はじめに
エンタープライズクラウド事業部の高橋です。
Oracle AI World 2025に現地参加しています。
複数あるKeynoteの内、「The “AI for Data” Revolution is Here–How to Survive and Thrive」に参加しましたので内容を紹介します。
実際の本Keynoteの内容はかなりボリュームがあるため、その中でも特に気になった点をあげさせていただきました。
Oracle AI Worldとは
Oracle社主催のカンファレンスイベントで、最新の製品情報やAIが各業界でどのように活用されているかセッション形式等で紹介がある大規模イベントです。
2025年10月13日〜16日にラスベガスで開催されています。
Keynote概要
The “AI for Data” Revolution is Here–How to Survive and Thrive [KEY3874]
AI is fundamentally reshaping everything you know about data and apps. This isn’t hype—it’s happening now. Join Juan Loaiza, EVP of Oracle Database Technologies, and T.K. Anand, EVP of Oracle Healthcare and Analytics as they explore what the AI-driven future looks like, and what you and your organization must do to thrive in this new era of AI for Data.
AIは、データとアプリケーションに関するあらゆる知識を根本的に変革しようとしています。これは誇大広告ではなく、今まさに起こっていることです。Oracle Database TechnologiesのEVPであるJuan Loaizaと、Oracle Healthcare and AnalyticsのEVPであるT.K. Anandが、AI主導の未来像、そしてこのデータのためのAIの新たな時代において、あなたとあなたの組織が成功するために何をすべきかについて語ります。
Juan Loaiza, Executive Vice President, Oracle Database Technologies, Oracle
T.K. Anand Executive Vice President, Healthcare and Analytics, Oracle
本Keynoteは、10月14日(現地時間)に発表されたプレスリリースの内容を紹介されていました。
Oracle AI Database 26aiについて
10月14日に「Oracle AI Database 26ai」が発表されました。
「Oracle AI Database 26ai」のプレスリリース記事は以下のURLです。
名前が「Oracle Database」から「Oracle AI Database」へと変更になってます。
2025年10月のパッチを適用することにより、「Oracle Database 23ai」は「Oracle AI Database 26ai」に変更されます。
アップグレードによってDatabase内部のアーキテクチャの変更はなく、AI機能が追加されるのみです。
新しいデータタイプとして「AI Vector」が追加されました。
ドキュメントや画像、動画等のような複雑なオブジェクトをAIモデルを通してAI Vectorの生成が可能とのこと。
AI Vectorを使用することにより、検索した単語等の一致がなくとも類似したオブジェクトの検索が可能となります。
LLMの精度の向上等にも役立てそうな機能だという印象を受けました。
データベースの管理者向けのAIチャットボット機能が近日公開予定とのことなので、今後のアップデート内容も期待したいです。
Oracle Autonomous AI Lakehouseについて
データプラットフォームである「Oracle Autonomous AI Lakehouse」が発表されました。
「Oracle Autonomous AI Lakehouse」のプレスリリース記事は以下のURLです。
Oracle Database内のデータに限定されないメリットがあります。
Apache Icebergにあるインデックスやセキュリティに関するデメリットをOracle AI Databaseと組み合わせることによって機能のトレードオフを回避しているとのことです。
AI Vector検索機能をExadataのパフォーマンスで利用可能です。
フェデレーションカタログにより、複数のデータストアへのアクセスも可能となるため、既存データベースが複数のデータベースやオブジェクトストレージに存在しているようなケースでも利用できそうです。
AI Database機能は、Oracle Databaseに組み込まれており、追加料金が発生せずに利用できます。
追加の料金不要なため、上記の機能が実際にどのように動作するのか試しやすいですね!
まとめ
本イベント名にもあるように、AIについての機能をメインで紹介されておりました。
アプリケーションではなく、データベース自体にAI関連の機能を追加しておりアーキテクチャがシンプルになる点が個人的には気に入ってます。
既にOracle AI Database 26aiにアップグレードすることが可能なため、実際の動作を試してみたいと思います!