

実際に触ってみた

今回は、Generative AI Leader の資格試験の勉強中というシチュエーションを例とします。
Gemini には学習ガイドを連携し、こちらの内容から質問を行います。

「ガイド付き学習」を有効化して質問した結果が以下の通りです。

ガイドの内容からプロンプトの手法について簡単な解説、そしてまずは「ゼロショット」から見ていくという段階的な学習を Gemini 側から提案してくれるようになっています。
(※プロンプトチェーンが含まれていませんが、ご愛嬌ということで)

この問いかけに対して「自分が知っていること」または「知らない旨」を Gemini に伝えることで、後続の回答が変わっていくものと思います。ここではゼロショットについて知っていることを回答してみることにします。

こちらの回答をもとに、ゼロショットに対する解説、ワンショットの説明、最後に少数ショットに対する理解度の確認と、直接的な回答を避け、ユーザ側の理解度を確認することに重点を置いた挙動となっています。

また、クイズや学習ガイドを作成して欲しい旨のプロンプトを送信すると、Gemini Canvas から、こちらの意向を汲んだ内容でクイズやガイドを自動で作成してくれることも確認できました。ただしフラッシュカードのみ、プレビューできる状態で作成することができなかったので、もう少し検証の余地はありそうです。

また、こちらはチャット単位で有効化できるため、自分専用の Gem を作成して対話学習を進めていくことで、理解力の促進とモチベーションの向上に繋がるのではないかと感じました。

なお、以下は「Google Cloud に精通した関西弁を操る熱血教師」との会話です。

おわりに

これまでの Gemini は、聞かれたことには完璧に答える「博士」のような存在だったものの、それゆえに答えに対する過程の理解がどこか蔑ろになっていた、という部分があったかと思います。

しかし Guided Learning がリリースされたことにより、 ユーザが単に答えを得るだけでなく、Gemini からの問いかけを通じて学びのプロセスをサポートする「家庭教師」という面も持つように進化しています!

これからの Gemini との対話は、「答えを探す作業」という一方向的なものではなく、「自らの思考を整理し、理解を深めるための共同作業」と意識すると良いかと思います。

皆さんも Gemini とともに、充実した学びの時間を過ごしてみてください!