はじめに

こんにちは!開発エンジニアのクリスです。

会議って、ただ集まって話すだけの場所じゃないですよね。議題があって、みんなでディスカッションして、次に何をすべきか(アクション)を決めて、ようやく終わり。これが大体の流れだと思います。

でも、会議の肝心な部分である「記録」って、結構大変じゃないですか?

議事録を取る担当になった人は、議論に集中できなかったりして、ちょっとかわいそう…なんて思うこともあります。しかも、会議が終わった後には、決まったアクションを関係者に共有して、次のステップに進めないといけません。これがまた手間だったりします。

そこで、この記事で一番お伝えしたいのが、「会議で決まったアクションアイテムを、自動でSlackに投稿する仕組み」です!

これ、何が良いかというと、

  • 会議が終わったらすぐに関係者(チャンネル)にアクションが共有される
  • そのSlackスレッドが、自然と会議後のディスカッションの場になる
  • AIの要約が100%完璧じゃない時も、その場で「これはちょっと違うかも?」と訂正できる

こんな感じです↓

今回は、この「全自動会議」の歩き方をご紹介します!

全部自動化しちゃおう

ということで、いきなり仕組みの紹介です。

流れはとってもシンプル。

  1. Google Meetで会議をする
  2. 会議が終わると、Geminiの議事録がGmailに送信される
  3. Workspace Flows のワークフローがそのメールを検知して、議事録をイイ感じにまとめ、アクションアイテムをSlackに送信する

たったこれだけです!

*この自動化は検証しながら調整しているものにおります!「こんなに楽にできるんだ!」が伝わるのが目的です!

必要なもの

この仕組みを使うための前提条件です。

  • Google Meetで会議すること
  • 会議でGemini議事録が有効化されていること(管理者設定が必要な場合があります)

Workspace Flows ワークフローの作成

ここが本番です!自動化の心臓部を作っていきます。

まず、flows.workspace.google.com にアクセスします。

左側にある「+」ボタンで新しいエージェント(ワークフロー)を作成します。

(ちなみに、作りたい内容を自然言語で入力しても作ってくれるらしいですが、私の場合はうまくいかなかったので、今回は手動でポチポチ作っていきます!)

Starter (トリガー)

まず、何が起きたらこのワークフローを動かすか、という「トリガー」を設定します。

  • 「When I get an email」(メールを受信した時)を選択します。
  • From (送信元): gemini-notes@google.com に設定します。(これがGemini議事録の送信元アドレスです)
  • 検知させたいメールの内容:
    • 特定の定例会議だけを対象にしたい場合: “「(会議名)」からのメモ” のように、件名を指定します。
    • 全部のGemini議事録を対象にしたい場合: “メモ” だけに設定すると、全ての議事録メールをピックアップできます。

Actions (実行する内容)

次に、メールを受け取った後に「何をするか」を設定します。アクションは3つです。

1. Extract (抽出)

まず、届いたメール(Gemini議事録)から、必要な情報だけを抜き出します。

ここでは、メール本文にある「推奨される次のステップ」の部分を抽出するように設定します。

2. Ask Gemini (Geminiにお願い)

次に、抽出した「次のステップ」を、Slackに投稿しやすい形に整えてもらいます。ついでに、Slack APIに投げるための「Payload」(データのかたまり)も作ってもらいましょう。

具体的に、Geminiにはこんな感じのプロンプト(お願い)を入れます:

  • {"text":"<(ステップ1で抽出した変数)>"} の形でPayloadを作成してね
  • 同じ担当者(人)のアクションアイテムは、1つのタイトル(見出し)にまとめてね
  • Slackメッセージの書式設定(構文)を使ってテキストをフォーマットしてね
  • 見出しとなる名前は 太字 にしてね(これは好みです)
  • アクションアイテムは番号付きリストにしてね(これも好みです)

*英語のプロンプトも好みです!(笑)

3. Send a Webhook (Slackに送信)

いよいよ最後です!

あらかじめ用意しておいた Slack App の「Webhook URL」(Slackへの投稿用出入り口みたいなもの)をここに記入します。

*Slack Appの作成は割愛します!

そして、Payload には、先ほどのステップ2でGeminiが作ってくれた変数(Payload全体)をそのまま入れます。

これで完成です!!!

会議の「その後」が変わる!

この仕組みさえあれば、もう会議中に議事録に追われる必要はありません。

参加者全員が、目の前のディスカッションに集中できます。

そして、会議が終わった瞬間に、Slackには「次にやることリスト」が自動で投稿されています。みんながそれを見て、「これ、やります!」「これはどう進めようか?」と、すぐに次のアクションについてのディスカッションを始められるわけです。

議事録を作成し、編集し、まとめ、共有する…というステップにかかっていた時間は、これで100%削減されます!

ちなみに、同じやり方を応用すれば、議事録の「概要」だけを抽出して、会議に参加していないステークホルダー(上司や関連部署の人)に自動でメール送信する、なんて使い方もできそうですよね。いろんな使い方を探してみるのも楽しそうです。

さいごに

今回は、Gemini議事録とWorkspace Flows、Slackを連携させた「全自動会議」の歩き方をご紹介しました。

面倒な作業はどんどん自動化して、私たち人間は「議論する」「創造する」といった、本当にやるべきことに集中していきたいですね!